− DSG レーシング パドルシフトレバーの取り付け −


 GOLF5GTIのDSGシフト、実に気持ちがいいですね。MT信望者である工房長も、すっかり納得してしまいました。エンジンとタイヤが滑りなく直結している感触がしっかりとあり(当たり前ですね)、これは分類学上(?)のマニュアルミッションだと思わせます。それでいて、気を抜いて走るときには、良く出来たオートマと変わらぬ滑らかさ。まさに、イイトコ取りと言える、理想のミッションかもしれません。

    

 そのDSGの利便性とスポーツ性を際立たせているのが、このパドルシフトです。例えば、首都高速などで普通に走っているときにはDレンジでオートマと変わらぬ安楽な走りができて、コーナーの手前でちょっとマニュアル的な走りをしようかと思ったら、その瞬間(Dレンジのまま)左手の(マイナスの)パドルをチョコンと押してあげれば、絶妙のブリッピングを伴ってシフトダウンをしてくれます。う〜ん、なんとも実に気持ちが良い。

 このパドルシフト、しかしながらステアリングを操作しながらのシフト操作で「もう少し指の掛かる範囲を広げれば更に操作しやすくなるのに」という要望が少なくありません。とくに、9時15分よりもやや上寄りの位置を握る場合や、ワインディングロードなどでステアリングを90°以上切り込んだ状態での操作のときなどは、もう少しパドルが大きければ確かに便利です。

    

 そんな「DSG使い」のドライバーの望みを叶えてくれるのがこれ、C/A Sportのレーシングパドルシフトです。商品は、一部手加工の工程も含めて、とても精密かつ丁寧に作られており、質感の高い仕上がりです。そして、それを象徴するようにスポンジ入りの専用個装箱に丁寧に梱包されています。

 箱の上部には、説明書、専用工具、スペアのスクリュが丁寧に納まっており、それらを持ち上げて、緩衝材のスポンジカバーをめくると、アルミ製のレーシングパドルシフトレバー、一対が互いにぶつからないように梱包材に挟むように納まっています。

    

 取り付けはとても簡単です。レーシングパドルシフトを箱から取り出し、マイナス(−)の刻印がある方を左手側のパドルに被せます。写真のように、(−)の刻印が手前の外側に見える向きにセットしてください。レーシングパドルシフトの外側の先端が、もともとのパドルの外側と一致するようにします。

 上からレーシングパドルシフトを軽く押さえつけて、溝にパドルを差し込むようにして安定させ、あとは背面側のスクリュ2箇所を専用工具で締めれば完了です。このスクリュは、出荷状態で取り付けやすい状態にセットしてありますが、もしレーシングパドルシフトがパドルに上手く差し込めない場合は、一旦外してスクリュがねじ込まれ過ぎていないか確認してください。溝の内側に出っ張っていなければOKです。

  プラス(+)の刻印がある方も、全く同様に右手側に取り付けます。スクリュは専用工具のL字の長い方を挿して、短い方を回して締めれば十分で、L字の短い方に差し替えて強く締めこむと、締めすぎてしまう可能性がありますので、ご注意ください。また、2つのスクリュは、ほぼ均等に締めて下さい。取り付けが完了したら、エンジンを停止したままパドルを操作してみて、ぐらつきがなく確実に操作できることをご確認ください。

    

 取り付けが完了した状態は、こんな感じです。パドルを操作できる範囲が上方向に延長されるので、ステアリングを切り込んだ状態のままでも、より確実なパドル操作が可能になります。パドルを積極的に操作して、マニュアル並に意のままに操りたいという「DSG使い」のドライバーには、力強い味方になってくれること請け合いです。

 そして、何より嬉しいのは、ドライバーズポジションから見た操作系の景色が、ぐっとレーシーな雰囲気になることですね。メーターリングや、インパネのアルミ素材とマッチして、硬質な素材感が絶妙のバランスで納まっています。これだけの違いで、すっかりレーシング・コックピット的な味わいになっているのが写真から見て取れますでしょうか。

 ・・・「DSG使い」の方に、工房長もお奨めの一品です。