ナビの画面が、夜間はフロントグラスの内側に映り込んで、前方視界の邪魔になります。ナビ画面の上に平行四辺形に写っているのがそれで、写真ではわかりにくいですが、肉眼では画面そのものと大差ない明るさに感じます。私の場合、画面をダッシュのわりと奥の方に取り付けたため、写り込みの位置がちょうど目線の高さにきて、危険な状態です。画面をエアコンルーバーの直上につけた場合は、映り込みはルームミラーの辺りに来ると思います。いずれにしても、非常に邪魔。気にし出すと余計に気になって、我慢できなくなってきます。
で、何とかして写り込みを防止しようと、思いついたのが３Ｍの「プライバシーフィルター」という製品。パソコンの画面に貼ると、横からのぞき見ができなくなるというものです。構造は、３Ｍお得意の積層技術を駆使したもので、透明材料と不透明の薄膜を交互に重ね合わせて、それを積層方向と垂直にスライスしてフィルタ状に造ってあります。つまり、非常に細かいブラインドカーテンのようになっているわけです。これを使って視野角を制限すれば、映り込みがなくなるんじゃないかと考えました。元の製品は横から覗けないという目的でミクロのルーバーが縦を向くようになっていますが、これを今回の目的に使うには９０゜向きを回転させて使う必要があります。そのため、８インチの画面をカバーするためには１２インチ用のプライバシーフィルターが必要で、１万円以上の投資になります（切った半分は残ります）。ちなみにこのフィルターは普通のパソコン屋などであまり扱われていないようで、インターネットショッピングで入手しました。
フィルタを切り出したのが左写真。またしても、切ってる最中の写真がありません（悪しからず）。フィルタはカッターで切れるので、キズをつけないように注意しながら、だいたいの大きさにカットします。「だいたいの大きさ」というのは、画面枠内にピッタリハマる大きさよりも縦横それぞれ０．５ｍｍくらい大きめに切ります。まあ、カッターで切る精度としては、その辺がいいところです。それより詰めようとすると、小さくなりすぎたり、切断面の返り（バリ）を削り取る削りしろがなくなってしまいます。切り出したら、端面をヤスリで仕上げて、ピッタリの大きさにします。今回は、画面の枠にハマりやすいように、端面をテーパ仕上げにしました。写真で解るように撮すのは、ちょっと難しいですが。
あとは、両面テープで画面に貼り付けますが、ここで使う両面テープは完全に透明でないといけません（当たり前ですが）。で、薄くて透明の両面テープを探したのですが、なかなか良いものがありません。文房具売場に、スコッチテープを両面糊付きにしたようなのがあり、始めそれを使ってみました。張り付け位置も四隅だけにしていたのですが、夏場になったらあっさり剥がれてしまいました。やっぱり文房具ではダメみたいです。それで、ちょっとズルいですが、仕事関係で某テープメーカから頂いたサンプルのテープを使ってみました。基材レスというタイプで、通常の両面テープと違ってテープの基材がなくて、糊だけで構成されているタイプです。薄くて透明、かつ強力です。また、今度は四隅の他に上下辺の真ん中にもテープを貼りました。
それで張り付けたのが、上の写真です。画面に直射日光が当たるような（つまり、こちら側から光が入るような）条件では、両面テープが見えてしまいますが、通常の使用状態では気にならないレベルです。夜などは、テープで貼ってることはほとんどわかりません。また、乗員の視点から見た場合の画面の見え方は、フィルタ有り／無しで殆ど差がありません。スモークがかかっている分だけ輝度が落ちますが、輝度調整で補正できる範囲です。日光が入り込んだ場合などは、パソコンの画面にフィルタを被せたように、画面が光らずにかえって見やすいです。
肝心の効果の程は、狙いどおりの完璧でした。右写真は画面を斜め上から撮していますが、画像は全く見えません（スイッチを切ったのではありません、画面自体はちゃんと映ってます）。視野角内は普通に見えて、視野角から外れると画面は真っ黒に見えるのですが、このスレッシュはかなりハッキリしています。中写真は、ちょうどその境界位置で撮したものですが、カメラから画面上端と下端を見る角度差によって、上部は普通に見えますが下部は真っ黒です。ちなみに、左右方向の視野角は、フィルタのない状態と全く変わりありません。
結果として、映り込みは完全にゼロになりました。また、両面テープの方は、それから１年間以上剥がれていないので、たぶんずっと剥がれないと思います。さすが、業者ものは強烈です。もし、同じようなことでお困りの方がいらっしゃいましたら、基材レスの両面テープをこれに使うくらいの量ならお分けできますので、必要であればメール下さい。（在庫切れました終了です、悪しからず）。
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