3.TVアンテナ (1/1ページ)

    

 一昔前まではテレビアンテナと言えば、屋根の上に山嵐のように生やしていてたのですが、最近の流行はフィルムタイプです。でも、フィルムタイプは結構なお値段で、テレビをあまり見ないという人には無駄な投資になります。フィルムの直近にブースターをおく必要があるので、配線も面倒で、お手軽度は低いです。また、リアウィンドウに貼った場合は、フィルムアンテナのラインが熱線のパターンと半端な角度でクロスして、意外とスッキリしません。最近はフロントグラス用のフィルムレスタイプ等もあり、かなりスッキリ納まるようですが、私がカーナビをつけた当時(ほんの2年前)は、その手の商品が今ほど充実していませんでした。

 で、アンテナをスッキリ納めることを主眼に、かつあまりお金もかけたくないということで、TVに付属のアンテナを室内取り付けしてみました。室内への取り付け方法として、取り説に書いてあるのは、窓に沿わせてアンテナを固定しろ、というもの。でもこれはさすがに納まりが悪くて鬱陶しいし、カッコ悪いです。それで、安直ではありますが、上の写真のようにリアシェルフの上に取り付けてみました。これなら、普通に車を使う限りにおいて邪魔になることはないし、見た目の納まりも納得のいく範囲です。映りについては、多少感度が悪くてもまあいいかという感じです。

    

 ちなみに、リアシェルフはPP/PE系の材質なので、普通の両面テープでは剥がれてしまいます。最近は、ホームセンターなどで、色々な種類の両面テープを売っているので、「ポリプロピレン、ポリエチレン用」というのを使えば、ちゃんとくっつきます。写真は3Mのプラスチック用両面テープ(アクリルフォーム基材の、いわゆるVHBテープ)で、特殊ゴム系粘着材を使ってあるので、PPにも貼り付くと書かれています。でも、この巻きで1680円(売価)と非常に高価。他に日東のテープもあり、そちらはアクリル系粘着材だけどPPにもOKというもので、450円でした。ただし、その日東のテープは基材が不織布で薄いので、凸凹面に対しては他の発泡基材の両面テープと貼り合わせて使うという掟破りをしないととダメかもしれません。今回はキヨミズの舞台から飛び降りて、3Mの方を使いました。

 両面テープでの張り付けは、簡単なようで意外と位置合わせが難しいです。接着剤やネジ止めと違って、一旦置いたらそれっきり調整の余地がないからです。とくに、このアンテナのように左右対称の位置に貼りたい場合は、ズレていると気になるので、より正確に位置を合わせたくなるのが人情です。そんなわけで、張り付けの際は、仮置きをして位置を決め、右写真のように紙テープなどでマーキングをしてから、台紙を剥がして貼り付けると比較的上手く行きます。貼るものが丸い形状の場合は、貼るものの側にも紙テープを貼って、テープどうしに合わせマークを打って位置と向きを合わせたりします。この方法はステッカー類を貼る際にも使えます。

    

 前の車のときは、ロッドアンテナを屋根につけていたのですが、高速道路などでアンテナを伸ばしておくのはちょっと不安でした。逆に普段畳んでいて、いざ必要な時に伸ばそうと思うと、信号待ちなどのスキに車の外に出てアンテナを引っ張ったりして、ダサイし面倒です。今回室内取り付けにして、写真のようにアンテナを出しっぱなしでも安心だし、伸ばしたり縮めたりも同乗者がいれば室内からできるので、けっこう便利です。右写真は、内側の2本を一杯に伸ばした状態で、先端どうしに少し隙間ができます。先端はリアウィンドウからは、まだ少し余裕があります。外側の2本は、ちょっとしか伸ばせませんので、アンテナを伸ばした場合は実質2本のダイバーシティになります。

    

 ハッチの開閉は、写真のようにアンテナを縮めた状態でも伸ばした状態でも、問題ありません。肝心の受信感度ですが、思ったよりは全然まともです。当初の予想では、アンテナを縮めた状態(このページのいちばん上の写真)では、Cピラーの陰になるので、ほとんど絶望的だろうと思っていたのですが、都区内にいればカーTVとしてはごく一般的なレベルの受信状態です。郊外に出るとさすがに厳しいですが、それでもアンテナを伸ばせば結構受信できます。つまり、屋根の上にロッドアンテナをつけた場合と比べて、大きな差がない感じ。差があるとすれば、車の向きによって、画面が乱れ易いという程度です。予想していたように、感度が全体的にガックリ落ちるようなことはなくて、これは意外な結果でした。ただし、紫外赤外カットのフィルムを貼っている場合などは、このアンテナ設置方法では全く役に立たないと思いますが。

(このページは、掲載している方法および結果を保証するものではありません)