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広い海や、広大な大陸みたいなところで、
同じ性格の空気が広がっていることがある。

たとえば、広い熱帯の海には「暑い空気の塊」
南極大陸には「酷寒の空気の塊」
という感じで・・・

これが気団と呼ばれているものです。
日本の天気は、気団によって動かされているといっても
過言でないくらいです。
大きな役割りをしているのは、下の5つの顔ぶれです。

名前天気の特徴気団の性質天気図での見え方
A.太平洋気団蒸し暑い晴天。所々夕立。地表は暑く湿ってるが、上空は乾いてる太平洋の大きな高気圧
『砂漠・ステップ気候』
B.揚子江気団さわやかな皐月(秋)晴れ。暖かく、乾いてる中国大陸南部の高気圧
C.シベリア気団太平洋側晴れ、日本海側雪か雨冷たく乾燥。日本海では地表が湿潤化大陸北部の強大な高気圧
『亜寒帯気候』
D.オホーツク海気団冷たい曇天か雨涼しく湿っている。上空は比較的暖かい日本の北東の高気圧
E.赤道気団にわか雨や雷雨頻発。時に暴雨風非常に湿っていて暑い台風や熱帯低気圧、積乱雲の群がってるとこ
『熱帯雨林気候』

Aは南太平洋で成長し、やがて日本に蒸し暑い夏を持ってきます。
天気図では高気圧としての顔をしてますので、晴天ベースです。

Bは乾いた空気の塊が、大陸南部で成長し、
移動性高気圧として日本にさわやかな晴れをもたらします。

Cは、実はBと同じ生まれです。双子のようなものです。
しかし、成長するときに北に位置してしまったために、
猛烈に冷やされるという違いがあります。

A、B、C、Dは全て高気圧として天気図に現れました。
ちょっと異質なのはEです。

衛星写真で、白く輝いた積乱雲の群れが広がってるのを見かけます。
これが何を隠そう、Eなんです。
天気図では、熱帯低気圧という姿をしていたり、天気図に現れないこともあります。

梅雨末期の集中豪雨。
実は、これはEが姿を隠して日本にやってくることが原因です。
おそるべし、”姿なき台風”・・・・

↑(注)850hPaの高層天気図では見つけられます。
異常に湿った空気が、赤道の方から舌状にのびてくる(湿舌)と要注意!
ぺろりとなめられたら、大変です。
数時間、下手すれば数日間も、
夕立のような、どしゃぶり雷雨が続いてしまいます。


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