〈例題〉 | |
問題 | ある高校で生徒指導の主任である教師が殺害された。 その教師はダイイング・メッセージとして「三」という文字を床に残していた。 やがて捜査の結果 ・ 春山 弘 ・ 田村 信雄 という二人の容疑者が浮かび上がった。二人は被害者の教師と生徒指導のやり方を巡って もめていたここがわかったのだ。 しかし、二人とも名前に「三」の文字は入っていない。 ところが警察は被害者の教師が国語の教師であり、漢字の書き順にうるさいことを知ると あっという間に犯人がわかったのである。 さて、犯人は? (2004年4月7日発表) |
解答 | 犯人は春山弘。 なぜならば「春」という漢字の書き順が3本の線を書くところから始まるから。 漢字の書き順にうるさかった被害者がそのことを知らないはずがない。 (2004年4月7日発表) |
〈第1回〉 | |
問題 |
ある日、世界ランキングにも入っている女子プロテニスプレイヤーが自宅のマンションで 他殺体となっているのが発見された。 どうやら刃物のようなもので刺されたらしく、あたり一面が血の海となっていた。 そんな中、彼女は死ぬ間際に何とか犯人の手懸りを残そうとしたのであろう、床の上に「0」 という文字を残していた。 やがて捜査の結果、3人の容疑者が思い浮かんだ。 ・尾上秀樹(スポーツ新聞記者) ・大島 愛(被害者と同じプロテニスプレイヤー) ・岡村俊郎(被害者のコーチ) 警察は被害者の残したダイイングメッセージを「ゼロ」若しくは「オー」と判断したのだ が、偶然にも3人ともイニシャルはOだし、念のため血液型も調べたのだが、3人ともO 型ではなかった。もちろん3人ともゼロとは何の関係もなさそうだった。 ところが、捜査に当たった刑事の中に高校までテニス部に所属していた、という刑事がい て、その刑事はあることに気づくと、たちどころに犯人を指摘したのである。 その犯人とは? (2004年4月7日問題発表) |
解答 | 犯人は大島愛。 テニスをやったことならわかると思いますが、テニスでは「0」のことを「ラブ」といい ます。「ラブ」とは「Love」つまり「愛」のことです。 被害者は犯人に気づかれることを恐れ、「愛」から「Love」→テニスの「ゼロ」を連想し、 ダイイングメッセージとして「0」を書いた、というわけです。 (2004年4月20日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
東栗(りと)、CROW、稼頭矢 |
〈第2回〉 | ||
問題 |
「君に協力を頼みたいんだが」 あるビルの一室。一人の中年の男と青年が向かい合って座っていた。 「…今日はどんなことでですか?」 「うん、これなんだが」 そういうと中年の男は1枚の紙を取り出した。
「…これは?」 「今我々が追っている例の組織がようやく動き出したようで、連中が近いうちに取引をや る、というタレコミがあったんだ。それで、連中が使っている、と思われる暗号文を手に 入れることができたんだが、どうも解けなくてねえ…。これが解れば連中の取引の現場を 抑えることが出来るんだが…」 実は中年の男は刑事で、青年の方は探偵だった。ある事件で二人が知り合ってからこうし て刑事の方は青年に知恵を拝借に来てるのだった。 青年はしばらくその紙を眺めていたが、 「…成程、こういうことか」 「…もう解ったのかね?」 「はい。警部、急いで各方面に協力をお願いしてください」 さて、探偵が解いた暗号の内容は? ヒントは皆さんの目の前にあります。 (2004年4月20日問題発表) |
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解答 | ズバリ解答は「13日午前3時赤レンガ倉庫にて」。 「ヒントは皆さんの目の前」…皆さん、パソコンで入力するとき何を使いますか? そう、キーボードですね。キーボードをよく見るとそれぞれのキーにはアルファベットの他に ひらがなもあるはずです。 ここまで書けばお解りですね。そう、かな入力にして(但し、ローマ字入力では駄目です)暗 号文を入力していけばいいのです。 「d」は「し」、「@」は「゛」、「(」はshiftを押しながら「8」で「ゅ」、「y」は「う」…という風に繰り返 していくと 「d@(4xyiab@p@yxyd@3t;yt@c4biw」 ↓ 「じゅうさんにちごぜんさんじあかれんがそうこにて」 ↓ 「13日午前3時赤レンガ倉庫にて」 となるわけです。ちなみに赤レンガ倉庫は横浜にあるショッピングモールや多目的会場があ る建物です。 (2004年5月19日正解発表) |
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正解者 (敬称略) |
CROW、東栗(りと)、猫すき左近寺、白夜、HOPE |
〈第3回〉 | |
問題 |
ある鑑定士の基に一人の依頼客が金杯を持ってやってきた。 何でも曽祖父が日露戦争で功績があったことから明治天皇から賜った、という金杯が 本物かどうか鑑定して欲しい、というのだ。その金杯は外箱には年代を知る手懸りがなく、 箱の中に鑑定書があり、現代語に訳すと、 「この金杯は前年の露国との戦争の功績を称え、明治天皇より賜りし金杯であることを証明 する 明治三十九年十月」 と書かれてあった。 ところが、これを読んだ鑑定士は「本物かどうか詳しく調べなければわからないが、少なくとも この鑑定書は贋物」という判断を下したのだ。 さて、その根拠は? (2004年5月19日問題発表) |
解答 | 2004年現在、即位している天皇のことは何と呼んでるでしょう? 歴史を少しでもか じったことがある人ならわかる通り「今上天皇」若しくは「今上陛下」ですね。 間違っても「平成天皇」とは言いません。なぜなら「平成天皇」と呼ばれるのは天皇が崩 御した後だからです(昭和天皇が1989年に崩御の後に「昭和天皇」と呼ばれるようになっ たのと同じ)。 問題文をよく見ると「露国との戦争の功績を称え、明治天皇より賜りし」とありますけど、 もし、この鑑定書が本当に明治39(1906)年に書かれたものだとしたら、「明治天皇」と いう言い方はしません。「天皇陛下」とでも記述するはずです。「明治天皇」という言われ 方をしたのは明治天皇が崩御した大正元年、すなわち1912年以降の話なんですから。 よって鑑定士は「この鑑定書は贋物」との判断を下したのです (2004年6月12日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
塵乃輔 |
〈第4回〉 | |
問題 | あるマンションの5階で一人の女性の他殺体が発見された。 「被害者の名前は中村由樹さん、この近くのブティックに勤める女性ですね。死因は頸部 圧迫による窒息死。ま、おそらく紐か何かで締められたんですね。それらしい跡が首に残 ってます」 目暮十三警部が高木刑事の報告を聞いた。 「…今のところ手懸りとなりそうなのはこの『ヤギ』と言う文字なんだが…」 見ると被害者が書いたのであろう、壁に赤く「ヤギ」(右図参照)と言う文字が書かれていた。 「ええ、おそらく被害者が書いたものでしょう。同じ色の口紅を彼女が持っていますからね。おそらく正面から首を締められている時、何とか犯人の手懸りを残そうと思ったんでしょうね。犯人に見えないように手を後ろに回して書いたものと想像されますが…」 確かに被害者は窓際から部屋の真ん中に向かってうつ伏せに倒れており、その右手には口紅が握られていた。 位置関係から言っても高木刑事の言うとおり被害者が立っていた、と仮定するとその「ヤギ」と言う文字は被害者の体に隠れる場所だった。 「ところで管理人さん」 目暮警部はこのマンションの管理人の木村典孝に聞いた。 「なんでしょうか?」 「この『ヤギ』と言う名前に心当たりは?」 「ええ。…中村さんが付き合ってた男性に八木芳弘さん、と言う方がおられますが…。最近二人の間がギクシャクしていたそうなんですよ」 「…そして、その件に関して依頼を受けて、報告に来た際に彼女が出てこなかったから、 何かおかしいと思ってマスターキーを使って部屋に入ったら、君たちが管理人と一緒に彼 女の死体を発見した、とこういうわけじゃな」 目暮警部が毛利小五郎に聞いた。 「その通りであります!」 そんな会話を聞きながら江戸川コナンが壁に書かれている「ヤギ」と言う文字を見る。 (…待てよ? これはひょっとして…) コナンはあることに気がついた。 「…まあ、とにかく、その八木、と言う男に話を聞いてみようか」 どうやら警察は「八木犯人説」に傾きつつあるようだ。 コナンは時計型麻酔銃を小五郎に向ける。 「…一寸待って下さい」 小五郎の声がした。 「どうしたのかね、毛利君」 「この事件の犯人はその八木さんじゃありませんよ」 物陰に隠れてコナンが蝶ネクタイ型変声機を使って話していた。 「…誰なんだね、それは?」 「…管理人の木村さん、あなたですよ!」 「な、何だと! 私が犯人だ、って証拠があるんですか?」 「あるんですよ、我々の目の前にね!」 さて、コナンこと工藤新一が「犯人は管理人の木村」と気づいた証拠とは? ここでヒント。…ま、被害者となったつもりで考えてみましょう。 (2004年6月12日問題発表) |
解答 | 「な、何だと? 私が犯人と言う証拠があるんですか?」 「あるんですよ。高木刑事、被害者と同じように壁に背を向けて立って後ろに手を回して文字を書いてみてください」 そういわれた高木刑事はボールペンを借りると壁に背中を向けて立ち、「高木ワタル」と自分の名前を書いた。 そして後ろを振り向く。 「あ…」 そう、高木刑事が書いた文字は上下が逆さになっていたのだった。(右図参照) 「…お判りでしょう? 後ろに手を回して文字を書いた場合はどうしても文字が逆さ向きになってしまうはずです。被害者は何とか手懸りを残そうとして必死になっていたはずだから、文字の向きなんて頭が回るはずがない。となるともし『ヤギ』と言う文字を被害者が書いていたのだとすれば上下逆さになるはずです。しかし文字は逆さになっていなかった。つまりこれは、何者かによって文字が書き足されたということです。被害者はキムラの『キ』と書いたところで力尽きてしまった。それを見た木村さんは慌てて八木さんに罪をなすりつけようとして『ヤ』の字と濁点を書き足したんです。しかし『キ』と言う字はちょっと目には上下の区別が付きませんからね。あなたが慌てていたこともあって文字の上下の向きに気がつかなかったんでしょうね」 (2004年7月7日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
濱口俊明、いたぽん |
〈第5回〉 | |
問題 | ある家で一人暮らしの老人の他殺体が発見された。 「…それで警部、何か手懸りみたいなものはありませんでしたか?」 御神楽時人が諸星大二郎警部に聞いた。 「うん。…それがな、ガイシャは将棋の駒を握りしめてたんだよ。ガイシャは将棋好きだ ったようでな。遺体が発見された時も将棋盤に覆いかぶさるような形で発見されたんだ」 「それで、その被害者が持っていた、と言う駒は?」 「これなんだがな」 と諸星警部はハンドカチイフに包まれた何かを時人に見せた。 「…『飛車』の駒ですか…」 「ああ。それでだ、その後に調べてみた所、3人の容疑者が浮かび上がったんだ。いずれ もガイシャの将棋仲間で三浦政吉、八神権蔵、十川宗徳、というそうだ」 「うーん…、どれも『飛車』と何の関係もなさそうですね…」 時人は一つため息をついた。 「…ん? 待てよ。もしかしたら…」 時人の脳裏に何かひらめいたようだ。 「どうしたんだ、先生?」 「犯人はその3人の中にいますよ!」 そう言うと時人は犯人を指摘したのである。 さて、犯人は3人のうちの誰? (2004年7月7日問題発表) |
解答 | 「犯人は十川宗徳さんです」 「どういうことだ?」 「警部。将棋の『飛車』ってどういう動き方をしましたっけ?」 「そりゃあ、前後左右ならいくらでも動ける…、って先生、まさか…」 「その通りです。つまり十字に動ける、ということですよね? おそらく被害者はダイイ ングメッセージを残すと犯人に気づかれる、と思ったんでしょう、とっさに十字の動きを する『飛車』を握りしめたんです。『十』から連想されるものと言ったら名前に『十』が付 いている十川さんですよ。いかにも将棋好きらしい人がするダイイングメッセージだと思 いませんか?」 (2004年7月29日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
なし |
〈第6回〉 | |
問題 | ギリシャはアテネのホテルである日の深夜、火災が起こった。 火災が起きたのは深夜と言うこともあってか、気づいた宿泊客も少なく、多数の死者が出 てしまう、という悲惨なことになってしまった。 そんな中、焼死者の身元は次第に判明していったのだが、どうしてもわからない死体が2 つあった。 両方とも特徴がわからないほど焼け焦げており、背格好も似ており、さらにパスポートや 運転免許証と言った身元を証明するものも一緒に燃えてしまったらしく、何も見つからな かった。 幸い、生存者などの証言から二つの死体はどちらかが日本人観光客の女性で、もう片方は 仕事の都合でアテネにやって来たギリシャ人女性だ、と言うことがわかった。 そんな中、死体の片方が首にかけていたペンダントらしきものが焼けずに残っており、そ れに被害者が彫ってもらったのであろう「R・S」と言うイニシャルらしきものがあった。 それを見たギリシャの警察は「詳しいことは調べなければわからないが、おそらくこっち の死体は日本人」という結論を下し、やがて彼らの推測どおり、その死体が日本人である と言うことがわかった。 さて、ギリシャの警察がペンダントをかけていた死体が日本人である、と推測した根拠は? (2004年9月11日問題発表) |
解答 | ギリシャ文字には「R」も「S」もないからです。 というのもギリシャ文字のアルファベットは我々が使うアルファベットと違い24文字し かなく、「R」や「S」の他に「J」や「U」と言った文字もありません。 (だからアテネ五輪開会式で日本のプラカードは英語表記だと「JAPAN」だが、ギリ シャ語表記だと「ΙΑΠΩΝΙΑ」になっていた) 勿論好みで英語のアルファベットを使っているギリシャ人もいるでしょうが、ギリシャ文 字では使われていないアルファベットを使っていることから警察は「R・S」のイニシャ ルが入ったペンダントをかけている死体が日本人ではないか、と推測したわけです。 (2004年10月20日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
濱口俊明 |
〈第7回〉 | |
問題 |
ウチのパソコンに東北に住んでいるおじさんからメールが届いた。 「明日、この時間に来ますので宜しく。 KVZPKJOJGVOVFOPFLJDIBLVLPNBDIJKVOJHPEFLJNBTV P.S.…そういえば映画『2001年宇宙の旅』に出てくるコンピューターの『HAL』っ て大手コンピューター会社の『IBM』のひとつ前のアルファベットから名づけた、と言 う説がありますね」 「またか…」 ボクはそれを見てため息をついた。 おじさんはミステリーが大好きで、ウチに遊びに来る時にいつもこうやって暗号のメール を送ってくるのだ。おそらくボクやお父さんたちが頭を悩ませるのを想像するのが楽しい んだろうけど。 「…この程度の暗号、ボクが解けないと思ってるのかな?」 そう、ボクはもうおじさんの暗号の答がわかったんだけど…。 みんなはわかったかな? (2004年10月20日問題発表) |
解答 | 正解は「14時2分上野駅着こまち12号で来ます」。 おじさんは何で映画「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピューターの「HAL」がど うのこうの言うことを書いたのか? これがヒントだからです。 「HAL」が「IBM」のひとつ前だとすると、この暗号に当てはめてみると KVZPKJOJGVOVFOPFLJDIBLVLPNBDIJKVOJHPEFLJNBTV ↓ JUYOJINIFUNUENOEKICHAKUKOMACHIJUNIGODEKIMASU ↓ じゅうよじにふんうえのえきちゃくこまちじゅうにごうできます ↓ 14時2分上野駅着こまち12号で来ます となるわけです。簡単でしたね。 (2004年11月16日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
濱口俊明、真っ向くじら |
〈第8回〉 | |
問題 |
ある晴れた日の江戸の町の出来事だった。 「親分、てえへんだ、てえへんだ!」 「なんでえ、八。てえへんの大安売りでもあんのかい?」 「冗談言ってる場合でないでさあ。横町の呉服屋で火付けでさあ!」 「横町の呉服屋、と言うとあの黒い壁の店か!」 「そのとおりでさあ!」 「…でもあそこの呉服屋の主人はいい人だ、って話じゃねえか」 「おそらく儲かってんのを妬んで火を点けたのかもしれませんぜ」 「確かにそうとも考えられるな。…ところで八。誰か火を点ける現場を見たヤツはいねえ のか?」 「へい、丁度昼飯時だったらしく、誰も見てるヤツがいないんでさあ。ただ…」 「ただ?」 「丁度その頃にあの呉服屋に出入りしてた男が二人いたんですよ。一人は魚屋の角でもう 一人は手相見の松助と言うヤツだったんですがね」 「なんでえ、八。もう下手人(犯人)は決まってるじゃねえか」 「え? 親分、もうわかったんですか?」 「アイツだよ」 さて、親分が指摘した放火犯はどっち? (2004年11月16日問題発表) |
解答 |
犯人は手相見の松助。 というのも手相を見る場合、天眼鏡(虫眼鏡・ルーペ)を使うことがあるからです。 小学校の理科の実験で虫眼鏡を使って太陽の光を一点に集めて火を点けた、と言う実験を やったことがあると思いますが(その際、黒っぽい紙を使うと光を集めやすいのは知って の通り)、松助はそれを利用して、天眼鏡で太陽の光を集めて、黒い壁に放火した、という わけです。 (2004年12月12日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
濱口俊明、ジェーン |
〈第9回〉 | |
問題 |
ただでさえ寒い上、大雪に見舞われたその日のロンドン。 ベイカー街の片隅にあるレストランで殺人事件が発生した。 「ここですよ、ホームズさん」 ロンドン警視庁のレストレイド警部がシャーロック・ホームズを店内に招きいれた。 店内は暖炉が赤々と燃えていて、夏のような暑さだった。あっという間に汗が噴き出し、 ホームズもレストレイド警部も着ていた外套を脱ぐくらいの暑さだった。 「…こちらがこの店の店主です」 「…それで、その事件が起きた状況というのは?」 ホームズが店主に聞いた。 「ええ、それがですね…。お客さんが店の片隅で食事をしていた時、一人の男が店に入っ てきたんですよ。それでその男がいきなりそのお客に向かって拳銃を撃って…。弾丸はお 客さんの眉間に命中してほとんど即死でしたよ。ありゃプロの殺し屋の仕業ですな」 「…その、被害者を撃った男はどうしたのかね?」 「それが…、被害者を撃つと何も言わずにそのまま立ち去ってしまったんです」 「その男を見た、という目撃者はいないのかね?」 「それが…、時間が丁度午後3時頃だったというし、この天気でしょう? 店の中に他に 客はいなかったし、外も人通りがまばらだったんですわ」 店主に代わってレストレイド警部が言った。 「なるほど、他に目撃者はいない、ということか…。それで、その男の特徴は?」 「それがあっという間の出来事だったんで…。なんでも眼鏡をかけていた、ということ だけは覚えているんですが…」 「…なるほど、眼鏡ね。…となると、話を聞いた限りでは私はあなたの言ってることを信 用することは出来ませんね」 さて、名探偵シャーロック・ホームズが「店主の話は信用できない」といった根拠は? (2004年12月12日問題発表) |
解答 | 「あなたは『店に一人の男が入ってきていきなり発砲した』と言いましたよね? そして 『その男は眼鏡をかけていた』とも。しかしですよ、外は大雪が降るくらいに寒くて、こ の室内は暖炉が燃えていて外套を脱ぐくらい暑かった。…となると寒い外から暖かい室内 に入ったらその温度差で眼鏡があっという間に曇ってしまい、前が見えなくなってしまう んじゃありませんか? だとしたら被害者に向かって狙い違わず発砲する、なんてことは できないと思いますがね」 (2005年1月6日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
濱口俊明、いたぽん |
〈第10回〉 | |||||||||||||||||||||||||
問題 |
今日は宝探しクイズです。 皆さんは今、ある部屋の中にいます。 部屋の中には色々なものがありますね。TV、花瓶、タンス、机、本棚等…。 実は今、この部屋の中にあるお宝があるんですよ。 え? 何処だかわからないって? …ご心配なく、第1ヒントを用意してありますよ。
…え? こんな数字の羅列でわかるはずないって? わかりました。第2ヒントを差し上げましょう。
…もうわかりましたね? さて、宝は何処にあると思いますか? ここで第3ヒント! 皆さんがよく目にするものです。 (2005年1月6日問題発表) |
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解答 | 答は「机の引き出しの中」。 第2ヒントの表ですが、皆さん何かに似ている、と思いませんか? そう、下に「*」と「#」があることでわかるとおり、プッシュホン(もしくは携帯電 話)のダイヤルの配列に似ていますね。 これを手懸りにして第2ヒントをダイヤルの配列に当てはめると
↓
ということになりますから、第1ヒントの番号に対応させていくと 03468125679 → つくえのひきだしのなか → 机の引き出しの中 となるわけです。 (2005年2月1日正解発表) |
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正解者 (敬称略) |
李和、濱口俊明、いたぽん、綾波鈴音 |