トドの生態 その2


オホーツク海でいる場所は?

 右図にトドの繁殖場を示しました。千島列島に5ヶ所、サハリン周辺に2ヶ所、オホーツク海北部に2ヶ所あります。北海道でも昭和初年まで繁殖場があったことが報告されていますが(場所は礼文島北部にある種島)、今はありません。
 夏、トドはこの繁殖場や近くの上陸場(非繁殖集団のいる場所)にいますが、冬になると一部が北海道や青森県に来遊してくるのです。


個体数の変化は?

 千島列島繁殖場(5ヶ所)における個体数の変化を見てみます。この場所での個体数は、1970年頃までは合計で8,000頭ほどが確認されています。しかし、1970年代に大幅に減少し、1980年代はじめまでに3,000頭レベルまで個体数は低下しました。それ以降は低位で安定な状況が続いています。
 トドの個体数は減っているの?と時々聞かれますが、1970年頃に比べれば大幅に減少していますし、ここ10年で見れば小康状態と答えるようにしています。








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