ボクシング
BOXING
(FL/バンビーノ)
Written by 史
史大推薦のFL
電ゲーファンにはFLは人気がいまひとつの様子。しかも題材が「ボクシング」…。そんなわけで、敬遠されがちなこの「バンビーノボクシング」ですが、実はあなたもきっと気に入るはずの、大変素晴らしいFLなんです。
ボクサーのフットワーク表現が秀逸
このゲームでは、多数の手足の表示パターンが用意してあって、ボクサーのステップワークを見事に再現しているんです。具体的にいうと、ボクサーがその場で上下に運動(フットワーク)しているんです。これが、実にカッコイイし、とても活き活きとしています。
極大筐体に極小画面、そしてグリーンの閃光
暗闇にくっきりと浮かび上がるグリーンのFLは感動的です。そしてこの形状。海外のメーカーの筐体は大きくて新鮮ですね。画面に表示されるFLはグリーン1色なんですが、むしろ「コレで良いんだ!」と思わせるような迫力があります。「コンピュータ」という響きで少年の知的好奇心をくすぐった電子ゲーム。このボクシングには、「筐体が大きい」「ボタンが多い」「形状が神秘的」「極小画面に多彩な動き」と、少年がこのFLの熱を上げるには十分過ぎるほど多くの要素を持っていました。
思いで(くやばな〜)
小5の時に「ニッタ」というあだ名の友達が持ってました。よく家に呼ばれて、このゲームの2Pプレイをしていたんですが、僕は必ず負けていました。実はこれ、2P側は1P側の攻撃に劣性があり、必ず負けてしまうんです。ニッタはそれを知っていて、絶対に僕を1P側で、プレーさせてはくれませんでした。僕が1P側に座っている時は、なんと強制席移動です。ニッタ、意地悪なヤツでしょう?結局僕は、この電子ゲームで、勝てないと自覚しながらずっとプレーしてました。
昨今では、この意地悪なプレイは「ハメ」といわれ軽蔑されるべき行為という意識がゲーマーの間に根付きました。しかし、当時僕らには「いかにして、有利な状況へと自分を持っていくか」これが重要で、対戦ゲーでは操作良好なポジションをいち早く確保することでしたね。
尚、彼はこのゲームを「14000円もしたんだ〜!」と威張っていましたが、実際には9750円であることをあとで知り、「やっぱあいつ、スネオだな…」と思いました。あなたの周りにもいませんでしたか、スネオの実写版…私の誕生パーティーに呼んでもいない彼が訪ねて来ましたが、「今誕生会やってるからさ〜」と追い返したのは言うまでもありません。