ジグザグモンスター |
ZIGZAG MONSTER |
デジコムシリーズ/エポック社 |
Written by 史 |
FL終末期
1983年、テレビゲーム商戦が本格化し、エポック社も「カセットビジョンJr.」を発売。
業界は電子ゲームからテレビゲーム開発へとシフト変更していく中、ゲーム機としての
存在意義を失いスポットが照らされずにひっそりと発売された3種のFLがありました。
「アストロサンダー7」「幻魔タイタン」
そしてこの「ジグザクモンスター」です。
この3種のFLはこの社の蓄積されたノウハウとテクノロジーの向上により、
技術面でこれまでのあらゆる作品を凌駕しており、それぞれ個性が強く打ち出されています。
今日では、芸術性や希少性から価値が再認されるようになりました。
子供たちの歓迎を受けずに眠っていたFLは、まるで
失った時を取り戻すかのように蛍光管を灯し、私達を在りし日の少年時代へと誘います。
画像1 |
回転ドアをぐるりとまわし、モンスタめがけて岩落せ!
少年がくんできた水をリンゴの木に与えて実らせます。しかし、せっかく
実らせたリンゴを狙う「ジグザグモンスター」と「ミニモンスター」が襲撃してます。
リンゴを食い散らかすミニモンスターを追い払らったり、回転ドアでモンスターをうまくかわし、岩を落して撃退します。
独自の世界観を持っていますが、どこか農家の生活風景を彷彿とさせますね。
同社の名作ドラキュラハウスに筐体やサウンドが似ていて、操作性までそのままです。きっと開発者も同じなのでしょうね。
ゲーム展開(説明書より)
[1]まず、モンスターをやっつけろ!(画像1)
水槽へと降りるトビラは、モンスターをやっつけないと開きません。
また、アクションキーで水をくんだらすぐに戻らないと、水がこぼれてなくなってしまいます。
アクションキーで木に水を与えるごとにリンゴが1つずつ実ります。
画像2 |
[2]リンゴを食べられるな!(画像2)
ミニモンスターが6回リンゴに飛びつくと食べられてしまいます。
現れたら、アクションキーで追い払って下さい。また、モンスターが水槽のところへきたら下へ降りて追い払わないと、水を飲まれてしまいます。
[3]モンスターめがけて岩を落せ!(画像3)
アクションキーで岩を左右にけり出すか、回転ドアを回して岩を落し、邪魔をするモンスターをやっつけます。また、下に落ちてしまった岩はアクションキーで左端に捨てると再び上に現れます。
1パターンクリヤすると「GOOD!」が表示されます。
1000点を超えると1UP、2000点が最高得点です。
本体の大きさは全FL中NO.1!
他社製FLの1.5〜2.0倍はあろうかという非常に大きな筐体です。
ただし、ゲーム内容はこれに比例せず非常に地味な画面構成となっています。
キャラデザインも簡素で手の込んだモノとは言えません...
数の少ないFLですが、ゲームとしては凄く面白いうというわけではありませんので、
「珍しい筐体コレクション」としての価値の方が高いと思います。
サウンドのアストロ、グラフィックのタイタン、筐体のジグザグという訳です。
私は特に、パッケージイラストの「ミニモンスター」がカワイイ表情をしていて気に入っています。
画像3 |
余談(なさばな〜入手までの道のり)
私はコレを某オークションで落札しました。落札額は激戦の末、ナント16500円!
FLの中ではなかなかお目にかかることがない作品なので、どうしてもエポック派の私としては前から欲しかったので気合で落としました。
しかし、その直後のオークションにジグザグが続々と登場してきました。しかし、誰も入札せず、5000円でも入札者なし!(はやまったかぁ...)
プレイして、内容的に16500円に見合わないと知った時、結構ショックでしたー。
皆さんもレアゲーム入手に苦労されていることと思います。
オークションでは高額になったら気長に次なるチャンスを待つというのも手かもしれません。
...というお話でした〜