インベーダー2000
INVADER 2000
(LSI GAME/学研)
Written by 史
学習研究社より発売
まず目に付くのが鮮やかなオレンジ色の筐体です。さすがPTA公認の電子工作付きの教材を販売していただけあって、なにか実験機材的なものを感じさせるシェイプとパッケージアートですね。
多色のFL管を搭載し画面がカラフルで飽きさせません。レバー操作も快適で、ハイチュウキッス(森永)のような形状のボタンは、押すととても気持ちが良いですョ。この社のゲームに対する妙に真摯な姿勢は、ダサさを超え、未踏のブランドを確立した感さえあります。
インベーダーとギャラクシアンを融合
飛来してくるエイリアンのデザインはインベーダーの名残があります。
しかしながら、飛行パターンはギャラクシアンを踏襲していますね。ただし、高度によってカラー別表示をしているところがやはりインベーダーで、なんとバリアーまで再現してあります。でも、プレイ感覚としてはギャラクシアンですね…
難易度は2段階の選択が可能で最高得点は19999点。ゲーム1では楽にカンストできます。
同時期に出ていた同種の電子ゲームは、横4ラインだったのに対し、こちらは5ライン。FLではこの1ラインが非常に重要で、キャラの多彩な動きを持たせ、実に軽快です。
FLシューティングの中では間違いなく上位に組み込まれるデキです。
何故かこのFLに精密機械という印象を持ちます。インベーダーゲーム実験機のような。
どうやら僕の心の中では、「学研=勉強」という強烈なカオスが渦巻いているようです。
思いで(ほのばな〜)
このインベーダー2000を当時持っていたのが、「ルミちゃん」という真向いに住んでいる女の子でした。ルミちゃんは僕よりひとつ上の学年で、とても親切な絶世の美少女でした。
彼女は実はおもちゃが好きらしく、他にも「卵取りゲーム」「ルービックキューブ」「ツインファミコン」等を愛好しており、子供ながらに「女の子なのに…」と感心した覚えがあります。
実は僕は引っ越してきて間もなかった為、いつも一人でいるところを不憫に思ってくれたらしく、この地で一番最初に優しくしてもらった友達だったように思います。それから毎日手を繋いで小学校に連れていってもらっていました。
復元不可能になったルービックキューブを、初期状態に直してくれたり、僕の誕生日パーティーに女の子たった一人できてくれたり…本当のお姉さんのようでした。「塀登りごっこ」をした時にチラリと見えた「なにか白いもの」の光景は、今でも脳裏にしっかりと焼き付いています。