星雲仮面マシンマン
追撃マシンドルフィン
TSUIGEKI MACHINE DOLPHIN
LSI GAME REAL COCKPIT/バンダイ


Written by T鈴木





マンとマシンが1つになって


君は「星雲仮面マシンマン」を知っているか!?
ライダーシリーズとも戦隊シリーズとも宇宙刑事シリーズとも違う、東映が1984年に生み出した新たな特撮ヒーロー。

主人公は論文を書くために他惑星から地球にやって来た大学生。
顔が半分露出した貧乏くさいコスチューム。
番組の最後に視聴者からのハガキを読む。
そして敵の目的は子供をいじめること!

……こう書くと、いかにも低予算なB級特撮か、学芸会のノリを想像しますが…
意外や意外、マシンマンは面白かったのです!
これまでの悲壮感漂う、人智を超えた神的ヒーローのノリではなく、肩の力を抜いて楽しめる、あくまで隣のお兄さん的なヒーロー像が、番組が支持された要因かもしれません。

そんな「マシンマン」のLSIゲームがバンダイから登場。
同社からはFL仕様の「電撃コンバート」も出ていますが、こちらはLCD(液晶)タイプ。
そして何と筐体はマシンマンの乗る「ドルフィン」を模した、ゴージャスなコックピット型なのだ!
これは(無駄に)凄い!






胸に輝くMマーク



マシンマンとは!?

アイビー星から卒業論文を書くためにやってきたニックは、犯罪組織「テンタクル」から、偶然知り合った女性カメラマン、真紀を助ける。
テンタクルの目的は超科学による破壊活動…ではなく、子供をいじめること!
子供たちを、そして真紀を守るため、ニックは「マシンマン」となり、相棒のボールボーイと共に、地球に留まる決意をする。

犯罪者を殺すのではなく、更生させる「カタルシスウェーブ」
そして番組最後に視聴者からのハガキを読むなど、どこまでも身近な感じのする親近感の沸くヒーローでした。



マシンマンの愛車「マシン・ドルフィン」
最高時速400キロを誇り、ジェット形態にもなる。
この中でニックはイクシードコンバートし、マシンマンに変身する。
(しかし搭乗時はマシンマンが常にうつ伏せ状態になるため、常に地面を見ながら運転しなければならないような…笑)。





心に星を持つ男



前述したとおり、このゲームの筐体は「マシン・ドルフィン」の筐体を模したものとなっています(ということになっている)。
実際にレバーを両手に握り、LCDスクリーンを見ながら操作すれば、気分はもうマシンマン!
このゲームを遊ぶ際は、絶対にうつ伏せになり、寝転びながらプレイすること!





ゲーム紹介



道から外れないようにしよう
ゲームは常にコクピット視点。
前方にいるドリル男(1話に出てきた奴ね)のジープを追跡します。
スピードキーで速度を上げ、ドリル男が近づいたら(照準内に入ったら)ファイヤーキーで狙い撃とう(ドリル男も弾を撃ってくるが、こちらの弾で相殺できる)。
道は左右にカーブしますので、左右レバーでドルフィンをコントロールし、コースから外れないようにしましょう(てか外れたら死ぬ)。

ドルフィンは最初は200kmしか速度が出ませんが、得点が1000点を超えると最高速度500kmまで出すことができます。
(当然俊敏なコントロールが必要になる)






敵を倒した際の得点はドルフィンのスピード状態によって異なり、速度は下のスピードメーターで確認できます。

50km以下なら20点
100km以下なら40点
150km以下なら60点
300km以下なら80点

……というふうにスピードが増すごとに徐々に得点UPしていき、最高速度(500km)に達すると一気に200点GETできるぞ。

ちんたら走っていたらなかなかスコアアップできないので、全速力で飛ばそう。
得点はスピードに関係してくる






最高500キロだ
最高時速500km!
この状態をどれだけ保てるかがハイスコアへの鍵なのだ。
当然スクロールも早くなり、マシンコントロールも超シビア!





強く優しい星雲仮面



というわけでこの「追撃マシンドルフィン」。
コックピット型筐体はなかなか迫力がっていいのですが……いかんせんスクリーンが小さ過ぎ!(笑
液晶ゲームとしては比類なく本体がバカでかいがために、こじんまりとしたゲーム内容と、初期ゲームウォッチ並みの小さなスクリーンが、何ともチープさを際立たせる結果となってしまいました。
単三電池を4つも使うのも意味不明だし、サウンドもショボい。
「せめてFLで出ていれば…」と思うと残念な気がしてなりません。

と、ここまで書いて思ったのですが……これは電子ゲームと言うより、思いっきり玩具寄りの商品なのでは!?
思い切ったことを言うなら、ゲームは単なるオマケ。
あくまで小さな子供が、マシンドルフィンのコックピットに乗り、操縦する感覚を楽しむことが主目的の玩具ではないかと。
そう考えると、ドルフィンに乗れて、ついでにゲームも遊べる、とてつもなくゴージャスな商品な気がしないでもありませんが…どうでしょう?(でもないか笑)

「追撃マシンドルフィン」のパッケージ





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