戊辰二本松少年隊〜第一部
 
 
物語は慶応三年の秋から始まります。
ある日、篤次郎ら二本松の少年達は、砲術試験を見物に
行きます。
先輩の、その見事な腕前を目の当たりにした帰り道、
いつかきっと、自分達も立派な武士になる事を
決意する少年達。
そんな頃、江戸・二本松藩邸では、大政奉還の上表に
揺らぐ藩のお偉いさん達の姿が…。
そして、坂本龍馬暗殺…
国内には、ますます嵐の予感が立ち込める。
そんな頃、江戸生まれ江戸育ちの幾弥が帰藩。
二本松っ子らしからぬ、幾弥の言動や行動に
腹を立てた勝十郎らによって闇討ちが決行され、
幾弥は小川へと投げ込まれてしまいます。
(『闇討ち』とは、少年達の間で行われる
いわゆる公認の制裁手段で、決して卑怯な
行いでは無かった様です)
小川に投げ込まれてしまった幾弥は
これを反撃。挙げ句の果てには闇討ちを
行った者達と、水の掛け合いになって
しまいます。
この日を境に、幾弥と二本松っ子達は
次第に打ち解けて行く様になります。
一方、江戸では倒幕派と旧幕派の戦いがじりじりと
大きくなっていた。
年が明け、慶応四年には鳥羽伏見の戦い開戦。
同じ頃、江戸で砲術修業をしていた砲術師範・木村貫治の
長男、木村銃太郎が二本松に帰って来る。

ここから先は第二部へと続きます。

第一部は『史実70%、フィクション30%』と中表紙に表示
しましたが、こうやって振り返ってみると、半分以上
フィクション?と言う気がしてなりません(笑)