エピソード8 イン・リリーズ・ガーデン
1.太っ腹のアナグマ亭
一つの冒険を終えた達成感が冒険者たちの心に刻まれました。しかしパーティーが偶然訪れた街では新たな冒険が待っていました。今回はその物語を語ることにいたします。
※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。
88:D&Dセッションエピソード8、なんと開幕です☆今回のDMは前回のnigaさんに代わってオブリビオンのプレイヤーの88です。そしてnigaさんはリリィでプレイヤーとして参戦します!みなさん、よろしくお願いします。新米DM88のドタバタ振りや、nigaさんの破天荒なプレイを楽しんで頂ければと思います。
最後に…。新米DMのフォローよろしく♪
niga:驚愕の事実!オレ、D&D3Eのプレイヤー初体験!うきゃー。
マグネット:おお!早速開始ですか!!88さん、改めましてよろしくお願いします。
まりあ:これからゆっくりキャラクターを煮詰めようとしてたんですが、もう始まってるじゃないですか!今回は88さんがDM様ですね。よろしくお願い致します。
88:みなさんよろしくお願いします。
裏コメント:nigaがシナリオのネタが思い浮かばない。それなら88がDMをやればいいじゃないか!という、合理的かつ建設的な発想から生まれましたこのエピソード8。学生時代にクラシックを遊んでいたnigaと88にとっては、88=DM、niga=PCの方が実は自然な姿だったりします。
■パーティー再び登場
DM(88): 早速ですが、導入いきます。
脱出路を北へ向かったパーティは、バブーンの導きのもと、カルの残党軍と合流した。スヨン姫は残党軍に預けられた。
月光のような美しさのスヨン姫の微笑と、一つの冒険を終えた達成感が君たちの心に刻まれた。
カル国の最後の希望であるスヨン姫にこれからどんな運命が待つのか…。そして君たちは…。
ここで前回の任務が完了した事になり、報酬として一人当たり100gpが支払われる。
さて、フィルバート、ナイロ、オブリビオン、リリィは、あてどもなく、北の街リプテルへ到着した。リプテルにも邪悪軍の侵攻著しく、街には破壊の痕跡が伺える。街の中心部にある噴水広場の壊れた石像がこの街の無残な姿を象徴している。しかし、この街は今でも活気に溢れている。相手が邪悪軍であろうともこの街の人間は商魂逞しく、しぶとく商売をしている。
DM:それでは皆様には、この街で次の冒険に向けての準備をしていただきます。武具を揃えるもよし、魔法の物品を買うもよし、金さえあればこの街で手に入らない物はないでしょう。
一同:素敵な街だ〜(笑)。
DM:早速オブリビオンは、使い魔を手に入れるべくパーティを離れ、魔術師ギルドへ向かいました。実は今回のシナリオは88がD&D3E初マスターをやる関係で、オブリビオンには登場をご遠慮いただきました。本セッションはオブリビオン抜きでお願いします。
一同:了解。
裏コメント:DMやりながら、パーティーのNPCをロールプレイするのは想像以上に重労働です。エピソード7のリリィはおとなしかったですね…。エピソード8ではどうでしょうか?
DM:買い物が済んだら、街の中心部、噴水広場近くの宿屋兼居酒屋『太っ腹のアナグマ亭』に集合って事でよろしくお願いします。
フィルバート(マグネット):装備はワイン以外購入しませんでしたので、早速『太っ腹のアナグマ亭』でエール注文して飲んでます。
リリィ(niga):買い物も終わって、『太っ腹のアナグマ亭』に行きます。お〜、フィルよ、早かったなー。主人、ワシにも同じのくれ。とエールを注文。
フィルバート:おお、リリィ遅かったじゃねぇか。先にやってたぜ。よし、オヤジ!!エールは1ガロンで頼むぜ!エールは俺がおごるぜ、リリィ。おまえにはいろいろと世話になってるからよ。
リリィ:ぐわはは。すまんな、フィル。ぐびっ、ぐびっ…(エールを飲んでる)。はひ〜、もうへべれけだぁ〜。意外と酒に弱かった…。
DM:これまた意外な。グリコーゲンの塊みたいな外見なのにね。さて、そのころカンフーは…。酒場の外で飼い犬(♀)の隣にちゃっかりいたりして。
フィルバート:エールをがばがばと飲みます。お〜い、リリィー。飲んでるかぁ〜…って、早!!おーい、寝たら死ぬぞ〜、吐いたら飲めー、飲んだら吐けー。リリィの背中をべしべしと叩きながら、更にエールを飲みます。
リリィ:がはははー。(ナレーション風に)…こうして素敵な宴と共に夜は更けて行くのであった…。エピソード8 漢の宴 〜完〜。
フィルバート:早っ(笑)!
DM:こらーっ!勝手に終わらせるなっつーの!本編これからなんですけど!
リリィ:本日の魔法を決定しました。2レベルになったので少し増えました☆0レベル呪文【フレア】×2、【ガイダンス】×2、1レベル呪文【グッドベリー】、【キュア・ライト・ウーンズ】×2です。
DM:いきなり真面目になるなよ…。
リリィ:では早速、魔法を使おう。【グッドベリー】。主人、ベリーをくれ、ベリー!
DM:まだなにも指示してないのにもう魔法ですかい!まあいい。『太っ腹のアナグマ亭』の亭主(腹がぷっくらと出た気の良さそうなおやじ)は、「摘みたてのラズベリーがありますぜ」と言って持ってきてくれるよ。
リリィ:ラズベリーをむんずと一掴みして口に放り込む!モグモグ…口の中に頬張った後…、くわっ(隻眼が光る)!机の上にベリーをズベベベーと吹き出す!【グッドベリー】。
DM:うわっ、きたねー!【グッドベリー】の呪文って、こんな描写でいいの!?
リリィ:2d4=(4+4)=8
リリィ:ふむ、良きベリーだ。吐き出された濡れ光る8粒のベリーを大事そうに懐にしまおう。これは今後の冒険に役に立つぞ。
DM:「ふむ、良きベリーだ」じゃねぇよっ!この現場見たら誰もそのベリー食べられないよ〜。でもなにげに出目がいいんだよね。8粒できれば回復アイテムとしては十分役に立つと思います。この光景をナイロが目撃していないのは、はたして幸運なのか、不幸なのか…。
フィルバート:おまえと一緒の時には絶対イチゴは喰わねぇからな…。
裏コメント:ユニークかつファンタジックな魔法の描写ですね…(汗)。さて、誰か【グッドベリー】を食べる羽目になるでしょうか。
ナイロ(まりあ):『太っ腹のアナグマ亭』に入ります。入り口付近でみんなを探しフィルさんとリリィさんが居るのに気づき近寄ります。遅くなりました。教会に寄ったりしてたら色々と時間が掛かってしまいました。と、頭を下げます。
フィルバート:おお!ナイロか!こっちだ、こっち!悪い悪い。こっちは昼からエールをかっくらってたぜ。
DM:「へい、いらっしゃい。『太っ腹のアナグマ亭』へようこそ!ご注文はなににしますかい?」と亭主。
DM:ナイロが到着しましたので、早速本編に入りますよ〜。
リリィ:まだ入ってなかったのか…、本編。
DM:だから言ってんでしょ!
■ドワーフとノール
DM:場面は街の中心部、噴水広場近くの宿屋兼居酒屋『太っ腹のアナグマ亭』です。フィルバート、ナイロ、リリィは街で旅支度を整えた後、酒場でくつろいでいる。この酒場にも邪悪軍と思しき者どもが多く集まっている。現に君たちの後ろのテーブルではノールの二人組が酒を飲んでいる。雰囲気的にはエピソード6のドレールの酒場風だ。君たちのような冒険者はほんの僅かである。
DM:さて、隣のテーブルではかなり酒を飲んでいるドワーフが、ぷっくり腹の出た気の良さそうなマスターに愚痴をこぼしている光景が見える。「くっそ!わざわざこの街まで来たってのに、なんてこった。あの石像を拝めねぇんじゃ意味ないわい!」と、大声を出してかなり荒れている様子だ。
DM:では、ナイロさんは本日の呪文を選択してください。ちなみに今の時間帯はお昼を少し過ぎたころです。昼間っから飲んでる人たくさんいますね〜。うらやましい。では、みなさん。自由行動です。誰かと話すもよし、人の話を聞くのもよし。好きにしていいですよ。
ナイロ:本日の呪文。0レベル呪文【ディテクト・マジック】、【ガイダンス】、【ライト】、1レベル呪文【キュア・ライト・ウーンズ】×2、領域呪文【マジック・ウェポン】。
ナイロ:お水を注文してから、隣のドワーフを気づかれないように観察してみます。
フィルバート:ナイロが水を注文をするのをみて、「あー、俺もナイロを見習わないとなぁ」と、反省しつつもエールの誘惑に勝てず、ぐいぐいと飲んでドワーフの言葉には気が付きません。
DM:「はいよ。美形のだんなは酒は飲まないのかい?」マスターが水を持ってきてくれた。ドワーフという種族は相当酒には強いようだが、このドワーフは悪酔い状態だ。例えるなら、ストレスの溜まったサラリーマンが残業後に一杯ひっかけて上司の悪態をつくような(←全然ファンタジーっぽくない!)。
リリィ:では。後ろのノールの話に耳を傾けてみましょう。<聞き耳>判定。
DM:後ろの席でノールたちも興奮気味に声を荒げているので、出目10でいいですよ。リリィの位置からはその姿も確認できる。薄い灰色のたてがみのノールと濁った黄色のたてがみのノールの二人組の会話が聞こえる。
DM:灰色「ギガンの兄貴がコーンで殺られたらしいぜ」。黄色は下品な笑い声を上げ、「ゲッケケ、これからはオレたちの…」。
リリィ:…。
DM:灰色&黄色「時代だな!」。
リリィ:ハモってんじゃねぇ。
リリィ:ギガンが死んだ、とういうことは本エピソードは時系列的にはエピソード2以後の話になるわけか。それにしてもギガンが三人組だったとはギガンを創造した張本人(オレ=niga)も知らなかったよ(笑)。
裏コメント:88とnigaがお互いのシナリオのネタを伏線に使うのは楽しいですね。世界観に奥行きも出てきますし。
DM:一方、悪酔いのドワーフはたまらず叫んでしまう。「みんなあいつらのせいじゃ…くっそ!邪悪ぐ…」と、言いかけたドワーフの口をマスターが慌てて塞いだ。ノールの二人組が一瞬ドワーフを見た。「じゃあ、く、果物でもグングン出しますか!よっ、太っ腹!」マスターはワザとらしい大声で言い、「ここじゃ、まずいですよ…」マスターはドワーフに小声で囁いている。「お客さん、これ、あちらのドワーフさんから」そう言ってマスターは果物をフィルバート、ナイロ、リリィたちのテーブルに持ってきた。
リリィ:小声で。後ろのノールたちが言ってるギガンて奴は、ワシの知り合いのノームの敵だった奴だ。奴らもどうやら邪悪軍のようだし、ろくな奴らじゃないな。
フィルバート:小声で答えます。なんだと?あいつらがおまえの敵だと?
リリィ:ワシの敵じゃないって…。
フィルバート:(聞いてない…)じゃあ、早速斧で黙らせようか?と立ち上がろうとしたところにドワーフからのフルーツが来た(笑)。
DM:OK。
ナイロ:ドワーフ殿、有難うございます。と軽く頭を下げます。
フィルバート:ドワーフの方を向いて立ち上がって頭を下げます。かたじけねぇ。好意は遠慮なく頂くぜ。
DM:「ああ、マスターが機転を利かせてくれたんじゃ。遠慮しないで食ってくれ」とドワーフ。
DM:マスターの場面、ちょっと演出させて。マスターが持ってきた皿の上には、ラズベリー、ブルーベリー、ワイルドストロベリーなどが盛り沢山乗っている。「もちろん、摘みたてだぞ」とリリィ&フィルに向かってニッと漢笑み。
リリィ:ちょい役のNPCがいっちょ前にPCをおちょくるような演出すんなーっ!
DM:そして、ナイロに向かって「スミマセン、旅のお方。わたしゃほかのお客さんの所にいかなきゃならないんで、ちょっとこの人の話聞いてやってくんねぇか?」マスターは君たちにドワーフを押し付けてどこかへ行ってしまった。
フィルバート:う…ベリーはちょっとな…。お、俺はラズベリーだけは遠慮しとくぜ。このつやつやした感じが…なんとなく嫌だぜ…。
リリィ:ナイロよ。もう少し早く来れば、ワシの華麗な魔法を見ることができたんだがなぁ〜。
ナイロ:華麗な魔法、見てみたかったですね…な、何故か寒気が…。フィルが嫌そうにしてるので私もラズベリー食べないでおきます。その他の果実をちょこちょこ食べてます。
リリィ:うん?どうしたみんな、ラズベリーばかり残して。もったいないからワシが食うぞ。ハムハム…。
■石像に纏わる話
フィルバート:ところでドワーフさん、なんか面白くないことでもあったようだが、いったいどうしたんだい?
DM:「お前さんたち、旅のお方のようじゃが、噴水広場の石像は見たかね?」とドワーフ。
フィルバート:あ?いや、実は今さっきこっちには来たばかりなんでな。いったいその石像がどうしたってんだい?
DM:「噴水広場には美しい石像が飾られていたんじゃ。ワシが初めてあの石像を見たのは1年くらい前じゃった。ワシはそんときゃその場を動くことができんくらい感動したんじゃ。胸が熱くなり、涙も出た…」その時の状況を思い出したのか、遠くを見つめるドワーフの目から涙がこぼれる。ドワーフの言っている石像というのは、噴水広場で無残にも壊れていた石像のことらしい(導入部分で紹介しました)。
フィルバート:ああ、そういえば。ぶっ壊れた石像があったな。石像だけでなく、町のあちこちも壊されているような感じだったぜ。ひでえことをしやがるなぁ。
ナイロ:今のこの町の様子では…、見る影も御座いませんね。お悔やみ申し上げます。申し送れました。私は旅のクレリック、ナイロ・サリヴォルと申します。石像の件は残念な事ですが、ドワーフ殿の心をそれだけ胸打たせた芸術家です。どこかで新しい石像を作成しているかもしれませんよ。それにこの町にしても、昔のように活気を取り戻せればまたその芸術家が現れるかもしれません。ですから、元気をお出しください。
リリィ:で?その石像を在りし日のように復元でもしたいのかい?それはワシらにも無理な相談だな。
DM:「す、すまねぇ…。みっとも無い姿を見せちまったわい。確かに、石像を復元するのはワシにも無理な仕事じゃな。ワシは名をラスマートという。彫刻家をしとる者じゃ。実は今回請け負った仕事がどうにも行き詰まっちまって、この街の石像を見にきたのじゃよ。それが、あんな状態じゃったのでな…。ちと、この石像に纏わる話を聞いてくれるかな?」とドワーフ(ラスマート)は石像に纏わる話を語りだした。
その昔、世にも美しい王妃がいた。名をリリアンといい、若くして王家に嫁いだがとても病弱なため長く生きられない運命だった。
王妃の夢は城にある美しい庭園を歩くこと。ただそれだけだった。
しかし、王妃はベッドから起き上がる事も出来ず、夢も叶わないと悲観していた。哀れに思った王は国一番の彫刻家に王妃の石像を彫らせて、王妃の愛した庭園に未来永劫残すことを考えた。
仕事を請け負ったのはドワーフの彫刻家リドラスで、彼にとっても生涯最高の作品となるリリアン王妃の石像が完成し、庭園に設置された。まるで実物の王妃が歩いているように見えたという。
しかし、王妃は石像が完成した一週間後にこの世を去り、王妃自身が庭園を歩くことはなかった。
やがて時が過ぎ王国が滅びた後、リリアン王妃の石像はリプテルの噴水広場に飾られた。この広場は王国の庭園を模したもので、石像はその風景に溶け込み、まさに生きていると見間違う程に美しかったという。
DM:「ワシの請け負った仕事も、これから命が途絶えようとしている者の像を彫ることなんじゃ。創作のヒントになればと思いやって来たのがこのザマじゃわい」とラスマート。
フィルバート:ドワーフの話を聞いて号泣します。漢泣き。そうだったのか、ラスマートさん!!あんたたちの優しい思いの作品を汚すような奴らは今すぐ俺の斧で黙らせてやるぜ!!エールをぐびーっと飲みます。僭越ながらこのフィルバート、今夜はあんたの酒にとことんおつきあいさせてもらうぜ!!
ナイロ:そうでしたか…。あの噴水広場に飾られた石像にそんな経緯があったのですね。と、しんみりしてしまいます。
リリィ:なるほど。そんな悲しい運命の石像が、今やあの様じゃあ、あんたの気持ちもわかるなあ。それで「これから命が途絶えようとしている者」とは?
DM:「王族の娘だが、詳しい事は話せねぇな。そういう契約なんじゃ」とラスマート。
DM:「お、そうだ。あんた。知ってるか?石像の創作者リドラスはこの街の出身だぜ。この街の近くに工房があったらしいぜ。」とマスター。
リリィ:また登場したのか。あんた忙しいんじゃないのかっ!
DM:「マスター、今の話は本当か!工房が近くにあるのか!!」とラスマートはなにやら興奮気味。
ナイロ:その創作者リドラス殿は流石にご存命ではないのですよね?工房は空き家なんですか?
DM:「ああ、リドラスも彫刻を彫り上げてから王妃の後を追うように亡くなったそうだ。それから、工房の場所はよく分からないんだよ」とマスター。
リリィ:ちょい役のNPCと侮っていたら重要な情報を持っているとは。酒場のマスターが重要な情報を持っているのは88ちゃんシナリオの特徴だな。
裏コメント:エピソード4リプレイ参照ですね(笑)。
■元気な女の子、洞窟とモンスター
DM:そこへ元気に店に入ってくる者がいる。「お父さん、バレエの隣で知らない大きな犬が寝てるよ」。マスターの娘〜7歳くらいの女の子〜が店の中に帰ってきた。
リリィ:カンフーのことか?ちょっと様子を見てこよう。
DM:「わあ、こんなに大勢の冒険者なんて最近珍しいね!どこに冒険に行くの?」と少女は君たちを見て感激している。「おっちゃま、まだ昼過ぎだよ」と酒を飲んでいるフィルバートへ少女の突っ込み。
フィルバート:ナイスなつっこみありがとうございます。ボケた甲斐があります(笑)。あー、そうだった。お嬢ちゃんありがとよ。おじさん達はなぁ、悪い奴らをやっつけるために冒険しているんだぞ。力こぶを作って見せます。
リリィ:フィルって何歳だっけ?
DM:キャラクターシートを見ると…、18歳!?
リリィ:い、いかん。中年のオッサンとしかイメージできない!
裏コメント:フィルバート、結構若かったんですね★
DM:「わあお、おっちゃま、スゴイです!」。少女はそう言うとフィルの耳元に小声で囁く、「後ろの悪そうな二人組(ノール)をやっつけに来たんでしょ?」。
フィルバート:む?あいつらがお嬢ちゃんに何か迷惑かけたのか?もしそうなら今すぐ俺が奴らを黙らせてやるぞ。
DM:「冗談だよ。ここにいるのはほとんど邪悪軍だよ。そんな事してたらキリがないよ。悪い奴をやっつけるだけじゃなくって、困ってる人を助けるのもカッコいいよ!」と少女。
DM:なんとなく話を聞いていたのだろう、女の子から更に爆弾発言が!「あたし、石像のいっぱいある所なら知っているよ」。
フィルバート:お、お嬢ちゃんやるじゃないか!ラスマートさんよぉ、こいつは朗報かもしれないぜ。お嬢ちゃん詳しく教えてもらえないか?
ナイロ:ラスマート殿。多数の石像がある場所だとすると、リドラス殿の工房が近くにあるのかも知れませんね。
DM:「おい、ダイア、あそこはいっちゃいかんと言ってるだろ!」マスターはダイアを怒鳴った。「いやな、それがリドラスの工房かどうかは分からないんだよ。その石像ってのは洞窟の中に沢山あるらしいんだが、それがすごくリアルなんだよ。なんて言うか、その…本当の人間が石になっちまったみたいにな」。
ナイロ:リアル?人間が石になったような?ちょっと興味深い話ですね。
DM:「ははは、さすが冒険者だねぇ。この洞窟は今でも人が近寄らない場所なんですよ。その理由が、洞窟の中に気味の悪い化け物がいるらしいからなんですわ。その姿は、出来損ないの雄鶏にコウモリの羽が生えたような…そんな感じらしいですぜ」とマスター。
DM:フィルバートとナイロは【知力】判定お願いします。
DM:リリィはまだカンフーの所にいるんだったね。では少し演出を。カンフーは、白い艶々した毛並みの、体の細い大型犬の隣で気持ち良さそうに寝ている。白い大型犬も気持ち良さそうに寝ている。
リリィ:寝ているカンフーに無理やり顔をこすり付けて…。カンフー、またメス犬にちょっかい出してるな〜、こいつめ〜。とたまらない笑顔でおっさんと犬がじゃれ合う。カンフーも涎を垂らしつつ、「いや〜、それほどでも」とまんざらでもない感じ。なんだこのシーンは…。
DM:…。無駄だったか…。
フィルバート:【知力】判定します。
フィルバート:d20+1=(3)+1=4
フィルバート:ぷぷぷ♪フィルは自分のキャラがよーくわかっているようです。
DM:出目ナイスです。
リリィ:では。カンフー、ほどほどにしとけよ!と頭を小突く。カンフーはまだ目がギラギラしてる…。というところで、みんなのところにカンフーの涎でテカテカの顔で戻る。…(経緯を聞いて)ほうほう、なんだその化け物は?あー、それは…。
リリィ:d20+2=(1)+2=3
リリィ:知らぬっ!
DM:「(フィル&リリィの反応を見て)あ、そんな化け物聞いたことないですか?はは、わたしゃてっきりコイツが人間を石に変えちまうのかと思ってビクビクしてましたよ。いるわけねぇよな」。ははは、とマスターは自分の言ったことがあまりにも馬鹿げていると言わんばかりに笑っている。
リリィ:主人、甘いな…。冒険者のワシらなら、その雄鶏にコウモリの羽が生えたような化け物が人間を石に変える能力を持っていても何ら不思議は無い、と考える。むしろ、そのつもりで冒険に出でなくてはならん!
この”ライスキャッスル大陸”にはまだワシらの知らないモンスターがたくさんいるということだ。
裏コメント:突然出てきた用語ですが、私達が冒険しているこの世界は”ライスキャッスル大陸”という設定なのです。
DM:そういうことらしいです。この大陸の詳細は冒険してみないと分かりません。いや、冒険をして築かれるのです!
ナイロ:”ライスキャッスル大陸”ですか、なんだか段々背景色が生まれて来ましたね。
フィルバート:本当かよ!!そいつはヤバイ奴だな…。おい、ナイロ、おまえ聞いたことあるか?(うーん、ナイロかオブなら知ってるかもしれないな…。オブの魔法を見る限り俺の価値観で考えるのはかなり危険なことはわかったからな…)。
ナイロ:良い所見せたい!【知力】判定。
ナイロ:d20+1=(7)+1=8
ナイロ:駄目ジャン…。
フィルバート:そうか、ナイロもわからないか…。オブなら何かわかったかもしれないなぁ。あいつは物知りだからな。
リリィ:オブよー!あの野郎、この肝心な時にどこ行ったー!!
裏コメント:【知識】判定が重要だな、と思ったときにはすでに遅し!オブの欠場が痛いですね〜。
■依頼承諾、無事出発なるか?
ナイロ:ラスマート殿、今の所リドラスの工房の手掛かりはそこしか無いみたいですね。私も少し興味が出て来ましたし、よろしければ御一緒致しますよ?
DM:「おおっ、この年寄りに力を貸してくれると言うんかい!ありがたい。ありがたいが…、ワシは一緒に行くことは出来ないんじゃ。足を痛めていてな。亭主の話だと恐ろしい怪物もいるというじゃないか。ワシが行けば足手まといになるわい。そこで、ここからは相談なんじゃが。その洞窟がリドラスの工房だとすると、彼が残したデッサン画などがあるかも知れん。お前さん方、それを取ってきてはくれないか?」
とラスマート。
ナイロ:リドラスの工房に行って彼が残したデッサン画等を探してくれば来ればいいのですね?私は是非ラスマート殿の頼み事を聞き入れたいのですがどうでしょうか?皆で行きませんか?
フィルバート:ああ。ラスマートさんの頼みなら、このフィルバート微力ながら力になるぜ。しかし、ラスマートさんの話だとリドラスって人はいいやつみたいだし、そんな人が魔物なんかを飼っているとは思いがたいなぁ。工房とは別なんじゃないか?でも仮に工房じゃなくて魔物のせいで誰かが石になっているとしたら、魔物を退治する必要はあるな。ところで、石になった人を治す方法ってのはあるのか?魔物の仕業だとしたら、なんとかしてやりたいんだけどな。
ナイロ:そうですね。魔物をそのままってわけには行きませんよね。石化を直す方法もですが、町の人が行方不明になった話とかあるんですか?人が石化してるのであれば、大騒ぎになってるはずですよね。
フィルバート:なるほど。火のないところにはなんとやら、ってやつだな。さすがおまえは的確な判断だぜ。
DM:「ワシも魔法の世界には疎いが、石になった人間をもとに戻すという秘術呪文があるらしいの。実際に使える奴がおるかどうかは分からんがの」とラスマート。
DM:「地元の者は信じちゃいねぇから滅多に洞窟には近付かねぇよ。だから行方不明者なんて出てないってことさ。大方、洞窟がリドラスの工房と思い入り込んだ冒険者が、その魔物とやらに石にされたって可能性はあるな。もっとも、そこがリドラスの工房かどうかも、人間を石に変える魔物がいるかどうかも、わたしゃ知りませんがね」。
リリィ:どっちなんじゃい!しかし、どう解釈してもモンスターの巣窟にしか聞こえんぞ!まあ、いい。というのもラスマートさんよ、報酬の方はきっちり頂けるんだろうな?ワシが動くのはその金額次第だな。
DM:「ほう、最近この街にくる奴らは自分の利益になる冒険や、(ちょっと小声で)邪悪軍に媚を売る奴らばっかりだったが、あんたらは本物だよ。久しぶりに気持ちのいい冒険者に出会えたよ!」とマスターはえらく感動している。
リリィ:言っておくが、ワシは気持ちのいい冒険者の部類ではない。
DM:このパーティはリリィだけ属性が中立なんだね。報酬を要求するのは当然か。「はは、当然仕事を依頼するからにはタダって事は考えとらんよ。とは言っても、ワシの今の持ち合わせはこれしかないがの」と、ラスマートはそう言うとガサゴソ小袋をまさぐり青色に輝く石を取り出した。「ドワーフのワシの見立てでは300gp相当の値打ちがあるぞい」。
リリィ:ふっ、この一流の冒険者を捕まえて300gpだと…、ありがたく受けさせて頂きますっ。
DM:「まあ冒険者にとって報酬も大事だがね、洞窟の中で財宝を探すというはどうだい?その洞窟がリドラスの工房だとしたら莫大な財宝があるかもしれないですぞ。こんな話があるんですわ」とマスターはこんな話をしてくれた…。
すばらしい石像を作ったリドラスに対して、王様は莫大な褒美を与えると言った。しかし、リドラスはそれを断り、エメラルド1つだけ受け取った。エメラルドも高価な物ではあるが、王様が差し出した褒美がそれ以上途方もないのもだったらしい。リドラスは「私は既にこの世で最高の宝を手に入れた。王様の気持ちはこれ一つで十分だ」と言って他の褒美は一切貰わなかった。
そんな話があり、リドラスの工房には金の鉱脈があるとの話や受け取ったエメラルドが実は数万gp相当の価値がある貴重なのもだったとう噂が当時流行して、今でも冒険者が探している。
リリィ:ははー(平伏)。拙者、身命をなげうって工房を探索する所存です。行くぞ!フィル、ナイロよ!
フィルバート:お?リリィ。おまえもやる気になったか。そうこなくっちゃいけないぜ。
フィルバート:うーん、マスターの話を聞くとますますリドラスって人は立派な人に聞こえるぜ。その洞窟と工房とは直接関係なさそうだが、ラスマートさんが気になっているようだし、バケモノ退治ってのも悪くはないな。石になった奴を治すの魔法ってのがあるならば、オブなら何か知っているかもしれないしな。いずれにせよナイロ、俺もこの話に乗ったぜ。ラスマートさん、期待の物があるかどうかわからないが、ちょっくら見てくるぜ。と、残りのエールをぐーっと飲んで口に含み、斧にぷしゅーっと霧のように浴せて清めます。
リリィ:ちょっと聞きたいんだが、この話って急ぎ?明日出発でもいいのか?
DM:「すまん。ワシは明日の朝にはこの街を立たねばならんのじゃよ」とラスマート。
フィルバート:ラスマートさんも忙しいな。なるほど、明日出発しなきゃならないってんなら、お目当ての物がぶっこわれていて悲観する気持ちはよくわかるぜ。じゃ、とっととその洞窟に向かおうぜ。
DM:みなさん、依頼を受けて洞窟に行くってことでいいですね。「おお、そうか。すまんが、ワシはしばらく、あの壊れた石像の前から離れたくないんじゃよ。無事を祈って待ってるぞい」とラスマート。
DM:「おっちゃま達カッコイイです!洞窟まではあたしが案内してあげるよ!」 とダイア。
フィルバート:おう!お嬢ちゃん、よろしく頼むぜ。だがバケモノがいるって話だからな。万一洞窟に着く前にやばそうだと思ったら俺たちに任せてお嬢ちゃんはすぐに逃げるんだぞ。
DM:「こら、ダイア!あそこには行くなっ…」マスターが言うのも聞かずにダイアは外へ飛び出した。「バレエ、行くよ!ほら、おっちゃま達も急いでよ!」ダイアは寝ているバレエを起こして君達を手招いている。では、洞窟に向かいますよ!
リリィ:そしてカンフーもバレエを追いかけて行ってしまう。
フィルバート:そんなダイア、バレエとカンフーを見てつぶやきます。やれやれ…。まあ、子供は元気なのが一番だからな。と斧を肩に担いでダイアのあとを追いかけるためにゆっくりと腰を上げます。マスター、ゴチになったな。まあ娘さんが危険な目には遭わせないうちに帰すようにするから心配無用だぜ。
リリィ:そしてパーティーが酒場の外に出ると、ダイア、バレエとカンフーの姿は既に見当たらなかった!そしてワシはやれやれ見失ったか…、と言って酒場に戻る。
フィルバート:ぶはは(笑)。そう来ましたか。<視認>判定してみましょう。
フィルバート:d20+4=(1)+4=5
フィルバート:やべっ!マジで見失ったかも(笑)。
DM:見失うのかいーっ!まあ、いいでしょう。こういう挑戦的なボケは結構好きです♪「おい、あんた、戻って来てる場合じゃないよ!洞窟は街を出て西の森を抜けた先だ。早く追いかけてくれー!!」とマスター。
リリィ:場所知ってるんじゃねえかーー!
フィルバート:おーい、お嬢ちゃーん?と呆けている…。
ナイロ:しかし、子供は元気ですよね…。
DM:では、ナイロとリリィは呆けているフィルを連れて森の方へ向かいましょう。
裏コメント:パーティーの仲間同士の掛け合いも息が合ってきて、会話だけのシーンもずい分楽しい雰囲気になってきてますね。
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