エピソード5 レッドヒル

                                                        1.もう一つの事件

邪悪なクレリックのノール、ギガンを倒した冒険者。ギガンが町に残した傷痕によって新たな事件が発生します。今回はその事件に挑むダンカンの冒険について語ることにいたします。

※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。


DM(niga):さて準備完了。
ダンカン(88):チャットの機能が何か変わったの?
DM:見た目は変わらないよ。マップ表示が切り替わるようになった。
ダンカン:それは楽しみだね。
ジェント(NPC):一応、参加してみました。
DM:ではさっそく始めますか?
ダンカン:OK!

裏コメント:久々の3Eルール。今回はオンラインセッション初のいわゆる”ダンジョン”シナリオです。チャットのマップ表示切り替え機能を試験するテストシナリオの意味もあります。
ジェントはNPCですがPCのようにチャットで発言させるようにしました。1ON1だとリプレイの見た感じが寂しいかと思いまして。


■ノールを倒した次の朝

DM:エピソード2の続きです。ダンカンたちがノールを倒した次の日。
ダンカン:場所はまだ”コーン”?
DM:そうです。とりあえず導入から…。昨日、普段はのどかな町“コーン”に騒動が起きた。邪悪なクレリックのノール“ギガン”が町にスケルトンを放ったのだ。ギガンとスケルトンは冒険者たちによって倒され、町は再び平穏を取り戻した。その夜、冒険者の泊まる宿屋“巨人の眠る丘亭”では、冒険者たちの活躍を称えてパーティーが催された。ここまでがエピソード2のラストだね。
ダンカン:ブラックもシャドウもいるわけだ。

DM:それで。その席で宿屋の主人が話すには、“巨人の眠る丘亭”の店名の由来は、宿屋の裏手から少し離れた丘の上に墓地があり、昔この周辺で悪さをしていた挙句に退治された巨人が埋葬されていることから発祥しているとのことである。単なる伝承かと思っていたら、昨日巨人のスケルトンが現れたので、その伝承は真実に基づく話かもしれない、と宿屋の主人は言った。
ダンカン:ほうほう。それで。
DM:次の日の早朝。ダンカンは宿屋の前で気持ちいい朝の空気を吸っている。今回の冒険はここから始まる!

ダンカン:みんなは寝てるの?
DM:うん。ブラックとシャドウは昨日の宴会で大分酒を飲んでいたのでまだ起きてこないだろう。ダンカンは酒に強い(頑健セービングが高い)ので朝から元気。
ダンカン:あんなもんは水と一緒だからな。
DM:さすがだね。教会の方からジェントが戻ってくるよ。コーンにはペイロアの教会がある。ジェントもペイロアのクレリック。教会から貰ってきたのか、ペイロア信者特有の黄色のローブを身に纏っている。妖美ともいえる笑みを浮かべてダンカンに近づいてくる。そういえば、昨夜の宴会の最中ジェントは宿屋から姿が見えなくなっていた。

ダンカン:おはよう。
ジェント:ダンカン、君は朝が早いな。他のみんなは?
ダンカン:まだ寝てる。だらしがないな、あれしきで。俺はおまえのせいで、昨日は暴れたりなかったからな。そういえば、昨日の宴会の時はどこにいたんだ?
ジェント:「ふふふ。この町に未亡人がいるらしいと聞いてな…。ふさぎこんだご婦人に、喜びの施しを与えるのも神に仕える者の務めだ」と悪魔的な笑みを浮かべる。
ダンカン:なにしてきたの?おまえ怪しいキャラだな…。

裏コメント:ジェントの過去、性格は追々明らかにして行こうと思います。それまでは少し謎めいた怪しげなキャラクターで演出しようと思ってます。ダンカンが暴れ足りないと言っているのは、エピソード2の最後の戦闘でスケルトン軍団をジェントが全て”アンデット退散”してしまったからです(エピソード2リプレイ報告参照)。


■再び”コーン”に事件発生

ジェント:教会の司祭様から気になる話を聞いたぞ。
ダンカン:なんだ?教えてくれ。
ジェント昨日の夕方からこの町の子供が一人行方不明になっているらしい
ダンカン:なに?昨日の事件と関係あるのか?間違えておまえが退散させたとか。ブラックが薙ぎ払ったとか。
DM:そしたら今頃死んでるから。
ジェント:わからん。しかし、“巨人の眠る丘亭”の裏手の丘の麓に何かあるらしく、行方不明の子供を捜索している町の人が集まっているとのことだ。
ダンカン:普段平和な村が事件続きだな。俺らが災いを呼んだみたい。
DM:まるでバイオレンスジャックだね。

ダンカン:よし!俺も探すの手伝うぞ。
DM:さすが”秩序にして善”、正義の男ダンカン。では丘の麓に行きますか?
ダンカン:フル装備で出発。でも歩くの遅いぞ…。
ジェント:俺も行こう。
ダンカン:そうだな。墓地だし、心強い。

裏コメント:ダンカンはエピソード2の報酬で鎧を買い換えてACが上がり、今や立派なパーティーの『壁』。しかしその分、移動速度がさらに遅くなったのでした。


■丘の麓の穴

ダンカン:早速出発だ!やつら(ブラックとシャドウ)は寝かせておこう。
DM:では到着。
ダンカン:早っ!もう着いた。
DM:近いので。しかしダンカンはうっすら汗かいた。

DM丘の麓には町の人たちが数人集まっている。そこには直径5フィート程の横穴が開いている。ダンカン達が到着すると、町の人々から「おお!」と歓声があがる。ダンカン達はすっかり英雄扱いで、力を貸しに来てくれたものと思っているらしい。
ダンカン:俺らに期待するってことは、何かいるのか?
DM丘の上の墓地にも数箇所、小さな穴が空いており、そこから昨日のスケルトンが出てきたものと思われる、と町の人は言う。昨日いなくなった子供がその穴に落ちているのではないかと思って探してみたが、いなかった。残るはここの穴だけだが、一番深く、まだスケルトンがいるのではないか?と恐れて誰も入ろうとしていない。
ダンカン:この中にもスケルトンがいるかもな。ジェント君たのんだぞ。
ジェント:昨日みたいにうまく行くだろうか…。
ダンカン:そのときは俺の斧に任せろ!よし!俺たちが入るぞ。
DM:おお!入るのね。

裏コメント:報酬の交渉をしてくるかと思ったら、無償で依頼を引き受けましたね。さすが正義の男ダンカン。…というか、前回のエピソード2で暴れたりなくてどうも消化不良だったようです。


■ついにダンジョン突入

ダンカン:俺はドワーフだから暗視能力あるけど、明かりはあるの?
ジェント:俺は持ってない。誰か売ってくれないか?
DM:ということで、町の人からジェントはランタンなどを買った。
ダンカン:町の人貸してよ。
ジェント:まあ。今後役立つこともあるだろうしな。

ダンカン:じゃ、入るか。ただの穴なの?
DM:どちらが先頭で入る?
ダンカン:当然、俺が先頭でしょ。後方支援よろしく。
ジェント:さすがだなダンカン。わかった。

ダンカン:穴はどんな感じだ?
DM:では。マップ更新してみて!

ダンカン:おおっ!
DM:すごいでしょ?
ダンカン:なかなかきれいだね。

裏コメント:遂に新マップ表示機能始動です。

ダンカン:長さここまで?
DM:とりあえず通路はね。ひんやりする穴の中はただトンネルを掘っただけの状態で表面の土壁は凹凸だらけ、壁に擦れると土がボロボロと崩れてくる。
ダンカン:いい雰囲気でてるよ。
DM:20フィート進んだ先は広い空間があるように見える。

ダンカン:昔の住人がなにかのために掘った穴だな。罠はないだろう。
DM:進む?
ダンカン:警戒しながら空間に出てみる。
DM:オッケー。通路は天井が低く、ダンカンはなんとか立てるが、ジェントはほとんどしゃがんだ状態で移動しなくてはならない。ではマップを更新。

ダンカン:マップ更新したよ。丸い部屋?
DM:そう、楕円形の空間。自然にできた空洞のようだ。ここの土壁や地面も凹凸だらけで、天井には植物の根が這っているのが見える。出口は君達が入ってきた穴しかない。

DM:<視認>判定、お願いします。
ダンカン:d20+1=(18)+1=19
ダンカン:どう?
DM:おお、結構いい目だな。でも特になにもないよ。
ジェント:d20+4=(3)+4=7
DM:ジェントも特に目に付くものはない。
ダンカン:そうか。他の通路探さないとな。

DM:その前に<聞き耳>判定をお願いします(裏で振ったモンスターの<忍び足>判定に対する対抗ロール)。
ダンカン:d20+1=(7)+1=8
ダンカン:すごく失敗?
DM:実はそうでもない。マップ更新願います。

ダンカン:あっ出た。
DM:洞窟と同じ土でできたダルマのような物体がある。頭のような部分にはキラキラ光る石が目のような箇所に埋め込まれており、口に当たる部分には穴が空いている。太短い手足もついているように見える。ヌボーっとしてかわいらしい。ダンカンより少し背が小さい。

ダンカン:エレメンタル?おいおい、いいのかよ。観察してみる。
DM:手を振り回しながらトコトコ歩いて近づいて来てる。
ダンカン:おおぅ!ストップ!お前はなんだ!
DM:なんか攻撃してきてるみたい。かわいいもの同士の戦い♪
ダンカン:それなら受けて立つ!

裏コメント:ドワーフがかわいいかは微妙ですが。小さいもの同士の戦いですね。



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