エピソード13 マジックブルーケース
8.嘆きの森
魔将軍ゲイドルフ隊を撃退したパーティー。しかし、邪悪軍本隊は間もなく”嘆きの森”に侵攻してくる。
※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。
■戦闘の後は治療など
リラ:ぽいぽい投げ捨ててた武器とか荷物とか拾って歩きます。あとは…、身ぐるみ剥ぐか。
オブリビオン:個人的にはソーサラーの持ち物が気になります。
リラ:なんか見つかれば良いけど。<捜索>判定します。
リラ:1d20+7=(14)+7=21
ゲイドルフの所持品。『ワンド・オブ・バーニング・ハンズ』、『ワンド・オブ・レヴィテート』、エメラルドを発見した。
ジョナサン:のこのこと起き上がってナイロを気遣いに行きます。この傷は酷いですね。血の臭いを嗅ぎ付けた獣がやって来るかもしれませんから、早めに治しましょう。
オブリビオン:だ、大丈夫!リリィさん、早くナイロを治してよ!危うく命を落とすところでしたね。ギラロン強いな。
フィルバート:激怒終了します。ふぅっと一息。おい!ナイロ!大丈夫か!?
リリィ:よし。今回復させてやるぞ。
ナイロは自らも【キュア・ライト・ウーンズ(軽傷治療)】を任意発動し、hp17回復する。
ナイロ:心配させてしまいましたね。でも、これで一段落と言ったところでしょうか。
オブリビオン:でも急いだ方がいいと思うよ。ボクたちの目的は”種”を無事にドルイドに届ける事なんだからね。新たな敵が直に現れるかもしれないよ。森の中でこの騒ぎ。ひょっとしたらどこかでドルイドが見ているかも?
フィルバート:ああ、そうだな。
■”嘆きの森”のドルイド
DM:場面は切り替わります。
ざわざわ、と枝葉が揺れる音とともに君たちのいる開けた空き地に異様な一団があらわれる。
50人くらいの、植物と動物の皮で編んだ装束や防具で身を包んだ老若男女。さらに鹿、猿、熊、うさぎなど動物たちもたくさん集まってくる。”嘆きの森”のドルイドたちであろう。
リリィ:うわっ。ドルイドだ。ワシもそうだけど。
DM:真白な眉毛とひげが驚くほど長い、長老めいた者が話かける。「そなたらが”テックル”の使者殿であろうか。わしはこの”嘆きの森”のドルイドの長だ」。
ジョナサン:ドルイドの長に対して。はい、あなたのおっしゃる通り、私達は”箱”の使者です。ここまでお出迎え頂き、感謝致します。数歩進み出て握手を求めます。
DM:無造作に近づくジョナサンから長を守るように屈強なドルイドの若者が取り囲む。「よい。通せ」と長はいう。ジョナサンと握手を交わす。
ジョナサン:「手は節くれ立っているのに、触るとつるつるする」等の違和感が無いか確かめます。
DM:節くれだったその手はまさに森の男の手。ジョナサン自身の手がまるで子供のものに思えるほど。
ドルイドの長は地面に散乱しているゲイドルフやギロランを見て。
「そこなゲイドルフという魔将軍率いる邪悪軍の先遣隊が、この”嘆きの森”に潜入してきた。狙いは『マジックブルーケース(魔法の青い箱)』。一週間に渡り、森の中での我々ドルイドと、そ奴らとの暗闘は続いた。この”嘆きの森”の中では我々もそうそうやられはしない」
一同:…(真剣に聞いている)。
「しかし。邪悪軍の本隊がもうじきこの”嘆きの森”に到着し、森を蹂躙し、キュプラに侵攻する。そこで我々は勇敢な若者に『マジックブルーケース(魔法の青い箱)』を使者として託した。”キッテル”で封印を解いてもらえば”嘆きの森”を守ることができるはずなのだ。その様子では我らの使者は邪悪軍にやられたのであろうな…」
オブリビオン:だまってうなずくよ。
「そなたたち。『マジックブルーケース(魔法の青い箱)』の封印を解いたのではないか?であれば、今すぐ”種”を我々に授けていただけないであろうか」
リラ:邪悪軍が一斉に変装とか魔法とかで姿変えてないとも限らないので、一応、ね。<真意看破>します。
リラ:1d20+6=(20)+6=26
リラ:間違っても連中に渡しちゃいけないもんだし。
DM:すごい出目ですね。ドルイドの長が嘘を言っているようには見えないです。
オブリビオン:アニッコ先生から預かっていた指輪はまだあるんでしたっけ?それを見せれば相手にとってはこちらが使者だと分かるし、こちらにとっては相手の反応で”箱”を渡すべき相手か判断できると思います。
ナイロ:指輪ありますよ。っていうか、ちゃっかりはめてますよ私(笑)。指輪をドルイド達に見せて反応を見ます。
フィルバート:なるほど。俺は単純バカだからすぐに渡すつもり満々だったぜ。みんなの後ろで鼻の頭をポリポリと掻いておきます。
DM:指輪を見たドルイドたちは安堵の溜息をつく。「おお。やはりあなた方がアニッコ先生の使者でしたか」。
オブリビオン:渡しても大丈夫な人たちみたいだね。
フィルバート:ああ、そういうことだ。残念だが先生は死んじまったがな。あんたに”種”を渡せば先生の供養にもなるってもんだぜ。
DM:ドルイドたちから「ああ。なんということだ」「まさか先生が…」という喚きの声が。
オブリビオン:でも安心して下さい。青い箱の中身は無事ですよ。あの”種”は、きっと貴方達にしか本来の使い方が分からないんでしょうね?リリィさんの植物の義手の技術にも驚かされましたので、”種”がどんな変化を見せるのか、ワクワクしています!
ナイロ:私も森の種族の血を半分受け継いでいますので”種”には少なからず興味があります。これから起こる事にそれなりの興味を抱きながら見守ります。
リリィ:心配するな皆の衆。ワシらが来たからにはもう安心だ。さあリラ、”種”をここに!カムヒアー。
DM:「おお!あの方はドルイドだぞ。あの方々はきっと救世主だ」。なにやら盛り上がる森のドルイドたち。
リラ:特に疑わしい訳でもなし、渡しても良いんじゃない?むしろさっさと渡した方が良さげ?”箱”を荷物から取り出して、一応中身を確認した上で渡す。
■”種”の秘密
DM:君たちから”種”を受け取ったドルイドの長は、「では。ついてくるがよい」と言って森の奥に向って歩き出す。他のドルイドと動物たちも従う。森の奥深くに入ったところに、樹齢数百年以上はあろうかという岩山のような巨木がある。静謐な空間にそびえ立つその姿は、見る者に神聖さを感じさせる。
「これを…」
壮年のドルイドたちが長から”種”を受け取り、巨木に向かう。
「今から100年前に”テックル”の技術者がこの森を守る仕掛けを作った…」
壮年のドルイドたちは巨木の根元にある穴に”種”を置いたらしい。
数瞬の後、ドクンと森全体が大きく脈動するような感覚。いや、たしかに森の木々に何かしらの力が行き渡った感じがある。枝葉がサワサワ揺れている。
「皆の者、”嘆きの森”から出るのだ」
長に従ってドルイドたちは森を出る。しだいにドルイドたちの数は増えていく。いや、動物や鳥たちも森を出ていく。森に生きるものたちが大挙して森から移動を始めたのだ。
森を出ていく君たちは見た。森の中に巨大な蔦が張り巡らされていく。そしてみるみると枝が伸び、実のようなものが生って膨らむ。実は直径が2mほどもある。それが森中に増殖していくのだ。そして遂には実がばかっと開く。巨大な顎のようだ。開いた実の中には鋭い牙のようなものがびっしり生えている。
無数の巨大な実が森の中を動き回っている。獲物を求める猛獣のように。
裏コメント:自分(niga)の描写力の無さに落胆。もっと盛り上げるべき場面なんですがね。
リラ:うわ!でかっ!というか多っ。もしかしてこの森のそこらじゅうにこれが?そりゃ入って来れないわ。のべつまくなしに食い荒らすんだろーから、しばらくは森に入れなさそうねー。
リリィ:巨大な食虫植物みたいな感じか。
DM:そうですね。直径30〜50cmの蔦にいくつか巨大な蕾のような実のようなものが生っているわけだ。蔦が鞭打つように躍動して、実も引っ張られるように動き、顎をばっくりと開閉している感じ。
■森の怒り
DM:君たちと、数百人の森のドルイドと、それ以上の数のあらゆる動物たち。今は高い丘の上に避難し、”嘆きの森”を見下ろしている。沈みゆく太陽を背に異形の軍勢が迫ってくる。ゴブリン類、アンデッド、魔獣、巨人族たち邪悪軍。筆頭魔将軍ザメンホフが率いる軍勢、その数5千を越している。
邪悪軍が”嘆きの森”を侵食する。いや、森が邪悪軍を飲み込んだ!
蔦に絞め殺されるバグベア。
振り下ろされる実に押しつぶされる重装鎧のスケルトン。
顎を開いた実がウォーグを追いかけて一気に飲み込む。そして実は次の獲物を狙って行く。
脚を噛みつかれて振り回された揚句、数十メートルの高さまで投げ飛ばされるジャイアント。
まさに阿鼻叫喚。邪悪軍にとっては地獄に叩き込まれたような状況であっただろう。
”嘆きの森”が邪悪なモンスターを喰らっている。
これがアニッコ先生、ヴァーホー二世はじめ”テックル”の技術者たちが開発した、キュプラ男爵領を、ひいては大国ゴルマンを守る「森の防衛装置」であったのだ。
森から巨獣の嘆きのような音が響き渡る…。”嘆きの森”…。
そして一時間が過ぎ。やがて黄昏の地平に向かって邪悪軍は撤退して行った。
フィルバート:しかし世の中凄いことだらけだぜ。あんなの食らったら奴らもたまったもんじゃないだろうなぁ。
リリィ:植物ゴーレム化した左手でジークンドーを撫でる。森を、ワシらドルイドを、人類を蹂躙しようとした罰だなあ。
ジョナサン:”嘆きの森”の変容と、それに蹴散らされる邪悪軍を、口をぽかーんと開けて眺めています。驚きの言葉も出ないという感じです。
オブリビオン:・・・凄い。まるで森全体が生き物の様だ。あれ程の軍勢が森に飲まれて行くよ・・・。守護神の創造、いや、一歩間違えれば破壊神だなぁ。ボクはただただ”テックル”とドルイドの未知なる技術の融合に感嘆します。侵略してきた邪悪軍を研究成果を試す材料のような感じで遠くから見届けています。ボクたちは歴史の動く瞬間を見た希少な冒険者になりましたね!
DM:”ライスキャッスル”の世界観としてはこの「”嘆きの森”戦役」より邪悪軍に対する人類の反攻が始まったという感じでいます。
ナイロ:私も無言で眺めます。内心ではこの現状に恐怖すらおぼえています。正しく使えば最大の防御を誇るでしょうが間違って使われれば…。
リラ:あー、そっか。あいつらこの森も欲しかったのかな。
DM:そうですね。邪悪軍はどうやらこの森の仕掛けのことも知っていたようですしね。”箱”や”種”を探していましたし、アニッコ先生は暗殺されてしまいましたし。真相はどうなのでしょう。DMもよくわかっていなかったり(笑)。では、エンディングに入りましょうか。
■タングの街では
キュプラ男爵の軍は、迫りくるであろう恐怖の夜に備えてタングに防衛線を張っていたが。邪悪軍が侵攻してくることはなかった。
君たちが”嘆きの森”に届けた”種”によってキュプラ男爵領は守られた。つまり大国ゴルマンが守られたのであった。この「”嘆きの森”戦役」より邪悪軍に対する人類の反攻が始まるのはまた先のお話。
そういう意味では君たちは世界を救ったと言えるかもしれない。
夜が明けて。災厄から免れたタングの市民は歓喜に沸いた。祭りが催された。
”嘆きの森”のドルイドの使者の説明により、君たちはキュプラ男爵に目通りを許された。キュプラ男爵からは言葉では言い表せられないほどの感謝の念を浴びせかけられ、一人につき2000gpの褒賞が与えられた。
一夜にして英雄となった君たちはパレードで街中を廻った。
そして君たちの活躍はゴルマン王都テトラシャーンにまで伝わった。
そして歓喜に酔いしれた数日が過ぎ…。
■英雄たちの宴〜エンディング
DM:リリィは予想を裏切らずパーティーの中心で盛り上がっている。
リリィ:ガハハ。あのダンジョンでミイラに遭遇したときは驚いたがな。ワシと忠犬カンフーが…。
オブリビオン:まあ、放っておきましょう。
ジョナサン:相当の称賛を受け、かつ多大な報酬を貰ったので。邪悪軍からの報酬を期待するより、キュブラ男爵とかゴルマンの為に動いた方が得するんじゃ…。しかしこうして得して、英雄気分に浸れるのも、アニッコ先生やドルイド達、そして素性も良く知らないのに仲間にしてくれた人達…、彼らのおかげだ。
DM:若いのに現実主義なジョナサンですね。カル国と邪悪軍の二重スパイであるジョナサンは、カル国にこの件の報告をすれば、さらに報酬がもらえるかもしれない。まだカル国の残党が残っていればの話だが。また、邪悪軍にこの仲間のことを報告してもジョナサンに損な話はないだろう。ランフォートも死に、ジョナサンが裏切り者だと知る者はいないのだから。なにより邪悪軍には恐ろしい魔将軍がまだ5人残っているのだ。今回の”嘆きの森”戦役でも筆頭魔将軍ザメンホフはワイヴァーンに乗って逃げおおせたとのことだ。
リリィ:なにぃ!まだ5人いるのか?!風呂敷広げすぎじゃないか、DM。
ジョナサン:いつまでこの稼業をやれるか分からないけど、この先もこうした祭とお金が待っていますように。
この台詞と共に流れ星がキラリと落ちた、ということで。
リリィ:おい!青年。こっちに来い。今ちょうどお前と出会うシーンをみんなに語ろうとしているんだ。ガハハ。
DM:ジョナサンもすっかり仲間になりましたね。
オブリビオン:ボクたちの働きは、ゴルマン国民に対して”脅威に立ち向かう希望”を与えた訳ですね。英雄って柄じゃないけど、悪い気はしないな。でも、邪悪軍の進軍が止まった訳じゃないよ。この技術を生かして、より有効に植物を使役するためには…・、なんたらかんたら。と、お祭り騒ぎを他所に、間近に見た未知の技術に夢中のボク。しばらくこの街に滞在して、テックルのノームたちと語り合う時間がほしいです。
DM:オブリビオンの周りにはノームたちが集まって盛り上がっている。話題の中心はひげもなくなり坊ちゃん刈りになったオブリビオンの風貌だ。涙を流して笑っている者もいる始末。人々に愛される英雄というわけだ。
オブリビオン:すっかり忘れてた!こんな容姿を愛されても嬉しくない…。まあ、本人も忘れているという設定で。ボクの話に共感を持ってくれて、みんな大いに盛り上がってるなぁ、と思っておきましょう。ノームたちに囲まれながら笑いの原因も分からずに一緒に笑っているって感じで。
DM:なんかかわいいキャラになってるね。本人が気づいていないのが笑える。
オブリビオン:あ、そうだ。ボクの”謎の図面”はどうなったの?
DM:あれ?ごめん。その伏線まで拾いきれなかった(笑)。まあ、次回のエピソードに期待ということで。
オブリビオン:次回作まで引っ張るという事は、あの”謎の図面”には壮大な仕掛けが秘めている?なんて、期待しちゃいますよ!
DM:ま、まあ。考えときます。というか88ちゃん考えて(笑)。
リラ:一応、追われている身なので目立つような真似はしたくないんだけどなぁ。どうしてもそのパレードに出なければいけないなら、おめかしという名の<変装>を適当に出目10使って。立ち居振る舞いは<はったり>でなんとか。かえって派手になってる気もするけど。頭の中では報酬の使い道と、戦争なんて厄介なものに巻き込まれる前にとんずらしたいなー、とか考えてます。状況がそれを許さない予感をひしひしと感じつつ(笑)。
DM:「ほ〜。これはこれは。なんとも可憐な」と美しく着飾ったリラに男どもが群がる。勇敢な冒険者の紅一点。優男が近づいてくる。「私はキュプラ男爵の甥のプレスと申します。あなたのようなレディにお会いできて光栄です」と言ってひざまづき、リラの手を取り口づけしようとする。
リラ:下賤の身である私に身に余る光栄ですわ。とか適当に話を合わせてしばし上流階級の社交界というのを体験する。内心ではかったるいなーとか思ってる(笑)。
リリィ:優男を足蹴にするかと思ってたが。
DM:リラを取り囲む男たちは体中に豪華な装飾品をつけていますし、それがいつの間にかリラのもの(Mine)になっているのかもしれませんね。
リラ:どんな性格の人間だとしても、アリストクラートとのコネは作っておくに限りますのよ(笑)。媚びを売っておけばわざわざスらなくてもプレゼントとして合法的にもらえるかもしれないし。処世術処世術。
フィルバート:あまり「英雄」なんて持ち上げられるのは柄じゃないので、適当なところで抜け出してアニッコ先生の墓の前でワインをラッパ飲みしています。「アニッコ先生、聞こえるか?タングの町はお祭り騒ぎだぜ。先生のおかげだなぁ」。
DM:そこに一人のノームが近づいてきます。ヴァーホー三世です。「ありがとうございます。あなた方のおかげです。アニッコ先生の生涯の研究はここに究極の完成を見ました。天国で私の父、ヴァーホー二世と喜んでいることでしょう」。しばらく静かにたたずむハーフオークとノーム。そしてヴァーホー三世が口を開く、「あなた方はこれからどうされるのですか」。
フィルバート:そうだな。俺は親父を探しているんだが、手がかりがあるわけではないし。とりあえずはナイロたちと当ても無く旅、ってところかな。よっこらしょ、と腰を上げる。さて、俺はそろそろ戻るとするぜ。なにぶん俺は行方不明の前科があるからな。あまり心配をかけさせてナイロたちに怒られても困るしな。…いや、あいつら怒ると本当に怖いんだぜ…。苦笑しつつ立ち去る俺。
リラ:怒ると怖いのはあんたでしょ!
DM:たしかにフィルの激怒はDMにとっても脅威です(笑)。フィルバートが街に戻ろうとすると、ジークンドーが「ウホ♪」と待っている。何やら身振り手振りで説明している。そして思い出したように紙切れを出す。その紙には。
「フィルよ、どこに行っているんだ。早く戻って来い。byリリィ」
DM:フィルバートは字が読めない!ジークンドーとそろって。
「ウホ?」
ナイロ:祭りの場には居ますが少し離れて静かな所で考え事。私は依頼をこなしただけの事と考えて英雄という意識はまったくありません。それどころか、今後の冒険がさらに険しい道程になるのではないかと不安な様子。今回の防衛は邪悪軍に対しての初勝利。そして本格的な邪悪軍との戦いはこれからでしょう。私達が直接邪悪軍と戦う訳ではないでしょうが、摩擦が生まれれば世界は混乱します。その中での我々の冒険は今後困難を極めるのでは?こうしてナイロの考える癖は祭りが終わるまで続くのでした。
DM:物思いにたたずむナイロの姿を遠巻きに女性たちが頬を赤らめて眺めているわけですね。容姿も良い、世界を救った英雄ときたら女性たちは放っておかないことでしょう。
ナイロ:女性の目線も気づかず(笑)、考え込んだままうたた寝してしまいます。今日は色んな事がありましたからね…。
DM:賑やかな宴から少し離れてまどろむナイロも絵になりますね。みなさん、本当にお疲れ様でした♪
裏コメント:実はエンディングは全く考えていませんでした。PCに演出してもらい、DMがそれを拾う形で進めていきました。それでも十分面白いものになり、各PLがPCのキャラをしっかり確立していることを実感しました。
エピソード13:マジックブルーケース END
■報酬と経験点
●オブリビオン:経験点1640(合計:7304)
2000gp
『ワンド・オブ・レヴィテート』
●リリィ:経験1100(合計:7164)
2440.5gp
●フィルバート:経験点1640(合計:8642)
2440.5gp
●ナイロ:経験点1640(合計:7154)★レベルアップ3→4
2440.5gp
●リラ:経験点1640(合計:6010)
2440.5gp
●ジョナサン:経験点1640(合計:4140)★レベルアップ2→3
2000gp
『ワンド・オブ・バーニング・ハンズ』
■セッションを終えて
DM:みなさんお疲れさまでしたー。
一同:お疲れさまでしたー。
フィルバート:今回は、PCの情報収集の出目が悪く、DMとしては伏線を話せなかったのが残念そうでしたね(笑)。
DM:そうですね。DMの思い通りにはいかないものです。しかし、こうして出来上がったものがエピソード13の真の物語ですからね。OKでしょう。
フィルバート:フィルに関しては、いつもどおりと言いますか、キャラらしく振舞えたのではないかと思います。マーキュリアル・グレートソードも大当たりでしたしね。
DM:フィルバートは相変わらず強かったですね。今回は普通の武器が効かない敵や、特殊能力を持つ敵を出してみました。次回はもっと凝った戦闘演出を追及したいですね。
オブリビオン:オブは遂に坊ちゃん刈りになってしまっいました(泣)。次のシナリオまでに髭が生えるといいなぁ。今回も選択した呪文を上手く使えず、結局はワンドに頼った戦いになってしまったのは残念です。というより、このワンドは自動命中なんで使い勝手が良すぎです。不便な境遇にあってこそ、斬新な発想が生まれるものです。オブもこの道具を極力封印して、自らの呪文で困難を乗り越えるようになればいいなと思っています。でも、ウィザードは呪文を選ぶのが難しい・・・。
DM:ワンドも自分の魔法の一部と考えた方がいいんじゃないですかね。自動命中するのは、それが魔法なんですよ(笑)。魔法は強力なんですよ。実際、ワンドないとパーティーはもっとダメージ受けていましね。DMとしてもうまく魔法が使える演出、工夫を考えてみます。推奨魔法なんかを提示するという手法もありますね。
リラ:今回はダイスに翻弄された記憶しかないですね。20出てるのにシャドウに当てられなかったのは悔しかったなぁ。なんか武器をとっかえひっかえ戦うのがスタイルとなりつつあります。
DM:かなりかっこよかったですよ。今回はリラを前衛にしないように努めてみたつもりです(笑)。情報収集や”箱”の調査など、ローグらしい場面も用意してみました。今回は各キャラ専用の見せ場を準備したつもりです。そこで実際活躍したかは、別のお話。
ジョナサン:掲示板セッションは確かに雰囲気は違いますが、オフラインではあまりやらない詳しい描写があって、小説の様に感じました。あと、まさかd20モダンのサプリが使われているとは思いませんでした。
DM:ジョナサンも大分パーティーになじんできましたね。独自の設定も少しずつできつつありますし。これからが楽しみですね。掲示板セッションは確かにそれなりに気を使いますよ。まあ、みんなで協力し合えばなんとかなります。
オブリビオン:そうですね。今回も謎解きではみんなの得た情報にジョナサンが積極的に行動して、女ドワーフの会話からキーワードに辿り着きましたね。
ナイロ:今回は魔法系に結構チャレンジしてみたのですが、あんまりうまく扱えてなかったですね。まぁ、今後の課題という事で。
DM:いやいやナイロよかったですよ。【スピリチュアル・ウェポン】はDMも度肝を抜かれました。よくあんなにうまい具合に魔法を準備していたなと思いましたよ。
ナイロ:なんだか私も忙しくてじっくり書き込み出来なかったのが残念です。もう少し台詞や仕草などを書き込みたかったのですが。
DM:今回のシナリオはオーソドックスな内容で、情報収集場面などは判定のみのいわゆる「ゲーム的」な部分もあり、ラストのDMのナレーションのみの部分など、PCの負担を減らしつつ楽しめるようにバランス良くまとめてみたつもりです。掲示板セッションのテンプレートのひとつの形式が提示できたのでは、と思っています。今後の私のシナリオはこんな感じの方向性になっていくような気がしてます。
オブリビオン:“謎解き”の要素を始め、今回セッションではDMの実験的な試みが随所に散りばめられてましたよね。今後もチャレンジ精神溢れるセッション、期待してますよ!
裏コメント:セッション後の感想はこのあとも続き、話題は尽きませんでした。
一国を、いや世界を救ったパーティー。英雄となった彼らを待つ次なる冒険についてのお話は次回のお楽しみ。
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