1970年代奥の細道
岩手県交通4(元県南バス・路線タイプ譲受車)
板橋不二男様から頂いた1970年代撮影の岩手県交通の写真を掲載します。ここは、元岩手県南バスの車両の中から県南バスが他社から譲受した路線タイプです。
岩2く1621
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10(1962年式)
1970年頃に岩手県南バスが譲受した車両。中ドアの前に固定窓を持つ独特の窓配置。前の方には小さなセイフティウィンドウもあります。元からの中ドア車です。
窓の中に「石渕ダム」と出しており、胆沢町を西へ向かう馬留線に使われています。
岩2く1543
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1962年式)
1968年頃に岩手県南バスが譲受したエアサス車で、前ドア車を中ドア車に改造したもの。日野エンブレムはありません。
方向幕には「盛バスセンター」と表示。大船渡営業所とは同一箇所です。その後ショッピングセンターのサンリアに姿を変えています。
岩2く1552
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1963年式)
1968年頃に岩手県南バスが譲受したエアサス車で、前ドア車を中ドア車に改造したものと思われます。日野エンブレムはありません。側面の県南バスマークは赤でペイントされており、後に追加されたもののようです。
なお、1番違いの岩2く1551は後面窓が2枚でしたが、こちらは後面窓3枚です。
方向幕には「碁石海岸」と表示。末崎半島の先にある景勝地碁石海岸に向かう末崎線でしょうか。
岩2く1581
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10(1963年式)
1968〜69年頃に岩手県南バスが譲受した車両で、前ドア車を中ドア車に改造しています。
日野のウィングマークの赤い部分が白く塗られ、文字の一部が赤文字になっているのが特徴です。
岩2く1586
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1963年式)
1968〜69年頃に岩手県南バスが譲受したエアサス車で、前ドア車を中ドア車に改造したもの。日野エンブレムはありません。
方向幕は「大畑平」。水沢から胆沢町へ向かう広岡線です。
岩2く1653
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撮影:板橋不二男様(細浦駅付近 1977.7.20)
岩手県交通 日野RB10P(1963年式)
正面窓下にモールのある元貸切車。ライトベゼルが大きいので、マスクを改造しているかもしれません。中ドアの路線バスに改造されています。
正面明り窓が方向幕に改造され、「高田」と表示されています。
なお、すれ違う後ろ姿は下のほうにある岩22か322の後ろ姿。後面方向幕が波板のようなもので塞がれています。
岩2く1626
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撮影:板橋不二男様(高田営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10(1964年式)
1970年頃に譲受した車両で、車掌台窓がありますので、元からの中ドアツーマン車。車内には朱色のシートが見えますので、元神奈川中央交通でしょうか。
岩2く1533
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1964年式)
1967年に岩手県南バスが譲受した金産ボディのエアサス車で、前ドア車から中ドア車に改造されています。元はデラックス観光バスで、正面窓2枚ガラス、上部に明かり窓付です。ライト間の社名表示窓は塗りつぶされています。
明り窓の中に方向幕が入れられ、「中赤崎」と出ています。
岩2く1637
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撮影:板橋不二男様(東和営業所 1980以降)
岩手県交通 日野RB10P(1965年式)
岩手県南バス出身車が花巻バスエリアの東和営業所に転出しています。
隣りにいる車両が1980年式なので、1980年以降の撮影。おでこの赤色も褪せ始めています。
方向幕は「中内経由上浮田」と表示しており、東和営業所から南のほうに向かう中内線。もう少し走れば県南バスエリアの江刺市に入るところまで行く路線です。
岩2く1684
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10P(1964年式)
1970年に譲受したエアサス車で、前ドアを中ドアに改造しています。車内には、前ドア車時代の2人掛けハイバックシートが並んでいます。
岩2く1574
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1963年式)
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
1968年頃に岩手県南バスが譲受し、中ドア改造したエアサス車です。
正面窓上の水切り、正面中央のアンダーミラー、運転席側面窓のヒサシといった特徴から、元日本交通(東京)だと想像します。正面窓の助士席側にはピラーがなく、変則3枚ガラスになっていますが、これは下の1593にも同じ特徴があります。
釜石市松倉にある廃車体との同形車。
岩2く1593
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1964年式)
川崎ボディのエアサス車で、前ドア車を中ドア車に改造しています。県南バスマークは赤い塗料で書かれており、1969年頃の譲受時に書かれたものと思われます。
正面窓は2枚ガラスだったのだと思いますが、運転席側はピラーが追加されており、左右非対称になっています。
運転席側面窓にヒサシがあるように見え、また正面窓上のアンダーミラーが中央にありますので、元日本交通(東京)ではないかと思います。
岩2く1661
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10P(1965年式)
川崎ボディのエアサス車で、前ドア車を中ドア車に改造しています。
方向幕には「煤孫・横川目」と出ていますので、煤孫線。
岩2く1590
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撮影:板橋不二男様(高田営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10P(1964年式)
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撮影:板橋不二男様(高田営業所 1977.3.20)
1969年頃に岩手県南バスが譲受し、中ドア改造したエアサス車です。
方向幕は「小友駅前」。陸前高田から東の方、国鉄大船渡線の小友に向かう広田線です。
岩手県交通 日野RB10P(1966年式)
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩2く1679
1970年に岩手県南バスが譲受したエアサス車で、元は前ドア車。テールライトが丸形なのが特徴です。
岩手県南バスでは、1976年の岩手県交通成立に伴い、側面の社名は「南バス」を「交通」に書き換えて対応しています。ただし、後面の「I.K.B」はそのまま残っています。
岩22か166
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RB10P(1964年式)
岩手県南バスが1971年に譲受した車両です。側面最前部の窓が固定窓になってしまっており、前ドア車を中ドア車に改造したことが分かります。車内は、ハイバックシートで補助席があるようにも見えます。
日野のウィングマークはなく、前面窓下の中央に握り棒があります。前所有者はこういう仕様なのでしょうか。
方向幕は「須崎」。大船渡駅前の一つ南で、多くのバスがそこを起終点にしていました。
岩22か322
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撮影:板橋不二男様(細浦駅付近 1977.7.20)
岩手県交通 日野RC100P(1965年式)
富士重工製ボディのバス窓車ですが、エアサス車。前ドアの路線バスとして使用されています。
岩手県南バスには1973年に登録されています。
方向幕には「さかりバスセンター」。この当時、岩手県交通エリアには様々な「バスセンター」が存在しました。ひらがな表記にしているのは、盛と盛岡との混同を防ぐためでしょう。
岩22か124
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撮影:板橋不二男様(釜石営業所 1977.3.19)
岩手県交通 日野RB10(1964年式)
ワンマンタイプの譲受車。登録番号から1971年の譲受と分かりますが、1972年譲受の岩22か245とよく似ています。相違点は、正面方向幕上の標識灯、側面出入口表示窓がないことなどです。
正面の方向幕部分の突起が幅広いのが特徴で、運転席のシートが赤色のビニルレザーであることが分かります。前ドアの開き方が標準なので、神奈中ではないようです。
岩22か244
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
岩手県交通 日野RB10(1964年式)
岩手県南バス時代の画像も紹介している前歴不明の富士重工製ボディ。前中引き戸のワンマンタイプですが、系統幕がないため、神奈川中央交通出身ではないように見えます。ただ、側窓から座席の一部なのか赤いものが見えるのが気になります。
岩22か275
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
1972年に岩手県南バスが東武鉄道から譲受したもので、それなりの数が入っています。
方向幕は「土沢」と出ており、北上から東和営業所に向かう北上東和線に使用。
岩22か278
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
やはり1972年に岩手県南バスが東武鉄道から譲受したもの。
方向幕は「横川目」と出ています。
岩22か279
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
同じような元東武鉄道が何台も出てきますが、これは日野ウィングマークのついていない車両。
方向幕は使われず、窓の中に行き先の板を付けています。「橘内ゆき」と表示していますが、これは北上駅から北上川を渡った東岸の立花地区にあった地名です。
岩22か290
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
やはり同形車。完成車から次々と登録したようで、近い番号で続いています。
方向幕には「梁川」と出ています。江刺市の地名で、北上駅と梁川を結ぶ梁川線です。
岩22か305
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
やはり東武鉄道から譲受した長尺車で、このあたりの登録番号は1973年の登録になるようです。
東武時代にはなかったと思われる正面の日野エンブレムが追加されています。
もちろん車掌さんが乗っています。
岩22か306
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
上の305とは続き番号で、やはり元東武鉄道ですが、こちらは中ドアが引き戸。中ドアの上には側面方向幕の窓もあります。
後面方向幕は未使用で、上から広告枠が取り付けられていますが、それにも中身はありません。この「方向幕広告」は後面方向幕を使わない地方のバス会社に多く見られ、都会のバス好きが旅行で地方を実感するアイテムの一つでもありました。
岩22か333
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB120(1965年式)
富士重工製ボディの中ドア引き戸車。車内には朱色のパイプ椅子が見えます。この仲間も相当数入ってきています。
方向幕の「瀬美温泉」は夏油温泉の手前にある温泉です。
岩22か358
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撮影:板橋不二男様(水沢営業所 1977)
岩手県交通 日野RC100P(1965年式)
やはり富士重工製ボディの長尺の中ドア引き戸車ですが、セイフティウィンドウ付き、その脇に日野エンブレム、フォグランプ後付という特徴があり、元遠州鉄道のようです。(注1)
車内にはパイプ椅子が見えます。
県南バス時代の写真でも同一車両がありますが、やはり国道を走る水沢北上線に使用されています。輸送力を買われてのことでしょうか。
岩22か380
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撮影:板橋不二男様(大船渡営業所 1977)
岩手県交通 日野RC100P(1966年式)
似ているのにちょっと違うという車両が続きます。この車両には前ドアがあります。車内には2人掛けのハイバック座席が見えます。
方向幕は左側が空いた「バスセンター」。それまでの「盛バスセンター」から「大船渡バスセンター」への過渡期の措置と思われます。
岩22か677
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10(1965年式)
1975年に岩手県南バスが譲受したワンマンカー。元神奈川中央交通でしょうか。
中乗り前降りのワンマンカーとして使用されています。
岩22か678
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撮影:板橋不二男様(北上営業所 1977.3.20)
岩手県交通 日野RB10(1965年式)
やはり1975年に岩手県南バスが譲受したワンマンカー。こちらは富士重工製ボディで、元京浜急行だと思われます。
中乗り前降りのワンマンカーとして使用されています。
岩22か799
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撮影:板橋不二男様(平泉駅 1977.7.20)
岩手県交通 日野RB10(1967年式)
神奈川中央交通からの譲受車。就役した時点では岩手県交通になっていたはずですが、購入して改造をする途上までは県南バスだったことから、県南バスカラーです。
一関水沢線は国道を走るので、ワンマンカーで運行されています。