南部富士 −名峰岩手山をめぐる−

岩手山。岩手県の象徴であるその山は、県都盛岡市のどこからでもその堂々たる山容を仰ぐことが出来ます。
東北新幹線で東京から帰ってきたとき、左側の車窓にこの山が見えると、「帰ってきたんだ」という安堵を感じることのできる、そんなふるさとの山でもあります。
そして、この山の魅力はまた、季節ごとの、あるいは見る角度ごとの、様々に変わる表情にも見出すことが出来ます。ここではそう言った、見る角度ごとに異なる岩手山の表情を、バス写真、鉄道写真の中から並べてみました。

松尾村(八幡平)からの岩手山
RV730P

撮影:茶臼口−八幡平観光ホテル(1986.5.4)

北西より 山の北側、松尾村から見る岩手山は、火口の山襞がギザギザにそそり立つ様がはっきりと見えるのが特徴です。特に八幡平一帯からの眺めは神秘的で、この山が辿ってきた長い歴史に思いをはせることが出来ます。

八幡平頂上 東八幡平交通センター

八幡平頂上(標高約1,500m)から見た岩手山。ほとんど肩を並べる高さから見た岩手山です。
そして、麓の東八幡平交通センターからの岩手山。

西根町(焼走り)からの岩手山

北東より 岩手山の東側にある西根町の焼走りから見上げた岩手山です。真横から見る方向になるため、松尾村から見えたギザギザの山肌は頂上に隠れて見えません。
この近くには、特別天然記念物でもある焼走り溶岩流があり、岩手山噴火の面影を今に残しています。

RV730P

撮影:焼走りキャンプ場(1986.8.3)

玉山村(渋民)からの岩手山

東より 玉山村からの岩手山は、ほぼ左右対称の綺麗な岩手山です。稜線がなだらかに広がってゆく裾野は、富士山を連想させます。
この区間を行く東北本線は、岩手山を背景にした撮影名所でもあります。水田の向こうを行くのは、583系電車による特急「はつかり」6号盛岡行。
季節によって、山の見せる表情は異なります。

583系

撮影:渋民−好摩(1985.5.24)

キハ58
厨川−滝沢(1985.8.22)

花輪線
渋民−好摩(1985.9.26)

はつかり4号
好摩−川口(1985.12.3)

盛岡市からの岩手山
山田線

撮影:盛岡−上盛岡(1987.2)

南東より 最もポピュラーなのが、盛岡市から眺めた岩手山。直線的な右側の稜線と、なだらかに降りてゆく左側の稜線が、この山の形を印象付けています。
北上川を渡る山田線列車を、岩手山を背景に捉えられる、ここは身近な撮影場所の一つでした。

滝沢村は、西根町境から雫石町境まで、方角にして岩手山の4分の1を占める村。それだけに、岩手山の景観も多彩です。
写真は比較的盛岡市からの眺めによく似た滝沢村役場付近からの眺めです。バスは岩手県交通の青山町線です。

BU04

撮影:鵜飼−滝沢ニュータウン入口(1986.3)

雫石町(小岩井農場)からの岩手山
田沢湖線

撮影:雫石−小岩井(1987.6.7)

南西より 雫石町は岩手山の南側、小岩井農場から見る岩手山が有名です。位置的には松尾村と正反対の側にありますが、松尾村から見る荒々しさはなく、全体的になだらかなイメージです。
写真は田沢湖線を行く特急「たざわ」485系の3両編成。

まきば号

撮影:小岩井農場(1987.6.7)

小岩井農場を行く岩手県交通のボンネットバス「まきば号」。

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80s岩手県のバス“その頃”