いすゞジャーニーQ(1979年)
マイクロバスの中では大ぶりなボディを持ついすゞジャーニーQですが、北村製作所の角張ったボディを載せることで、より大きく、バスらしくなりました。
越後七浦シーサイドライン(新潟県)
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カタログ表紙
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画像:いすゞ自動車カタログ(1979)
雷岩
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撮影:新潟市(2019.6.9)
表紙写真は、ごつい岩の前を走るブルーとホワイトの標準仕様車。
実際に行ってみると、これはかなりの奇岩。上の方には奇妙な突起もあり、その名も「雷岩」だそうです。
岩のかけらが道路に落ちるのを防ぐためか、背の高い防護壁が建てられ、カタログのように間近に車内から岩を見ることはできません。
この日は、しばらく待ってもバスだけでなくトラックも来ませんので、青い車が来たときにシャッターを押しました。
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画像:いすゞ自動車カタログ(1979)
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撮影:新潟市(2019.6.9)
表紙写真から少し先にあるカーブには、角田岬(かくだみさき)への誘導看板が立っています。よく見ると、バスの窓を開けてモデルさんたちが嬉しそうにこちらを見ています。
聖地に行ってみると、角田岬の看板の脇に「危険!!スピート落とせ」の大きな看板が立てられ、残念ながら、もうカタログのロケ地には使えません。また、草や木もかなり成長し、ガードレールも見えなくなっています。
角田岬灯台
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撮影:新潟市(2019.6.9)
角田岬というのはこんな場所でした。角田岬の突端には、角田岬灯台が立っています。
岬の麓に穴がありますが、これは、源義経が奥州平泉に逃れる際に、舟とともに身を隠したと伝えられる洞穴「判官舟かくし」です。
この周辺は、奇岩怪石も多く見られますが、海辺の砂浜は海水浴場にもなっていて、夏には観光客で賑わうようです。
弥彦駅(新潟県)
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画像:いすゞ自動車カタログ(1977)
聖地巡礼のきっかけとなったのはこの写真。この写真を見たYS様が、撮影場所を弥彦駅と特定し、この遊びが始まったわけです。
弥彦線から降りた男女がバスに乗るというシチュエーション。ホームにはキハ35502が写っており、通勤用気動車に寒冷地用の押込型ベンチレーターを載せた新潟地区仕様であることが、場所を特定する第一ヒントになりました。
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撮影:弥彦村(2019.6.9)
弥彦駅は弥彦神社をイメージした寺社建築の入母屋造りの駅舎が特徴。この駅舎は2013年にリニューアルされ、柱が朱塗りになっていました。
また、弥彦線は1984年に電化されており、今はJR東日本のE127系が2両編成でワンマン運転しています。この電車も新潟地区用に作られた車両で、今はほぼ弥彦線専用となっています。
優婆尊(新潟県)
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画像:いすゞ自動車カタログ(1979)
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撮影:阿賀野市(2019.6.9)
バスを止めての参拝風景。
笹神村(現阿賀野市)にある高徳寺羽黒優婆尊(うばそん)。子宝、安産の祈願所だそうです。
背の高い杉の古木が40年の時を経ても健在ですが、特に中央に見える二股に分かれた杉の木が、子宝の言い伝えの根拠かも知れません。
大河津分水(新潟県)
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画像:いすゞ自動車カタログ(1979)
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撮影:元はとばす様(新潟県 2022.4.3)
近鉄カラーにも似た観光仕様車の特別色。
川に段差がある小さな滝が水しぶきを上げています。当初場所が特定できていませんでしたが、元はとばす様から現在の姿の写真を頂きました。信濃川の洪水を防ぐために作られた分水だそうです。現在ここには、「大河津分水にとこみえーる館」という施設も作られているそうで、単なる段差のある川ではなく、しっかりした名所だったのです。
ところで、何故に新潟県でカタログ写真を撮ったのか。それは、ボディメーカーの北村製作所の所在地が新潟県だからというのもYS様が最初に気づきました。
登場人物の今
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撮影:ポンコツ屋赤木様(長野県 2018.12.27)
この「バスカタログ聖地巡礼」のコーナーを作るきっかけになったのが、この廃車体。
赤木さんとYSさんが訪問したこの廃車体がカタログカラーであるということをメールでお知らせしたことが、出発点だったのです。
奇しくも、この廃車体が置いてある川は、名前こそ変えますが新潟県に流れてゆき、生まれ故郷の北村製作所のすぐ近くを通って日本海に流れ込みます。
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