− 低屈曲率ミラー換装 −


 ゴルフ5の右側ミラーは、複合屈曲率のミラーが採用されています。これは、外側4分の1ほどを高い屈曲率にして、より広い範囲を映し出そうというものです。しかし、店長も工房長も、この見づらさにはちょっと閉口してしまいました。

 真っ直ぐのものが曲がって見えるし、距離感が狂うし、見える範囲を広くしたというよりは、縦線より内側しか使えない感じで、むしろ使える範囲が狭くなってしまった印象を受けます。慣れれば何とかなるのでしょうか。ちょっと危険ですらあると感じましたので、慣れるまで我慢せずに対策しました(^_^)。

 対策は、いたって簡単で、屈曲率が一定の純正ミラーに交換するだけです。交換は、5分でできます。ゆがみはなくなり、普通の車と同じになります。低屈曲率ミラーは、全体の屈曲率が低いわけではなく、外側のゆがみの部分がなくて一定の屈曲率になっている、つまり普通のミラーです。

   

 交換方法ですが、まずミラーの角度調整つまみを操作して、ミラーを内側かつ下側に一杯まで動かします。それから、ミラーのケースを前方に押して、回転させます。ちょうど、右写真のような状態になります。

   

 つぎに、ミラーの外側上部の隙間に両手の指を入れて、手前に引っ張ります。鏡のエッジは処理がされているので、手指を切る心配は少ないですが、念のためエッジにマスキングテープを貼っておけばなお安心です。指を横にスライドさせたりしないように、まっすぐ手前に引っ張ります。

 鏡を割るのではないかと心配になりますが、簡単に割れることはありません(^_^)。指は、1〜2本ではなくて、写真のようにできるだけ多くの指、できれば7〜8本を掛けて、均等に引っ張ります。強めに引っ張ると、裏の嵌め込みが外れて、ミラーが手前に外れます。

 すっぽ抜けてミラーを落としてしまわないように気をつけてください。また、ドライバーなどの工具をテコにつかうと、一箇所に力が集中してミラーが割れてしまう可能性がありますので、手指で引っ張ってください。

 手指がどうしてもうまく掛からないという場合は、ミラーの外側の隙間から輪にした荷結わき紐などを裏側に滑り込ませ、ミラーの裏側に掛けて引っ張ってください。

   

 ミラーを外すと、左写真のようにヒーターの配線が接続されています。この配線を右写真のように引っ張って抜きます。しっかり摘んで強く引っ張ると抜けます。

   

 ミラーを外したところは、こんな感じになっています。ミラーには一箇所グリスを塗布する必要がありますので、外したミラーの突起部からドライバーなどで移し取って、これから取り付ける低屈曲率ミラーの同じ箇所に塗ります。

   

 あとは、ヒーターの配線を元に戻して、ミラーは、位置と角度を合わせて、パチンと嵌め込めば完了です。ミラーは位置と向きが合っていないときちんと嵌りませんので、ミラーの裏側と円盤状の取り付け台座の穴を良く見比べ、位置をしっかり合わせて押し込んでください。

 ミラーを嵌める際は、かなり強く押す必要があります。きちんと嵌ったときには、「パチン!」といかにも嵌った感じの音と感触があります。それがなくて、何となくグニュッと入った感じのときは、きちんと嵌っていませんので、一旦引っ張って外して、やり直してください。

 要は、パチンと嵌っているだけですので、引っ張って外して、押して嵌めるだけで交換できます。とても簡単です。これで、あの怖いゆがみとはおさらば。スッキリした後方視界が確保されます。お奨めできます、というよりこの交換はほとんど必須じゃないかとすら感じます。