大盛

【2006.3.4】  
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大盛湯
品川区二葉2−4−4
03-3786-6573
15:00-24:00、金曜休、番台。

アクセス:JR横須賀線の西大井駅で下車したら駅北側の通りを東へ進む。ニコンの工場裏を通り過ぎてしばらく行ったところを左折してすぐの左側。駅から5分ぐらい。銭湯マップでは東急大井町線の下神明駅から13分の記載だが、おそらく7−8分では?


コメント:
品川区浴場組合のホームページ http://www.h4.dion.ne.jp/~s-1010/main.html
表紙にも写真が掲載されている、宮造りの立派なレトロ銭湯。鶴が2羽描かれた大きな懸魚(げぎょ)も見事。というわけで、満を持しての訪問となった。大井のニコン工場については「つれずれコラム」にもコメントしたことがあるが、この工場に一番近いのがここ大盛湯だろう。というわけで、なじみのある大井の大盛湯が、東京銭湯外観写真撮影の記念すべき1010軒目となった。

大きくうねった男性的な唐破風の中央に前述した
見事な懸魚(げぎょ)がシンボリックにぶら下がっている。すでに廃業してしまったけれども人魚の懸魚(げぎょ)が見事だった荏の花湯を彷彿とさせる外観だ。

牛乳石鹸の
銭湯を描いた暖簾の上の欄干に「大盛湯」の立派な文字が刻まれた摺りガラスがはめ込まれている。玄関正面の傘入れがレトロな木製で、貫禄がある。左右の踊り場から上がり、松竹の下足箱に靴を入れて中へ。

引き戸を開けるとこれまた
木製の重厚な番台。女将さんに料金を払って中へ。格天井もすばらしく、升目の大きさに大小を設けてデザイン化してあるところが珍しい。脱衣場手前にはガラス戸越に立派な岩山の庭園が広がっている。アナログ体重計はKeihokuのもので、男女境壁は木製の背の低い鏡壁だ。

浴室へ。島カランは1列で、右手前に立ちシャワーブースが2基あって、カランの配置は6-6-6-6、湯温・湯量良好。浴室正面は定番のペンキ絵ではなくて、大きな全面ガラスの向こうに脱衣場の庭園と同様の見事な岩山の庭園がそびえ立っている。そんなわけで、男女浴室の境の上に小さめのタイル絵がある。描かれているのは洋風の湖水の風景。また、男女境側のカランの上にも横一杯にタイル絵が飾られていて、モチーフはやはり、洋風の長閑な湖水の風景。

そして
浴槽。これは定番の長方形ではなくて、波型にウェーブして手前に張り出しているもので、基本的にはバイブラ付きの深湯と2点ジェット2基付きの浅湯というシンプルなラインナップ。お湯は柔らかくてなかなかいい水質と思われるが、埋め男がいて、湯温はどちらも42℃弱?といったところだったのがもったいない。それなのにさらに水をジャージャーと出している親父がいて、さすがに別の常連客と言い争いになっていた。埋め男の言い分は「俺は心臓が悪いから熱い湯には入れないんだ」と主張するが、相手はその意見に対してはまったくの無言。で、ちょっと険悪な雰囲気になって・・・

とまあ、そんなこともあったが大井の大盛湯はげ魚が東京でも3本の指に入るほど見事なもので、脱衣場と浴槽の岩山も豪華な伝統的宮造りレトロ銭湯だ。

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