〈第21回〉 | ||
問題 | 今日は一つ暗号クイズと行きましょう。 今、ここで警察がある犯罪組織を追っている、と考えてください。実は、近々彼らがある 場所で密輸品の取引をしている、あるタレコミがあったんですよ。 そうしたところ、警察があるルートから暗号文と思われる文章を発見しました。 それがこれなんですが…。
どうやらこの暗号には今回の取引の場所が書かれているようなんですが…。 さて、みなさんは今回の取引の場所がどこだと思いますか? ここでヒント。文をよく見るとある一定の法則が隠されているのがよくわかると思うので すが…。 (2006年1月1日問題発表) |
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解答 | 答は「宇都宮駅3番線で待つ」です。 まずヒントである「A5H1Y5A3G5Z1A2M1S3 = おはようございます」がどういう意味なの か? 最初の文章を2文字毎に分けて見ましょう。 A5 H1 Y5 A3 G5 Z1 A2 M1 S3 そしてなんで「A5」が「お」で「H1」が「は」になるのか? そう、よく見ると最初のアルファベットは「あ、か、さ、た、な…」の五十音の行の頭文 字で(A、K、S、T、N…)を示しており、数字は五十音の段を示している事(つまり「あ」 だったら「1」、「い」だったら「2」…)がわかると思います。 つまり「A5」と言うのは「あ」行の5段目、つまり「お」、「H1」と言うのは「は」行の1 段目、つまり「は」をあらわしている事になります。ここまでわかれば後は簡単。 「A5H1Y5A3G5Z1A2M1S3」 → 「おはようございます」 ならば、 「A3T4N5M2Y1A4K2S1NNB1NNS4NND1M1T3」は「うつのみやえきさNNばNNせNNでまつ」とな ります。ここで問題となるのは「NN」ですが、ここまでわかれば「NN」が「ん」を表す事 がわかると思います。 よって 「A3T3N5M2Y1A4K2S1NNB1NNS4NND4M1T3」 → 「うつのみやえきさんばんせんでまつ」 となるわけです。 (2006年2月1日正解発表) |
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正解者 (敬称略) |
アグニ、ショウ、kokoa、栗東(りと)、シグリンFLASH、TOSI-ONAGAWA、雪場 |
〈第22回〉 | |
問題 | ある女性占星術師が仕事場兼自宅であるマンションの一室で死体となって発見された。 発見された時、どういうわけだか彼女は右手にハサミを持っていた。 しかし、そのハサミは被害者や犯人の血痕は発見されなかったし、先が尖っておらず丸ま っている事、彼女の死因が頸部圧迫による窒息死だった事から凶器ではない、という判断 が下された。 やがて捜査の結果3人の容疑者が思い浮かんだ。 藤島健吾(5月16日生まれ) 山崎孝一(7月8日生まれ) 大原紀幸(9月24日生まれ) 容疑者のリストを見た警察は彼女が持っていた「ハサミ」の意味に気がつくとたちどころ に犯人を指摘したのである。 果たして犯人は3人のうちの誰? (2006年2月1日問題発表) |
解答 | 犯人は7月8日生まれの山崎孝一。 なぜ被害者である占星術師はハサミを持っていたか? それは彼女が「かに座の生まれ」 である犯人を暗示していたからです。 占星術=星占いはご存知の通り、「黄道十二星座」という星座をもとにして行なわれる占い で、その十二星座の中に「かに座」があるわけで、蟹というのは知っての通り、両手がハ サミになっているのが特徴です。 3人の容疑者は藤島健吾(5月16日生まれ)がおうし座、山崎孝一(7月8日生まれ) がかに座、大原紀幸(9月24日生まれ)がてんびん座の生まれですから、被害者は「か に座」=「ハサミ」を連想して、犯人が山崎孝一である事を意味するハサミを持っていた、 というわけです。 (2006年3月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
雪場、砂時計、TOSI-ONAGAWA、アグニ、栗東(りと)、ショウ |
〈第23回〉 | |
問題 | 3月上旬のある金曜日に一人の女性の死体がマンションで発見された。 死亡推定時刻や現場の様子からこの女性は前日、つまり木曜日の夜に何者かによって殺害 されたことがわかった。 そして、この事件を殺人事件だと断定した警察は目撃情報などから、事件の容疑者として 一人の男の取調べを始めた。 ところが男は「その日は上野発の寝台特急で札幌に向かっていた」というアリバイを主張 したのだ。 「…ほお、寝台特急で?」 「ええ。いつもだったら飛行機で行くんですけどね。たまたま寝台特急の切符が取れたん でたまにはいいかな、と思って寝台特急に乗ったんですよ」 「ほお。それってどんな特急だ?」 「ええ、寝台特急の『カシオペア』です」 「『カシオペア』か…。おい、嘘をつくんだったらもっとまともな嘘をつけ!」 さて、警察が男の証言を嘘だと断定した理由は? (2006年3月1日問題発表) |
解答 | 「寝台特急『カシオペア』は木曜日の夜には走っていない」からです。 時刻表を持っている人は東北本線のページを開いて寝台特急「カシオペア」のところを見 てみましょう。「上野発 火・金・日曜運転」「札幌発 月・水・土曜日運転」と書かれて いるはずです。 上野―札幌間を結ぶ寝台特急「カシオペア」は僅か1編成しかない特急列車で毎日運行す るのが不可能なため、このように火・金・日曜日は上野発札幌行き、月・水・土曜日は札 幌発上野行き、という特殊な形で運行しています。 つまり木曜日の夜には「カシオペア」は上野発も札幌発も運行していないので男の言うよ うに「カシオペア」に乗るのは不可能なわけです。 (但し、年末年始などには木曜日に運行する場合もあるが、この問題は「3月上旬」なの で「カシオペア」は木曜日には運行しない) (2006年4月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
アグニ、砂時計、いたぽん、TOSI-ONAGAWA、TJ、濱口俊明、ショウ |
〈第24回〉 | |
問題 |
4月上旬のある晴れた暖かい日のこと、ある杉林の前で一人の女性の死体が発見された。 どうやら何か毒物を飲んで死んだらしいことから警察は自殺と事件、両方の線で捜査を始 めた。 「…それで、被害者の家族には連絡はしたのか?」 中年の刑事が部下の刑事に聞いた。 「はい。司法解剖の結果が出てから、遺体の引き取りにこられるようです」 「それにしても、本当に遺書とかは入ってなかったのか?」 「はい、ハンドバッグの中に入っていたのははこれだけです」 そういいながらその若い刑事はハンドバッグの中身を見せた。 その中には財布やコンパクト、被害者の身元を示すものと思われる免許証の他になぜか マスクや目薬に病院で貰ったであろう内服薬と言ったものが入っていたのだ。 「…なんだこれは?」 中年の刑事が内服薬を指さす。 「どうやら鼻炎の薬のようですね」 「鼻炎の薬、って…。被害者は花粉症か何かか?」 「らしいですね。この病院に問い合わせてみたんですけど、被害者は去年あたりから花粉 症にかかってたそうです」 そのとき、中年の刑事が大きくくしゃみをした。 「あ、大丈夫ですか?」 「すまんな、実はオレも花粉症でな。…ん? 待てよ…」 そのとき中年の刑事の頭にあるひらめきがよぎった。 「…もし自殺だとしてもガイシャがあんなところ死ぬはずがない。もしかしたら、どこか で殺害されてあの現場に運ばれた可能性があるな」 「本当ですか?」 「ああ。とにかく、被害者の周辺を調べてみよう!」 さて、警察が被害者を他殺の可能性があると判断した理由は? (2006年4月1日問題発表) |
解答 | 「花粉症である被害者がわざわざ杉林の前で死ぬはずがないから」です。 ご存知の通り、花粉症というのは花粉が身体に入り込むことによりアレルギー反応を起こ し、くしゃみや目のかゆみ。鼻水が出る症状です。 4月というのは丁度スギの花粉が舞っている時期ですから、そんな時期に花粉症である被 害者がわざわざ杉林で自殺するはずがありません。 (2006年5月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
TOSI-ONAGAWA、アグニ、砂時計、ぱんちょ♪、瑠璃(元・怒羅呉吽姫) TJ、栗東(りと)、シグリンFLASH、濱口俊明 |
〈第25回〉 | |
問題 | あるライブハウスで一人のバンドメンバーが殺害された。 殺害された時、彼はなぜかギターを握り締めていたのだが、それがなんとも替わった握り 方をしていたのだ。 右の絵のようにギターのネックと言われる部分の下から2本目の弦を人差し指で、3本目 の弦を中指で押さえており、残り3本の指はネックの何処にもかかっていなかったのだ。 やがて、捜査の結果3人の容疑者が思い浮かんだ。 いずれも被害者のバンド仲間で音楽の方向性を巡って対立が起きていて、それが動機と思 われた。 ・ 三田村栄二 ・ 堂島 義晃 ・ 秋田 健一 やがて刑事の一人が被害者のギターの「握り方」の意味に気が付くと、たちどころに犯人 を指摘したのである。 さて、犯人は3人の内の誰? (2006年5月1日問題発表) |
解答 | 答えは三田村栄二。 というのも実は被害者の手の形はギターコードの形であり、被害者が抑えていたのは「E m(Eマイナー)」と呼ばれているコードです。 被害者は三田村栄二のイニシャル「E.M」から「Eマイナー」を連想し、何とかダイイン グメッセージを残そうとしてこのような奇妙な形の握り方をしていた、と言うわけです。 (2006年6月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
TOSI-ONAGAWA、TJ、濱口俊明、砂時計 |
〈第26回〉 | |
問題 |
その30階建ての超高層ホテルである夜、大学教授の他殺体が発見された。 その教授は翌日その市民会館で行なわれる国際会議に出席する予定の人物だった。 発見された時、その教授はなぜか時間が8時25分で止まっていた懐中時計を握り締め ていた。 「なんだ、これは?」 捜査主任らしき刑事が部下の刑事に聞いた。 「どうやら被害者が持っていたもののようですね。色々と聞いてみたんですが、被害者の 教授はその懐中時計を時々取り出して時間を見ていたようですよ。被害者の教授はかなり 時間にうるさいようで、その時計もいつも時間が正確だった、と言ってましたよ」 「…となると、時計が8時25分を指しているが、これが犯行時間か?」 刑事が鑑識課員に聞いた。 「いえ、死亡推定時刻は夕方の5時から7時の間ですから、犯行時間ではないですね」 「となると…」 刑事は手袋をはめた手で懐中時計を取るとあちこち弄り回していた。と、 「あ、動いた…」 そう、何事もなかったかのようにその懐中時計は動き出したのだ。 「と言うことは、これは壊れていないってことか? となると、ガイシャがワザと止めて、 時間を進めた、と言うことか…?」 だとしたら何故、その時間にうるさい、と言う被害者が時計を止めてわざわざ時間を進 めたのかがわからなかった。 やがて捜査の結果、その教授と同じホテルの ・ 1836号室に泊まっていた上島和彦教授 ・ 2025号室に泊まっていた中川俊之教授 ・ 2133号室に泊まっていた下村彰浩教授 という3人の大学教授が容疑者として思い浮かんだ。 警察は3人が泊まっていた部屋番号を見ると、あることに気づき、たちどころに犯人を指 摘したのである。 さて、犯人は3人の内の誰? (2006年6月1日問題発表) |
解答 | 犯人は中川俊之教授。 犯行時刻は午後5時から7時、と言う結果が出ているのに、被害者の時計は壊れているわ けでもないのに8時25分を指して止まっていましたが、これはどういうことか? それは犯行時刻ではなくて、犯人が泊まっていたホテルの部屋番号を示していたのです。 被害者は「8時25分」=「20時25分」と言うことを連想し、2025号室に宿泊し ている中川教授が犯人と言う事を自分の懐中時計の針を動かしてダイイング・メッセージ として残していたわけです。 (2006年7月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
砂時計、シグリンFLASH、ショウ、栗東(りと)、イカ、TJ |
〈第27回〉 | |
問題 | 長野県軽井沢市のある家の前に江戸川コナン、毛利蘭、鈴木園子の3人が立っていた。 「ここがそのあじさい荘ね…」 蘭が言う。彼女達は園子の誘いでこの軽井沢に遊びに来ていたのだった。 「あじさい荘」の名前どおりに、家の周りは青や紫のアジサイの花が咲いていて、その中 でも特に1ヶ所に咲いている赤色のアジサイの花が妙なアクセントを付けていた。 しかし、それとは対照的に建物は酷く荒れていた。 「うん。去年の今頃まではある資産家の未亡人が住んでいたんだけどさ、なんでも去年の 今頃、その未亡人が何者かに殺されてから誰も近づかなくなっちゃって、今でも買い手が 付かないんだって」 「殺された?」 「うん。何でも拳銃か何かで射殺されたようなあとがあって、警察が怨恨の線で調べてい ったら、丁度、被害者の甥に当たる人物が浮かんだんだって。でも、状況証拠はいっぱい あるんだけど、肝心の、その犯行に使ったと思われる銃が今でも見つかってなくって警察 も立証のしようがないらしいわ」 「ふーん…」 そんな中、江戸川コナンは邸内をくまなく観察していた。 「…ん?」 コナンの目がある一点を見つめる。 (…待てよ、もしかしたら…?) 「あのさ、蘭ねーちゃん、園子ねーちゃん…」 その後、園子の連絡で警察がやってきて、コナンの指摘した通りにある場所から凶器に 使った、と思われる拳銃が見つかり、警察は「これで反抗が立証できるかも」と発見に大 喜びだった。 さて、コナンが気づいた「凶器の隠し場所」とは? (2006年7月1日問題発表) |
解答 | 「で、コナン君。どうしてあの赤いアジサイの下に埋められている、ってわかったの?」 蘭が聞く。 「うん。なんてもアジサイって土の中に鉄分が多く含まれていると赤い花が咲く、って言 うよね」 「…そういえばそんな話聞いたことあるわ」 園子が言う。 「そう、拳銃、って鉄で出来てるでしょ? 犯人はそのアジサイ畑の中に凶器の拳銃を埋 めたんだよ。それで、1年経ってその鉄分を含んだ土で育ったアジサイが赤い花を咲かせ たってことなんだ。赤いアジサイが1ヶ所だけ咲いているからなんか変だな、って思って さ」 「…ふーん。それにしてもコナン君、随分詳しいんだね」 「え? あ、そ、その…、新一兄ちゃんがそう教えてくれたんだ、ハハハ」 慌てて作り笑いでごまかすコナンだった。 (2006年8月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
栗東(りと)、シグリンFLASH、夜川深夜 |
〈第29回〉 | |
問題 | ある日、ある歴史学者が自宅で死体となっているのが発見された。 調べてみたところ、その歴史学者に来客があり、犯人は不意をついてその歴史学者を鈍器 で殴り殺したらしい。 発見された時、歴史学者は床に右の図のような図形を描いていた(右図参照)。 やがて捜査の結果、被害者の知り合いで次の3人の容疑者が浮かんだ。 ・ 上杉 満 ・ 武田正幸 ・ 真田一郎 その名前を見たとき、ある刑事が床に書かれた図形の意味に気がつくとたちどころに犯人 を指摘したのである。 さて、犯人は次の3人のうち、誰? (2006年10月1日問題発表) |
解答 | 犯人は武田正幸。 と言うのも被害者が床に残した模様は「武田菱」と呼ばれる家紋を意味していたのです。 「武田菱」と言うのはご存知の通り、戦国時代の武将・武田信玄で有名な武田家が使って いた家紋で、被害者は犯人の武田と言う苗字から武田家の家紋である「武田菱」を連想し て、床に残した、とこういうわけです。 (2006年11月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
ショウ、夜川深夜、SAKI |
〈第30回〉 | |
問題 | 先日亡くなったおばあちゃんがミステリー好きのボクに変わった遺言を残した。 「数年前に亡くなったおじいちゃんから貰った結婚指輪を自分の部屋の金庫の中に入れて ある。但し、その金庫にはある仕掛けがあり、ピアノである3音を入れると鍵が開くよう に作った。見事開けることが出来たら、そのダイヤを遺産代わりにあげる」と言うものだ った。 そしてボクはおばあちゃんの部屋に入った。おばあちゃんは亡くなる直前までピアノ教室 でピアノを教えていたからか、大きなグランドピアノと小さいテーブルが置いてある他は その、金庫以外は何もない部屋だった。 「…何か手がかりみたいなのはないかな…」 ボクは辺りを見回した。するとテーブルの上に写真立てが置いてあり、おばあちゃんが大 好きだった、という美空ひばりと言う歌手の写真が置いてあった。 美空ひばりについてはおばあちゃんからよく話は聞いたんだけど、ボクが生まれる前に死 んだ歌手だったから(筆者注・美空ひばりさんは1989(平成元)年6月に他界)どれだけ 人気があったのかわからないけど。 「あれ? この間までこんなものなかったのに…。入院する前にでも置いたのかな?」 そう思いながら、ボクはその写真を暫く眺めていた。 「…待てよ」 そしてボクは見事金庫を開けることができ、ダイヤを手にすることが出来たんだけど…。 果たしてボクが入れた音は何だったんだろう? (2006年11月1日問題発表)) |
解答 | 答えは「ピアノで『ミ・ソ・ラ』の3音を入れた」です。 何故、金庫とピアノ以外何もない部屋で祖母は美空ひばりの写真をテーブルの上に置いてあ ったのでしょうか? おそらく自分に死期が近い、と悟った彼女は、孫が金庫を開ける際 のヒントとする為に置いてあったと思われます。 彼はその写真から「美空」=「ミソラ」を連想して、ピアノで「ミ・ソ・ラ」の3音を入 れた、と言うことになるわけです。 (2006年12月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
夜川深夜、砂時計、シグリンFLASH |