相原模型製作所は初期の時点では ZA模型研究会と名乗っていた。
戦前のゴム動力飛行機模型時代から業界に参入していた老舗メーカーです。
ZA模型のZAは、創立者・相原 善七氏 2代目 相原 善次郎両氏の
イニシャルから取ったといわれています。
後の相原模型製作所のロゴにもこのZ/Aという国際信号旗が引き継がれていきました。
(Aの信号旗のカラーリングが違いますが、相原の旗の方が正しい)
<東京都足立区興野町1082>
けん引式
けん引式とはなっているが、けん引具を対象車両後部に
勝手に接着しけん引具を差し込むといういささか強引なもの。
赤い砲弾ケースが付属しそこに弾丸を入れることが出来る。
砲弾はスプリングを使用し発射できる。
<特製薬莢付砲弾発射装置付 155mm 曲射砲>
キャノン砲の砲弾がただのプラスチック製に対し、こちらは薬莢付砲弾である。
薬莢にスプリングを入れ砲弾を押し込み、実物と同様に砲尾を開き弾を込め
発射レバーを押すと砲弾が飛び出るというもの。
左上のロゴに相原モデルプロジェクトの記述が見て取れる。
<60年代初期の各社ミニモデルのサイズ比較>
マルサン・マッチ箱シリーズ ZA・ペットシリーズ
三共 ピーナツシリーズ
元絵 と思われる 量産型コンウ゛アー F-106A”デルタ・ダート” の写真。
FE-504などまったく同じである。
同社の F-102A を推力・電子装備などを強化しADC(防衛空軍)に採用
された機体。
初飛行は1956年12月で1959年6月頃から実戦配備されていった。
将来このようなデルタ翼機が主流になると信じていたのだが・・・・・・。
60年代に入りプラスチックモデルが次第に
普及し、その流れは子供達にも及ぶことになる。
三共のピーナツシリーズ・マルサン マッチ箱
シリーズなどがその代表格だが、ZAからも
ペットシリーズが発売される。
スケール表示はなく箱スケールであるようだ。
胴体は左右割で単純な構造だが、スタンドが
付属していた。
<1/70 隼>
ZA模型研究会 最初期のモデルと思われるが 社名・ロゴもまったく
見当たらない。
後に右上にZAのロゴが追加となり、同社の製品と認識された。
”旧日本空軍1/70精密スケール”の2番機となる。
ZAブランドで一番有名なのがこの 駅馬車・幌馬車 なのかも知れない。
というか後の相原模型製作所の 1/40 駅馬車 が一般によく知られているから
であろう。
このモデルは、企画制作が相原で製造販売はミドリ商会になっている。
同一メーカーなので相原のものはZAの再販品と思われている方もいるだろうが
これはまったくの別物である。
箱の対比をすると右のようになるのだが、ZAの駅馬車にはスケール表示はない。
ただ、下の馬のパーツを見ていただいてもわかるが、箱の大きさから受けるほどの
スケールの違いはない。
ZAの駅馬車にはアンプル入りシンナーと塗料がセットされていた。
白い馬の方が相原の駅馬車のもので
ゴールド系がZA製の成型品である。
ZA模型研究会のものの方が明らかに
リアルで生き生きとしている。
両モデルの解釈の差が面白い。
<豪華な相原模型製作所の駅馬車>
<ZA模型研究会 幌馬車>
<織田 信長>
後の相原模型製作所の方向を決めたとも
いえるこのシリーズ。
刀剣・城・歴史的建造物など、他のメーカー
と比べ特異ともいえる路線を突き進んでいく
事となる相原の礎ともなったモデルである。
戦国時代の英雄達の物語に感情移入し
その象徴ともいえる兜の神々しさに多くの
子供達は魅せられ自分自身を重ね合わせた
ものだった。
<相原の名将兜シリーズ>
当時アメリカの力の象徴とも言うべき原子力空母、特に
エンタープライズは馴染み深い。
箱書きには船体及び部品はプラスチック成型となってい
るが、実際の船体は射出成型されたものではない。
C-15という付属モーターにより、レーサーカーそのままに
快走するそうです。 ロゴが立て向きなのは珍しい。
”旧日本空軍1/70精密スケール”という、ZA模型研究会の1/70シリーズ
です。 本物そっくりの美しいプラモデル、とのこと。 日本空軍?
零戦・隼・二式水戦というラインナップ。 スタンドが付属していた。
ZAのモデルにはこのような小冊子が多く付けられていた。