怠惰系9月にっき


せっかくの夏休み。
夏休みといえば冒険(・・・。なのか?
そういうわけで、夏休み冒険日記でも書いてみようと思います。


ふと気づくと山の中に一人。
山山木山虫山草草草虫虫木草草木。。。。。。
そんな感じの恐怖体験をしました。うつきです。
つい先日青春18切符が手に入りまして
「万葉ロマンに溢れる道」という触れ込みの、奈良県にある「山の辺の道」というところへ一人旅してきたんです。
万葉ロマン、いい響きです。万葉集の舞台になった多くの場所がある道らしいです。いい感じです。
でもうつきさん、万葉ロマンをなめていました。
万葉集が編纂されたのは西暦759年、千三百年前。そりゃあひ弱な現代人とは勝手が違います。
まさかこんなに山歩きをする羽目になるとは!
(その前にちゃんと下調べしてから行けよ、というツッコミは尤もです。前日の夜10時に衝動的に予定立てました)
何かおかしいとは思ってたんです。自分の中では旧所名跡巡り歩き、位の軽いつもりなのに、
観光案内所のおばちゃんが不自然なくらい
「暗くなる前に駅に向かいなさい」「日が暮れたら道を聞いたって教えてくれる人なんていないわよ」
「街灯なんてないんだから」・・・・・・と繰り返してましたから。
あぁ・・・ほんと下調べって重要_| ̄|○ 

寺、神社、、お稲荷さん、寺、神社。虫、それに湖。時々石碑。
・・・・・・主にそんなものばかり観光案内で貰った地図には書かれています。
太陽の光も木々に遮られて届かない未舗装の山道。うっそりと生い茂る草。段々深くなっていく山の様子。
道自体はそれなりになだらかで歩きやすいのですが、不安を誘うシチュエーションです。
おまけに午前中降り続いていた雨のせいで若干ぬかるんでいます。
ついでにこの道、人っ子一人いません。
一キロ歩いてやっと一人会う、って感じです。
神社ですら人気の全く人気の無いところも多いです。
私だって田舎っ子、少々の山道は平気です。
しかし一人ぼっちで、知らない山を分け入っていくというのは相当にきついです。
肉体的には平気なんですが、精神的に・・・まいってきました。
予定していた行程は8キロほどだったんですが、6キロ地点あたりでギブアップ・・・
・・・・・・したはいいのですが、山を下っても駅まではまだまだ距離がありました。おまけに迷いました。
結局10キロ程歩いて、へろへろになって帰りました。

でも、悪いことばかりではなかったです。
大神神社という、本殿の無い山全体が神社のようになった神社を見たのですが、
舞台装置が完璧に整った演劇のような、とても美しい趣のある神社でした。
暗い道を歩き続けて、ふうっ、と神社が現れたとき、
さほど敬虔な信者でなくとも、神様の存在というのを感じられそうな気になりました。
濃い緑の中で、鳥居の朱はとても良く映えて美しいです。
歩くこと、というのは本当に単純な行為だけど、心の中に色々感じられて、素敵なのです。
・・・・・・これで旅の連れさえいれば、多分もっと素直に楽しめたんですけども(;´Д`)

他にも法隆寺の百済観音にうっとりしたり、硬いけどコシの一切ないうどんに驚愕したり、
なかなか興味深い旅でした。
次回の冒険は、うつきさん仏教セミナーに潜り込むの巻とかにしてみようかしら。乞うご期待(笑)
2003/09/15