そらごとうつごと
楽描き、若気の至り多々。
窓辺 なんでもない あなたじゃなくても微笑みます 赤いの
流れるからだ 桜色 永遠をください 謎女体(ラフ 天使風味
空中を彷徨う言葉のために
あんたが失くした
言葉
(めんどくさいのでそのまま再公開)
BBS
「時をかける少女」のぐだぐだ感想とかcoccoライブ感想とか。
映画「カポーティ」を見る。
カポーティの存在、しゃべり方、小さな嘘と大きな嘘、広大で陰鬱な灰色の風景、じめついた檻の中、
スクリーンの中のすべてにうんざりするのにどうしてだか目を離せない。
計算されたものが計算出来ないうつくしい嘘に化けている。
涙も出ないのに感動している。何だこれ。何だこの映画。
2006.10.25
とある洋食屋さんに行った。初めて入る、ごく目立たない場所にある小さなお店。
メンチカツ定食を頼む。650円。相方(彼氏)も同じものを。
メニュー、どれも安い。ちなみにランチタイムじゃなく、日曜日でしかも晩ご飯。
2個あるメンチカツの1個をコロッケにも変えられるよ、と薦められて一個をコロッケに変えてみた。
店のおばちゃんもおっちゃんも感じ良く、店内はゆったりしたいい雰囲気。
じゅうじゅうメンチカツをあげる音が聞こえる。
カウンターの方から、ぽつぽつお客さんとおばちゃんの話す声が聞こえてくる。
ウミガメが産卵しながら泣く映像がたまたまテレビで流されていて、
「ウミガメは一人で穴掘って産卵から何から全部一人でやっててえらいねぇ」なんて無駄話をしながら待つ。
いよいよお皿がやってくる。
キャベツの千切りとと温野菜とマカロニサラダが添えられている。
たっぷりかけられた、多分手作りのドミグラスソースはやさしい味。
コロッケはとろとろで口の中をヤケドした。ちょっと甘くて懐かしい匂い。
お味噌汁をすすりつつ、ごはんを口にはこんで、またメンチカツ、
しゃきしゃき野菜、しばし無言でかっこむ。
もんのすごく美味しいというわけじゃないけど、普通においしい。
でも家で食べるごはんよりは、ちょっと上等なプロの匂い。
ふつう、素晴らしい。ふつうばんざい。
「ありがとう」と言われて店を出た。
幸せモードでぶらりかえりみち。
2006/9/29
人生何度目か分からないくらい起こってる、自分内SFフェアがまた勃発して
部屋の中が本だらけでえらいことに。
ハイペリオン面白いよハイペリオン。タフの箱舟たまらんわ。日本以外全部沈没見に行かなくちゃ。
ノービットの冒険良いなぁ。敵は海賊のアプロかわいすぎ。ティプトリーは何回読んでもすごい。
おかげで毎朝楽しく電車に乗れる(目に悪いとしりつつ電車内読書。
そうでもせにゃ満員電車に嫌気が差して出社拒否ものですよ)。
エンターテイナー強し。世界が広がってまたしぼんでまた広がる、しあわせ。
2006/9/7
遅ればせながら、coccoのライブに行ってきた感想。
しごとどんづまりで、謝り倒してライブに参戦、ライブ後職場に戻る強行軍。
その価値は十分にあった、と思う。
はじめて生で見たこっこは、思ってたよりずっと華奢で繊細そうな人だった
なのに声がものすごい。何なんだろうこの「そのまんま」なひびきは。
内臓ぶちまけないか心配になる位内側をさらけ出す声にただただ圧倒される。
かみさまを降ろす巫女さんみたいに体をぶんぶんゆさぶって。
むかし彼女は自分はナチュラルボーンバレリーナだと言ってたけど、
どうしようもないくらいナチュラルボーンシンガーだわ。
2曲目、「首」を聞いた途端で感情が爆発してしまって涙腺が全開。
メロディが一つこぼれるたびに、この曲に夢中だった頃の、
鬱屈しきってるのに本を読む位しかできなかった、
何かになりたいけど何にも無い、本当にただ一つこの体しかない、
そう思って途方に暮れてた頃を思い出した。
音はすごい。
全身が何だか痺れて涙は止まらないしぐらぐらするし、すごいなぁ、ほんと綺麗。
むかしカウントダウンや眠れる森の春夏秋冬を聞いた時は
このひとは何て怖い強い人だろうと思ったけれど、
ライブで聞いていたら、もうギリギリでただただ怖くて怯えている女の子の姿が浮かんだ
追い詰められた小動物が最後に牙を剥くみたいな。
本当に強い人はこんな言葉を吐けないし書く必要も無い。
いやもう幸せ方向に吹っ切れたこっこはとてもうつくしくて、
多分もうあの頃のように人生捧げつくす位好きだと言えないとしても、
(そうするには私は大人になりすぎ、そして私の色を持ってしまいすぎた)
あぁ本当に今日ライブにきてよかったなぁと思えた。
幸せってなぁになんて思って世を儚んでぶちぶち言葉を吐かずとも、
たった一本あったかい腕があれば事足りる。
彼女はきっとそれを知ったんだと思う。わたしもそれを知ったように。
それを思ってまたちょっと目頭が熱くなった。
2006/8/19
「時をかける少女」という映画を見てきました。
原作:筒井康隆(心の師匠というかトラウマというか。好きというのもおこがましい程尊敬)、
監督:細田守(僕等のウォーゲームという映画がめちゃくちゃ好きで。
ピクトまみれの電脳世界のうつくしさと、「だるだる日常」+「世界を救う」という大問題の、絶妙な両立具合がすごかった)
定時に仕事無理やり終わらせて6時の上映開始に間に合うために半泣きで走りましたとも。
感想は一言でいえば「ときめいた」。
放課後だるだるキャッチボールしたり雑談したりカラオケ行ったり、
好いた惚れたとか考えず男友達とつるむボーイッシュな女の子が主人公。少女漫画かよっ。ちくしょう羨ましい。
何で羨ましいかっていうと男友達の千昭と功介がどちらも大変に格好よろしいからで。
とくに千昭は何かもうクリーンヒット。
わたしもこー憎まれ口叩かれたり自転車二人乗りしたり告られたりしたいものです。もうこの年では手遅れですがっ。
キャラクターデザインがすごくいいな〜と思いました。見た目の造形だけじゃなくて性格設定含めて。
主人公はいかにも漫画ちっくな「ちょっとドジなボーイッシュ少女」。
同性としては全然好きなタイプじゃないし、感情移入もしずらい暴走キャラだけども、
(男の人から見ればまた違うのかもしれない)、
見ているうちに「やっぱ真琴じゃないと」な気分になって可愛く思えて
後半ごろには頭なでて、ぎゅっとしてやりたい気分になってました。
「思い出の中にある絵にかいたような(描いてるんだけど)高校生活」
描写が期待してた以上に素敵で、夏の光が眩しくって底が抜けたみたいに綺麗で、
何度も繰り返されるそれを見てるだけでももう満足。
見ててすごーく甘酸っぱくてもどかしいけどもっと見たくてたまらない。
暴走する真琴を見て「そーじゃねぇだろ」とつっこみいれたり
「あーもうそこでそういうことするか〜!」とやきもきしたり、
一緒に泣いてしまったりしてたら気が付けばエンドロール。
やったことには結果が伴うし、変えられない事はやっぱりあるし、
でも精一杯未来に向かうしかないな、と青臭い事を思い直したり。
「じかんもの」としても良くできてたな〜と思います。
何かまとまらないけど大好きだなぁってことで。
見た直後の興奮を叩きつけてみました。私的めものような感じ。
またもうちょっと纏めて書き直そう…
管理人;空木瑛(ウツキアキラ)