「私が予想していること」と
「インターネット医療相談の有益性」


平成13年3月9日・自身4回目となるOPを受ける時点で何となく感じてはいたが、同時に自己学習での限界も感じており、
結果を確認する術を知らなかっただけのことである。当時、あるいはそれ(平成13年)以前の担当医からも“化膿性膝関節炎”と
しか聞いていなかったので、何回も何回も繰り返す事による変形性疾患への移行の可能性については誰も口にしなかった。
それは、たぶん労災保険で治療を受けているということが1つの要因ではなかろうか・・・。
変形性疾患というと“老化”というイメージがあり、そのような気配を出すと労災が使えなくなるのではないかという考え方が
ドクター達の脳裏をよぎったのだろう。
私にしてみれば文献的に「2次性変形性膝関節症の危険因子の1つに靭帯損傷がある」のがハッキリしているのだし
「膝関節内の炎症を繰り返すことによってにそうなった」と診断書を書いてくれれば良いのに・・・と思うのだが、
頭が固い役所の人間を紙切れ1枚で納得させるのは困難なのかもしれない。ま、別に良いとするか!ドクターにしてみれば
「変形性」という言葉を使わない方が労災を使い続けられる、というふうに考えているのかも知れない。

レントゲンは今までに数え切れない位に撮影したが、有意な所見があったという説明は聞いてない。本当になかったのかどうかは
知らないが、私自身はそういう説明は受けていないのだ。
ただ、これだけ繰り返していると変形性関節症のような変化があるだろう・・・というのは何となくではあるけれど、
予想が出来てしまったのだ。ただし、これはあくまでも『予想』でしかない。一応、大学病院の教授に確認しようと思い、
平成13年11月20日の診察時に聞いてみようとしたのだが・・・。結果は以下に記す通りのものとなった。

(徒然万有記より転載)
本日は大学病院で整形の教授さんの診察予約が入っているので出かけてきた。
教授さんに「次に再発したらどうするのかと思って」と聞いたら「そんなことを考えても治らない」と言っていた。
私は「再発時の方針」っていうのを聞きたかったのだが、どうもああいう人種は“質問の意図”っていうのを考えないと
統一されているみたいで、こっちもそれ以上は聞かなかった。
(転載終了)

現在の担当医でもあり、最初の2回を執刀しているO医師にも機会を見計らって聞いてみようと思うが、
恐らく言葉を濁すのではないかと思われる。具体的には「そうなるかもしれないし、ならないかもしれない」等というふうに
“変形性”という言葉を使わないで無難に済まされるだろう。
やはり、上記のような理由であろうことは容易に予測出来るものなのだ。

今の私にとっては、それ(関節炎症状を何回も何回も繰り返す事による変形性疾患への移行の可能性)を確認することよりも、
労災保険で治療を受け続けられるようにすることの方が大切なのは明白である。
そこで考えついたのがインターネット医療相談だ。
一般の方々が利用するのとは目的が異なっており、長期的展望にたっての治療方針を考える上でのドクター達の思考回路
(変形性疾患へ移行すると仮定して)を知っておけば、何か新しい治療方針を提示された時に「ああ、この人の頭の中では
こういう考えがあるのだろうな」と思えるからである。
これって患者の身になって痛感したことであるが、結構大切なのではないだろうか・・・?

可能な限りの文字情報を伝えるだけでなく「実際に診察してないので、相手にしてみればあくまでも予想可能な範囲であること」、
そして「保険診療ではなくボランティアか自己啓発として行っているということ」、また「時期や内容も含めて自分の都合の良い回答は
ないことが前提」・・・等、各種のリスクとデメリットを考慮し、納得した上で利用してみることにした。
番外編として「一体どんなもんだろうか?」という興味本位という意識が存在したことも事実である。

以下にインターネット医療相談を利用した時の模様を掲載するので、何かの参考にして頂ければこれ幸いという感じである。
当初の目的であった「患者に治療方針を提示する時の思考過程」が分かっただけでなく、やはり将来的には変形性疾患に移行する
可能性が大きいという予想が的はずれでないことまで確認できたので、今回のインターネット医療相談はとても有益なものとなった。

(徒然万有記より転載)
去年6月と今年に入ってから「モノは試し。どんなもんかな」という感じでインターネット医療相談なるものを利用してみた。
一般の人が利用するのと意味が異なっていたし、オンラインでは現物を目にしてないので自分の希望する回答が得られるとは
思っていなかったし、早い時期に回答してもらおうとは思ってもいなかった。
私も一応は医療従事者の端くれなのでその辺は心得ている。
インターネット医療相談というのはハッキリ言って医療関係者のボランティア以外の何物でもないし、
保険診療でもないにも 関わらず一般人はそこを勘違いしている人がとても多い!

愕然としてしまったが、今はそんな事に時間を費やしている場合ではないので無視することにした。
以下に記す記載は私が相談してみた時のものである。かなりの部分で有益だったので一例として参考にして頂ければ幸いである。
一般の方はくれぐれも勘違いしないようにして頂きたい。リスクは自分で背負うものなのだ。



再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 <質問>  〇〇 01/06/28 (木)

☆▽才、女性。
《左膝に関する病歴》
H10,5,1
腰痛(ギックリ腰)でS整形外科を受診中、特に左膝痛を訴えてもいないし、自覚症状は全くなかったのに、いきなり
説明なく左膝関節外側から関節液穿刺が施行された。この時は数ml程度だったが、これ以降は以下に列記する通りである。
また穿刺時以外にもアルツ・ケナコルト・1〜2%のキシロカイン等を頻回にわたり左膝関節内に注入していた。
 5/13 40ml、5/28 77ml、7/16 55ml、8/3  66ml、
 8/17 66ml、9/10 80ml、10/2  60ml、10/3  70ml、
尚、S整形外科での病名はH10,5月には“左漿液性膝関節炎”だったのに、同年10月には“左変形性膝関節症”となっていた。
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以後の治療は全てT総合病院でのものである。
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H10,10,22
それまで同様、左膝がソフトボール大に腫脹して痛みと発熱、膝関節屈伸困難、歩行困難等があり、T総合病院整形外科初診。
病名は左化膿性膝関節炎。即入院を勧められたが翌日のH10,10,23〜11,26まで入院。
入院初期は関節内洗浄1日1回と抗生剤投与(DIVと内服)で経過観察していたが、
H10,11,11 腰椎麻酔下にて滑膜切除術施行。(関節鏡視下にて)


H11,5,21
早朝7時過ぎ、通勤途中に転倒し左膝に激痛が走り、再度T総合病院の整形外科受診。
(左前十字靭帯損傷)これ以降は通勤途中のことなので労災扱いになる。
この時点で左化膿性膝関節炎は治癒しているだろうとの診断があり、新たにACL再建となる。

第2回目入院(H11,6,14〜9,15まで)
 ◎H11,6,18
 全身麻酔下にて左ACL再建術施行。(関節鏡とエピドラ)

   
 ※ACL再建前に当時の担当医から「半年後に抜釘、抜釘から更に半年で症状固定(労災の為)にします」と言われていた事もあり、
  H11,12月に抜釘予定だったが空きBEDがなかなか出ない為、結局は10ヶ月間BED待ちをしたのちに抜釘となった。

第3回目入院(H12,9,11〜10,9まで)
 ◎H11,9,14  腰椎麻酔下にて抜釘(左下腿部分のみ)+ハンコン形成+関節鏡

退院後、初の外来受診前に平成10年と同様の症状が出てきて、左膝の腫脹、発熱、激痛、膝関節屈伸困難、歩行困難等があり
T総合病院受診。(H12.10.23)

第4回目入院(H12,10,24〜12,10まで)
 ◎当時の担当医から「抜釘時の関節鏡が原因だろう」との説明あり。病名は左化膿性膝関節炎となり、関節鏡が原因との事で労災扱い。
 ◎抗生剤投与+左膝関節内洗浄(入院後1週間程度)

(この間、約2ヶ月は外来にて経過観察しており職場復帰に向けて、外来担当医の指示と許可の元にH13,1月中旬よりスポーツプラザに
通って職場復帰に向けてのトレーニングと運動療法を並行して行っていた)

第5回目入院(H13,2,13〜4,22まで)
 ◎前回と同様の症状が出てきた為、2/13T総合病院受診し、即日入院となった。
 ◎H13,3,9 腰椎麻酔下にて自身2回目となる滑膜切除(関節鏡)+抜釘(左大腿部分)

4/22に退院後初外来(H13,5,14)では有意な所見もなく、左膝関節に膿が溜まっているような気配はないとのコメントだった。
採血も施行した。この日(5/14)以降の方針として「今後は月に1回の割り合いで診察・レントゲン・採血」を施行・・・との提案があり、
納得・了承していた。尚、スポーツプラザ通いはまだ時期的に早いとのコメントだった。

第6回目入院(H13,5,24〜6.9)
 ◎またしても前回までと同様の症状が出た為、5/24T総合病院受診後、即日入院。
 ◎入院時から6月6日まで点滴にて抗生剤投与(パンスポリン1gを1日2回)
 ◎6月7日より抗生剤が内服薬になる(フロモックス3錠、分3)
 ◎今回、提示された選択肢は4つ
 
 (どこまでも保存的、膝関節を開けて滑膜切除、持続洗浄A、持続洗浄B)
 →保存的療法は去年10/24〜12/10まで施行した結果、見事に再発しているので
  対象外だと自分でも思っている。


ACL再建以外の5回の入院に際して穿刺した関節液培養の結果はいずれも陰性であり、これらは全て伝票を見せてもらって
確認した。採取は当然、いずれの場合も抗生剤投与前に施行したものである。
また血液データーに関しても同様で伝票を見せてもらっていた。急性症状の時期はCRPが10〜12程度にまで上昇していたが、
WBCは7000以上になったことがなく、CRPは抗生剤の投与と安静、局所24時間coolingにて自覚症状の軽快と共に段々と
低下していったが、(−)になることはほとんどなかった。陰性(−)になったのはH13,3,9の滑膜切除術を施行してから
5/14の採血までの短い期間だった。尚、最新の血液データーは別紙の通りである。

T総合病院は移転が決定しており、現在は縮小・閉鎖傾向である。
従って今後の治療が長期化すると言われた事もあり、今回転院を決意した。

《その他の既往歴》→ネット上では省略

《現在(平成13年6月)服用中の内服薬》 T総合病院・内科より。
  テオロング(200)4錠 分4
  オノン       4錠 分2(朝・夕)
  ブロンコリン    1錠 分1(夕)
  ブロニカ      1錠 分1(夕)

  頓服薬  ネオフィリン1錠+ベネトリン2錠
  吸入   アルデシン 4吸入を1日4回
       サルタノール(頓用)

《アレルギー》
  薬剤  記憶なし
  食べ物 ナマモノで発赤疹が出たことあり

《平成13年5/14以降の採血データー》
     5月14日    5月24日    5月29日    6月5日    6月8日  6月13日 6月19日
R    437万     426万     392万    402万    431万
W    5200      6700       4900     4000      4500
Hb    12.5       12.1       11.4      11.7      12.6
Ht    37.7       37.2       34.6      35.6      37.8
Plt   37.1万   32.6万    35.2万    39.7万   39.7万
CRP  (-)0.04    (2+)3.89    (1+)1.48    (±)0.08    (-)0.04  (−)   (−)

今後の治療についてご教示下さい。最大の目標は「職場復帰」です。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆01/07/02 (月)

〇〇さんへ

この3年間はたいへんだったとお察しいたします。これからも闘病を余儀なくされることについても言葉がありません。

少々疑問な点がありますので 質問させていただきます。関節に大量の水が貯留し 関節鏡で滑膜切除をすると
一時的にせよよくなってを繰り返しているようですが、診断は「化膿性膝関節炎」でいいのでしょうか?
リウマチや痛風などの炎症性疾患 大腿骨骨壊死症などや細菌以外の感染症などは否定されているのでしょうか?
白血球が増加しないこと
細菌が証明されないこと
もともと水がたまっていたこと
などを考えると 「はたして化膿性膝関節症なのだろうか?

細菌感染症(化膿性膝関節炎)という前提にたって今後の治療を考えた時、1回は関節鏡で軽快したことを考えると
今回も1回は試みていいかもしれません。あるいは 関節鏡プラス持続灌流としても効果があると思います。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 01/07/02 (月)

>診断は「化膿性膝関節炎」でいいのでしょうか?
→そうです。この治療は労災保険で受けているのですが、病名はずっと左化膿性膝関節炎です。

>リウマチや痛風などの炎症性疾患 大腿骨骨壊死症などや細菌以外の感染症などは否定されているのでしょうか?
→私も不思議に思いましたので、主治医に「細菌が検出されない化膿性関節炎」というものがあるのか・・・と聞きましたら、
 関節内にあるのは関節液だけでなく、滑膜等のものもあるが、そこまで調べきれないとのことでした。今年3/9の滑膜切除
 (私としては平成10年に続いて2回目)の時に手術診断として“滑膜炎”と言っていました。RAに関しては否定的だと思います。
 まず左膝関節に限局されていますし、他のどこも痛くありません。そりゃあ、急性期で左膝をかばっている時は右足も少しは
 痛みますが、他の時は何ともありません。ASLOも正常値です。それと、つい先日(6/21)に念のためにツベルクリン反応を
 施行しましたが、16×17ミリで結核性のものは否定されました。
 それと体内に他の感染源となるようなこと(例えば風邪等)は記憶にありません。

今回、提示されている治療方針のうち持続洗浄の2種のうち1つは「関節包を切開して肉芽が盛り上がってくるのを待つ」のだそうで、
最初の数日間やるそうです。他の1つが1日5〜8Lの持続洗浄で2週間程度を目安に行い、培養で菌が検出されなくなったのを
確認するとのことでした。しかし、元々細菌など検出されてないのに、どうするつもりなのかと思います。
この点に関しては再度確認してみようと思っていますが・・・。
レントゲンは今までに数え切れない位に撮影しましたが、有意な所見があったという説明は聞いていません。
本当になかったのかどうかは知りませんが、私自身はそういう説明は受けておりません。
ただ、これだけ繰り返していると変形性関節症のような変化があるだろう・・・というのは何となく予想できますが。

それと、もう1つ先生にお伺いしたいのですが、『関節鏡視下での滑膜切除』と『膝関節を開けての滑膜切除』とでは、
術者からするとどのうよな違いがあるのでしょうか?各々のメリットとデメリットと共に是非教えて頂けないかと思います。
済みませんがよろしくお願いします。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆01/07/03 (火)

〇〇さんへ

さっそく しかも非常にわかりやすい説明ですね

化膿性膝関節炎の診断も 「細菌が証明されないから違う」とはやはり言いきれませんが でも1回くらいは細菌の存在を
証明するものがほしいところです。関節液の培養で陰性であるなら 滑膜の組織を病理にだして滑膜内の細菌を見つける
という方法もあります。経過中白血球が増加しないことも こだわってしまいます。

関節鏡下での滑膜切除のメリットは 傷がちいさいので余計な侵襲がないため術後の安静の期間が短縮でき、
リハビリを行いやすいことです。デメリットは 関節鏡の死角の部分は手術操作ができないこと、つまり取り残しの可能性がある
ということです。
開けて行う滑膜切除は直視下に手術するため すみずみまで病巣を取り除けることがメリットです。
デメリットは大きく開けるため術後固定が必要となることがあります。またリハビリも時間がかかるかもしれません。

お仕事はなんですか?
もしかして医療関係者でしょうか?
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。01/07/03 (火)

申し遅れました。職業は実は看護婦なんです。しかし、一昨年のACL再建以降は働くに働けない状況ですし、
自分で勉強しようと思い可能な限りのことは学習しましたが、学習は出来ても応用が困難ということに今頃気付きました。
そこで常時接続環境下にあるのをメリットに色々と探しておりましたら、このようなサイトにたどり着いたという訳なのです。
最終的な結論は自分で出し、その結果についても自己責任を負うというのは承知していますし、6/9まで入院していた
病院でもそうしてきました。そのT総合病院というのが移転を控えて縮小・閉鎖傾向にありますので転院を思いつきました。
ただ、どこで治療を受けるにしても結論を出すまでの独学に限界を感じましたので、こうして質問させてもらっている次第です。
以下に自分のホームページにある6/11以降の経過を転載してみます。文尾が統一されませんし、長くなりますが勘弁して下さい。
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(実際の相談に用いた文章は『ナースのおばちゃん的苦渋の選択〜大学病院への道〜』の6/11以降の部分を
コピー&ペーストして使用したので、そちらを参照して頂きたい。)

『ちょっとした考察』
去年の10/23に発症した「左化膿性膝関節炎」ですが、元々は平成10年に同様の症状(開業医での関節穿刺が原因?)で
1回目の手術を受けていました。それが一旦は治っていたので、新たに靱帯再建(H11.6.18)の手術をしました。
つまり靱帯再建の時は感染していなかったのです。この時の担当医も「感染が少しでもあれば(靱帯が切れてても死なないので)
OPはしない」と言われており、確かにその通りだと思いました。
靱帯再建をして左膝関節内を目一杯いじっても何ともありませんでしたし、その後の10ヶ月間のBED待ちの期間も
何ともありませんでした。定期的に受診していましたのでカルテにも書かれてあるでしょう。
ところが抜釘(H12.9.14)の後H12.10.23に再発してしまいましたけど、これは当時の担当医の「抜釘の時の関節鏡が原因でしょう」
という言葉がありましたので、すんなりと労災認定されました。
感染症とはいうのに分類されますが、私の左膝から採取された関節液からはただの1度も細菌が検出されたことはありません。
これは入院中に検査伝票を見せてもらって自分の目で確認してますので間違いありません。この事をDrに質問してみましたら、
そのような感染症もあるとのことで、膝関節内にあるのは関節液だけではないので奥の細かい組織(例えば滑膜)に感染していると
関節液からは検出されないそうです。
上にも書きましたが6/9まで入院していた病院は移転を控えており、縮小から閉鎖へと向けています。
元々、この病院の医師から提示された治療方針自体には納得していたのですが、この先長期戦になることを考えた場合、
転院が妥当な線だというアドバイスを頂きました。
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3/9に自身2回目となる滑膜切除を受けた時、手術中にドクターが左内側に再生半月が出来ているのを見つけて、
そこから微量の出血があるとのことで電気メスで焼却していました。仮にそこが病巣だとすると効くかもしれない・・・とのことで。
再生半月は高校時代に半月板切除を受けた時の跡が今になって出来てきたのを見つけたとでも言いましょうか。

そのドクターが「3/9に滑膜切除をやったのに間もなくこうなってしまったので、1回は徹底的にやった方が良いと思う」と言い、
前述の4つ(事実上は3つ)の選択肢を提示してきました。ドクター的には開けてやりたかったらしいのですが、病院自体が
そういうことになっているので転院し(そのドクター達の出身でもある)大学病院に行くことにしました。
では、教授の言うようにすれば良いではないかと思われるかもしれませんが、自分の身体のことですし逃げる訳にはいきませんので
可能な限りの学習をしておきたいと考えています。しかし、それには限界があることも事実でして、こうして質問してます。

◎事前に抗生剤投与していても手術中に採取したものを病理に提出してれば、何か細菌が検出されることがあるのでしょうか?
 仮に検出されなかったとしたら何が考えられるのでしょうか?
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆01/07/20 (金)

〇〇さんへ
お返事が遅くなってしまってごめんなさい。

ご質問の「手術中に採取したものを病理に提出していれば何か細菌が検出されるか?」についてですが、
事前に抗生剤が投与されていると「細菌」が検出されないことがままあります。「細菌の検出」を目的とするなら採取前、
すくなくとも1日は抗生剤をストップしたほうが望ましいと思います。
ただし、細菌そのものでなくても炎症細胞などは滑膜で認められるかもしれませんので間接的な証明にはなります。

しかしながら「細菌が検出されなければ他に何が・・」ということについては「何らかの炎症」としかお答えできません。
RAかもしれませんし、痛風のようなものかもしれませんし、それはなんともいえません。
かといって「細菌感染症ではない」ともいえません。



ここから下は今年・平成14年に入ってからのものである。
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再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 〇〇 02/01/18 (金)

去年の6月に質問した者です。
6/9まで治療を受けていた病院が移転・閉鎖するので「この際」と思って某大学病院に転院しました。それまで治療を受けていた
ドクターの出身大学でもあったということで紹介状を頂きましたので・・・。そしてまた再発したので7/25〜9/9まで再々・・・入院
していましたが、治療法がそれまでと異なっており「鎮痛剤(ソセゴン)の投与」と「かなり強力な安静」だけでした。
この2つで採血データー、診察所見、そして自覚症状が改善したという事実も認めなくてはなりませんが、とても不思議でした。

大学病院に入院中の検査データーは以下の通りです。
     7/25外来   7/25夜間     8/2   8/14    8/28    9/5
RBC    449万      449万      432万   450万   461万   450万
WBC    7900      8800       5300   6800    6100   6600
Hb     12.6      12.9       12.0   12.5    12.4   12.2
Ht     39.2      38.5       37.1   38.7    39.0   37.7
Plt    34.7万     30.6万     53.7万  44.9万  36.2万  41.0万

CRP   0.5        3.9       0.6   0.2以下  0.2以下  0.2以下
静脈血培養        陰性
関節液培養        陰性       陰性

血沈1時間   13
血沈2時間   27

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9/9に退院後は“4回のOPのうち最初の2回を執刀した医師の勤務する個人病院”にてアフターフォローを受けており、
週2回の運動療法として水中ウオーキングをしております。この1年ちょっとの間に4回は再発しているわけですから、
かなりゆっくり目のペースだとドクターは言ってます。職種が看護婦なので今の状態では当然就業は不可能な状態ですが、
この先がどうなるのか・・・という不安があります。最終目標は社会復帰ですから、万全とはいかなくても『再発の可能性を
極力減らしてから』でないと、結局辛く嫌な思いをして周囲に迷惑をかけるのは自分だと充分理解していますので
そうしたいと思っています。
そこで先生方に伺いたいのは「どうしたら再発の可能性が減らせるか」という事です。
こうしたインターネット上での情報交換やアドバイスに限界があるのは承知しておりますが、
自己学習にも限界があることに気付きました。
以下に自分なりの考察をしてみましたので何か良きアドバイスがありましたらよろしくお願いします。
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自分の左膝に関する一考察など→上記の考察とほぼ同じ
抜釘時の関節鏡が原因でH12.10.23に発症した「左化膿性膝関節炎」だが、元々は平成10年に同様の症状
(開業医での関節穿刺が原因?)で1回目の手術(H10.11.11施行の滑膜切除術)を受けていた。
それが一旦は治っていたので、当時の担当医でもあったO医師が新たに靱帯再建(H11.6.18)の決行を決断した。
私はそれに同意したのだ。つまり靱帯再建の時は感染していなかったのである。

この時の担当医・O医師には「感染が少しでもあれば(靱帯が切れてても死なないので)OPはしない」と言われており、
確かにその通りだと思ったものだ。靱帯再建をして左膝関節内を目一杯いじっても何ともなかったし、その後の10ヶ月間にも
及んだBED待ちの期間も何ともなかった。定期的に受診していたので、これはカルテにも書かれてあるだろう。
要するにH10.11.11以降は手術しようが外来で経過観察中であろうが感染はしていなかったのだ。お分かり頂けただろうか。

ところが抜釘(H12.9.14)の後H12.10.23に再発してしまったのだが、これは当時の担当医・Y澤医師の
「抜釘の時の関節鏡が原因でしょう」という言葉が音声で証拠に残っているし、すんなりと靱帯再建同様に労災認定された。
文献的には感染症というのに分類されるが、私の左膝から採取された関節液からはただの1度も細菌が検出されたことはない。
これは平成10年以降、何回も何回も何回も・・・関節液培養に提出しているが検査伝票を見せてもらい、
自分の目で確認しているので間違いない。この事をH13.6.9まで治療を受けていた病院のDrに質問してみたら、
そのような感染症もあるとのことで、膝関節内にあるのは関節液だけではないので奥の細かい組織(例えば滑膜)に
感染していると関節液からは検出されない・・・という答えが返ってきていた。

6/9まで入院していた病院は移転を控えており、縮小から閉鎖へと向けて職員だけでなく患者も遠ざけているような感じで
動いているし、地元の評判はここ数年ですこぶる悪くなっている。
元々、この病院の医師から提示された治療方針自体には納得していたのだが、有識者に相談したらこの先長期戦になることを
考えた場合、転院が妥当な線だというアドバイスを頂いた。

H13.7.25から入院することになってしまった大学病院の初診は6.19だった。私自身は「早く手術でも何でもして職場復帰したい」
という思いが強く、教授さんの「色々と(手術等を)やりすぎているし、今は時期でない」という言葉になかなか同意出来なかったのだが、
採血と関節液培養、そしてレントゲン以外の検査をそれまでの病院では設備がないという理由で施行してなかったので、
まずはそちらを受けることにしたのだ。

H13.7月上旬に行った「左膝MRI」と「骨シンチ」であるが、その後に入院することになってから施行した結果も同様のものであった。
MRI →ACL後に抜釘した跡のみ。関節液等の貯留は認められない。
骨シンチ→左膝付近のみに集積像あり(これは私にも認識出来るものだった)。

また採血結果も、感染症とは言ってもWBC(白血球数)の著明な上昇は1度もないし、CRPだけしか上昇しないのである。
これは3年前から何回も繰り返してきたことなので、何も大学病院に受診し始めてからということではないし、
関節液からはただの1度も細菌が検出されたことがないのも同様であった。

そして大学病院の退院10日くらい前になって労働基準監督署に提出する書類の診断名が、それまでの「左化膿性膝関節炎」から
「左膝関節炎」に変更されていたことに気付いた。今まで受けていた治療は一体なんだったのかと一瞬は思ったのだが、
その段階で言っても「今さら・・・」という感じで流されるのは解っていたし、この際診断名がどうのこうのというよりも「感染症でなく
炎症性の疾患ということがハッキリした」という風に頭を切り換えようとした。
しかし、同時に「今後、また左膝がソフトボール状態になったらどうするんだろう?
あと何十回同じことを繰り返しても、関節液培養で細菌が出ない限りは“安静と鎮痛剤の投与だけ”なのだろうか?」という疑問が
生じるのは当然のことである。教授さんに聞いてみたら「そんな事を考えていても治るわけではない」と一蹴されてしまった。
仕方がないので、再発したらした時に考えるようにしようと思った。
教授さんの考えていることが今ひとつ伝わってこないし、こんな軽症は他の病院で・・・と思っているのかもしれないし、
もっと深い考えがあるのかもしれない。いずれにしても、あの大学病院にかかり始めてまだ数ヶ月間しか経過してないので、
最初に考えたとおり「少なくとも半年間」はかかってみようかと思っている。
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以上です。よろしくお願いします。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆02/01/19 (土)

〇〇さんへ

☆☆です。
考察の中にも触れていましたが何回も検査をしても細菌が検出されないなら「化膿性関節炎」という診断名に
固執してはいけないのかもしれません。「鎮痛剤(ソセゴン)の投与と強固な固定」のみで症状が軽快したのであれば
特発性の「炎症」なのでしょうか。

それから 今まで消炎鎮痛剤の投与はなされていたのでしょうか。おそらく喘息があるためNSAIDの投与は
どのDr.も躊躇してしまい「除痛」についてはあまり力を入れていなかったのでは・・と思います。
「除痛」「消炎」「固定(安静)」が 当面1番よい治療かもしれません。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。〇〇 02/01/20 (日)

☆☆先生、早速のアドバイスをありがとうございます。
消炎鎮痛剤の投与は一時期出されていたことがありますが、常に痛みがあるという訳でもなく、膝が腫れて最高潮に
痛くなった時に服用しても効かないのでドクターの方から「止めよう」と言われました。

診断名にこだわることはないんじゃないか・・・と感じ始めたのは、去年3/9のOP(滑膜切除)で入院している時くらいからでした。
病名が変わっても症状が変わるというのでもないし、とにかく楽にならなければ話になりませんので・・・。
それに診断名が変わっても労災から何か言ってきたというのはありませんし・・・。

ところで今度も2つ教えて頂きたいことがあります。
1.先生の言われる“特発性”かどうかはともかく、炎症性の疾患であることが分かりました。単なる関節炎症状だということに
  なると思いますが、比較的短期間(1年ちょっと)にこんなにも頻回に繰り返すことによって、軟骨等の摩耗が進行して
  変形性疾患に移行することは考えられないのでしょうか?
  
  変形性・・・というと老化というイメージがあるのですが、文献やインターネットで学習したり、知り合いのドクターに聞いたり
  しているとその可能性は充分あると感じました。そうなると「骨切り」→「人工関節」というルートが見えてきます。

2.今の状況は“週2回の水中ウオーキング”と自宅で可能な筋トレだけですが、去年のちょうど今の時期にトレーニングを
  していたように運動量を増やすと関節炎症状が悪化するのは目に見えています。もう1回だけは去年の夏に大学病院に入院
  したのと同じ事を繰り返すとしても、その次からはドクターも考えると思います。
  
  ただの炎症の特効薬・・・となればステロイドの投与ではないかと思うのです。これは私の看護婦経験だけでなく、
  文献的にも「原因不明の炎症には」という感じで書いてありますよね。但し、副作用も念頭におかないといけないとは思います。
  喘息との兼ね合いもステロイドなら内科医と相談の上で維持量を決めるという事も出来るのではないかと感じます。
  
  1整形外科医として、私のような症例に対してのステロイド投与についてのご意見をお聞かせ頂けないでしょうか?
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆02/01/20 (日)

〇〇さんへ

1.原因の如何にかかわらず 長期に渡って炎症が軽快・増悪を繰り返すとき、関節軟骨の炎症・変性が惹起されて
  将来的に変形性関節症になっていく可能性は高いと思います。最悪の場合 おっしゃるとおり骨切り術や
  人工関節置換術となることもありえます。

2.ステロイドについては まず関節内注射は有効でしょう。感染症の場合は感染を助長しますので使用できませんが、
  感染でないなら 積極的に投与してもいいのではないでしょうか。ただし、関節内へステロイドを投与した場合は
  ステロイド性の関節症になる可能性もありますので慎重に投与すべきでしょう。
  また内服薬については実際に投与してみないと効果は予測できません。リウマチなどの全身性炎症性疾患の診断であれば
  それなりに効果はありますが、現在単関節炎の状態ですので「服用してみないとわからない」というのが本当のところでしょう。
  ただし喘息をもっているならNSAIDを連用するよりもステロイドを服用したほうが安全かもしれません。
  主治医とよく相談してみてください
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 〇〇 02/01/21 (月)

☆☆先生へ

お忙しいのに早めの回答を頂いてありがたく思っています。
「いつ」という期間は神のみぞ知る・・・としても、将来的にそうなる可能性があるということをハッキリさせておきたかったのです。
自己学習でその寸前まではたどり着きましたが、いかんせん一介の看護婦ですから先生方からするとたかがしれていると思い
ました。しかし、このような便利な時代にあるわけですし、このような場でのリスクを背負うことを自分が承知していれば
今回のように非常に有益なアドバイスを頂けるものだと感じています。

そして今後も長期化、いや一生ものになるであろう左膝との闘いにおいて、治療方針を選択する時の“ドクター達の思考回路”を
知りたかったのです。もちろん疑問点は質問しますし納得できないことに対してまでも首を縦に振るつもりはありませんし、
今までもそうしてきました。幸いにも今まで治療を受けたドクターはどの人も丁寧でした。
ただ、最近流行(?)の『知識不足による無意味な拒絶』だけはしたくなかったので、
こういう場で確認しておきたかったのです。言葉は悪いかも知れませんが利用させてもらった・・・というと分かりやすいのでは
ないかと思います。

今回は自己学習で行き着いた結果を確認したかったのと、もう1つはドクターの思考回路(人によって違いがあると思うので
一般的なものとして)が知りたかったので、そういう意味では☆☆先生のお陰で目的が達成できました。感謝しております。

先生が最後に書いてくれているように、後は現在の主治医と相談してみたいと思っています。
ドクターが出してくる治療方針と自分の身体(左膝)の状態、そしてあとはそれを受け入れられるかどうか・・・という点だと思います。
今回は本当にありがとうございました。また何かありましたら書き込みますのでその時はよろしくお願いします。
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RE:再発を繰り返す化膿性膝関節炎について。 Dr.☆☆02/01/22 (火)

〇〇さんへ

自己学習でこれだけの知識を習得されたのであればそれはすばらしいと思います。
その過程において「利用された」ということは、逆にとても名誉なことと考えます。
これからもがんばってください。
できれば信頼できる医者を探して ついていって下さいね。

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要するに、他人に何かを尋ねるときは『それなりの事前学習』をするのは最低限のマナーなのだ。
全く知らない世界のことでも学習する術はどこかにあるはずである。
勉強も何もせずタダ(要するに無料)で自分に都合の良いことだけを答えてくれる人なんているハズがない!
「ここまで勉強してこういう事が分かったが、ここから先がどうしても分からない。忙しいところを申し訳ないとは思うけど・・・」と
いうふうに話を進めるべきであると強く感じた。
事前学習でも復習でも、とにかくお勉強をすれば『知識不足による無意味な拒否』も少しは減少するのではないか?
本日の冒頭の部分にも書いたけれど・・・。
インターネット医療相談というのはハッキリ言って医療関係者のボランティア以外の何物でもないし、
保険診療でもないにも 関わらず一般人はそこを勘違いしている人がとても多い!
今回の相談はかなりの部分で有益だったので
一例として参考にして頂ければ幸いである。一般の方はくれぐれも勘違いしないようにして頂きたい。
リスクは自分で背負うものなのだ。
(転載部分終了)







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