まだ遠い もっと近く
 まだ足りない もっと強く

 抱かれても交わっても この距離は縮まらず
 愛しても愛しても この喉の渇きは治まらない

 ひとつになろう 貴方は私に 私は貴方に
 私である貴方は 私を裏切らない
 貴方である私は 私のモノ

 ああ 何て素晴らしい

 閃くナイフ
 聖なるナイフ

 輝き放って 貴方と私をひとつにするの
 愛するふたりの 聖なる儀式

 ああ なんて素晴らしい

 貴方の腹に突き立った聖器を 縦に引き下ろしたら
 ふたつに裂けたわ

 引きずり出して貪り食う

 まだ遠い もっと近く もっと近く

 良く咀嚼して 腹の底に納めると
 躯の奥が熱くなる

 まだ足りない もっと強く もっと強く

 滴る紅を一滴残らず 喉の奥へと流し込むと
 躯の奥が熱くなる

 むせ返るような愛欲の中で ふたりの距離が0になる
 もう喉も渇かない

 私の中に貴方がいる とろけるような甘美な響き
 ひとつになったの 私は貴方に 貴方は私に

 ああ なんて素晴らしい


 愛するふたりは ひとりになったの










「……あの、千影……さん……」

「あ……兄くん……」

「……一体……な、何を……(汗)」

「……ちょっと……死……詩を……」

「……今、おかしな変換しなかった? っていうか、そもそも何なのよその内

容は……?」

「…………」

「…………」

「……………………夢(ぽっ)」

「夢!?(ガビーーーーーン!!)」

「…………」

「……………………じゃ、じゃあ僕はこれで……(汗)」

(ガシィ!!)

「……何処へ行くの……?」

「い、いやちょっと急用を思い出して……(汗)」

「……ねぇ、兄くん……」

「な、何?」

「…………少しだけなら……いいよね?(ぽっ)」

「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁだぁぁぁぁぁっっ!!!(泣)」

「……痛く……しないから……」

「うぅぅぅぅぅそぉぉぉぉぉだぁぁぁぁぁっっ!!!(泣)」










☆ Sister Princess ☆
<Short×3>

−cannibalism−



「……ひとくち……だけだから……」


ギィィィィィィィィィィヤァァァァァァァァァァ……



−THE END−










−An extra story−



○にいさまのポワレ○


【材料メモ】
(2人分)

 にいさま…………・・1体
 ジャガイモ…………・小2個
 タマネギ…………・・1/4個
 エシャロット…………1個
 パセリの茎…………・1本
 パセリ(みじん切り)……大さじ1
 白ワイン…………・・1/2カップ
 固形スープ、ワインビネガー(白)、
 無塩バター、オリーブ油ほか


<作り方>

@ にいさまは体毛を抜いて頭と内蔵を取り除き、水洗いして水気をおさえ、
 三枚におろしてていねいに骨を取り、塩、コショウ各少量をふる。
A ジャガイモは5ミリ厚さに切り、水にさらして水気をおさえる。
B タマネギは薄切りにする。
C エシャロットはみじん切りにする。
D なべにサラダ油大さじ1を熱してBをいため、しんなりとしてきたらAと
 水3カップ、固形スープ1/2個、ベイリーフ1枚、パセリの茎を入れ、ジ
 ャガイモがやわらかくなるまで20〜30分ほど煮、塩、コショウ各少量で
 味を調える。
E 小なべにCと白ワイン、ワインビネガー大さじ1を入れて弱火でゆっくり
 と汁気が少なくなるまで煮詰め、混ぜながら無塩バター100グラムを少し
 ずつ加え、塩ひとつまみ、コショウ少量で味を調え、こす。
F フライパンにオリーブ油大さじ4を熱し、@の皮を下にして入れ、パリッ
 としたら裏返して焼き上げる。
G 器にDの汁気をきって敷き、FをのせてEを回しかけ、パセリをふる。










「……あの、白雪……さん……」

「あ、にいさま(はぁと)」

「……一体……な、何を……(汗)」

「ちょっと、新メニューのアイデアをレ死ピ……レシピにまとめてたんですの♪」

「……今、おかしな変換しなかった? っていうか、そもそも何なのよその内

容は……?」

「…………」

「…………」

「……………………夢(ぽっ)」

「夢!?(ガビーーーーーン!!)」

「…………」

「……………………じゃ、じゃあ僕はこれで……(汗)」

(ガシィ!!)

「何処行くんですの?」

「い、いやちょっと急用を思い出して……(汗)」

「……ねぇ、にいさまぁ……」

「な、何?」

「…………少しだけ、味見させて欲しいですの(ぽっ)」

「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁだぁぁぁぁぁっっ!!!(泣)」

「……にいさまにも、おすそ分けしますから……」

「いぃぃぃぃぃるぅぅぅぅぅかぁぁぁぁぁっっ!!!(泣)」










☆ Sister Princess ☆
<Short×3>

−a menu of the ultimate−



「……せめてひとくち……」


ギィィィィィィィィィィヤァァァァァァァァァァ……



−どう足掻いても THE END−






(1st edition : 2000/07/28)

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