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笹子峠−カヤノキビラの頭−ボッコの頭−清八山

2015年12月17日 天気晴れ
7:07笹子駅着(海抜615m)7:15発 国道20号線を約40分ほど登る。途中、江戸から25里の石碑や道祖神が有ったりする。

7:45国道20号線旧道への分岐着(海抜702m)。そこから2−3分登ったカーブ地点には笹子雁が腹摺山へ直通する登山道入口があったが、旧国道と現国道との合流点新設工事のため、数100mほど上手に仮設されていた。
7:55、旧甲州街道の分岐点の案内看板を見て右折する。林の中にはいると普通の林道。
歩みを進めるとやがて工事中の様子。歩行者優先で進ませてもらう。
始めはユンボでぺったんぺったんと平たくした道が続いたが、やがて短い山道になると林道は終わり、旧国道に上がる(海抜825m)。

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写真左:7:55 分岐点      右: 8:05ユンボのシャベルでぺったんぺったんの跡

数分歩いて橋を渡り、10mほど上部に見える旧国道へと、道無き崖をショートカットしてガードレールを乗り越えると、すぐ左手に旧甲州街道が現れる(海抜850m)。結構快適な旧街道。日射しが暖かい。
やがて、899.84mの水準点が現れ、「水」と「準」の文字を確認。10mほど向こうには、明治天皇野点の碑。

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写真左:8:25旧道入口    中:8:37 899.84m水準点   右: 8:40明治天皇野点の記念碑

沢を渡り、坂道を数分登ると矢立の杉につく(海抜920m)。25年ぐらい前にも来たはずだが、まったく覚えてない。
杉の根元の穴に入った記憶もないから、その頃からロープ張り? 展望台と石碑・杉良太郎地蔵・手洗い用流し台などはなかったなあ。

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写真左〜右:8:47−48 矢立の杉  

上部に見える旧国道までは立派な散策路がつながっているが、峠から遠ざかる方向だったので、沢沿いの道(=旧甲州街道?)に進む。
この道、笹子駅で仕入れた「おおつき観光ガイドマップ」に赤線で書かれていたが、踏み跡程度で、流し台用の取水口辺りで消えてしまう。
引き返すのもなんなので、右手上方の旧国道に向けて道無き道を進み、適当なところをよじ登り、2度目のガードレール越え(海抜965m地点)。
周りの木々の葉っぱはほとんど落ちてあじけないが、遠目には白花に見えるボタンヅルが救い。
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写真左:7:55 ボタンヅルの実&綿毛 

しばし、旧国道を進み、笹子トンネル手前での200mほどの回り道を避け、三回目のショ−トカット。ここにはうっすらと踏跡あり、ガードレールとガードレールの隙間に導かれる。
ここから2−3分でトンネルが現れる。9:23着(海抜1045m)。予定より23分の遅れ。トンネルの中に舞い込んだ枯れ葉が発する「からころ」音を聞きながらしばし風に吹かれる。
以前来た時は夏場で大汗かいていたので、ここでしばし涼を取ったことを思い出す。餌補給。
後から着た2人連れは、矢立の杉手前に駐車して来た(=旧道は冬期通行止め)とのこと。峠まで50m差の上がり、腹摺山に向かう2人とは南北に別れる。
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写真左:9:23 笹子トンネル           右:9:42 笹子峠(海抜1100m)

南側へのルートは結構急登。5−7歩進めば方向転換する短いジグザグ道を登る。落葉と柔らかめの土のため実に登りにくい。
時には背丈の低い笹の中を進むが、ルートははっきり。120mほど登ると傾斜が緩くなり、東側が樹間に眺められる。
遠くで鳴る雷音に近い音が聞こえ始める。東富士から発する冬場の風物詩。この音はほぼ終日つきまとう。

多少の上下をしつつ、中尾根の頭に来ると、先行者が食事中。少々立ち話。
私とは反対の甲斐大和駅から登ってきた自称「マニアックな山好きさん」。水準点が有ったそうだ。
今日はカヤノキビラの頭から直進して逢沢山に行くとのこと。
そうして、歩きながらの山談義。崩れ谷や、樹木が切れた所での大菩薩を撮りつつ。

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写真左:10:41崩れ谷    中:10:41カヤノキビラの頭に向うマニアックな山好きさん:無断掲載 
右:10:47大菩薩峠の眺め

  その内、「白馬の山小屋でバイトしていた」との話に、「毛勝山でお世話になった方も白馬でバイトしていた。長野市在住の設計士さん」と返すと、「弟だ」と。
何とも奇遇、どこかで見たことがあるなとは思っていたが、お兄さんだったとは。
楽しい会話が続き、あっという間にカヤノキビラの頭10:50着(海抜1411m)。天望は余りよくない。樹間に富士山頂の半分が見える。
予定より50分の遅れ。
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写真左:10:51カヤノキビラの頭  右:11:00カヤノキビラの頭からの富士山

Blog−Hpアドレスを交換。Blog名はなんと「深南が好きです」。たしかにマニアック。一時浜松在住していた関係なんだとか。
  この方から、この先のルート(清八山まですでに踏破済み)の情報をいただき、11:00別れる。
この頭から左手に大きく曲がり、南東方向に進む。
一面落ち葉に覆われて、かすかな凹みを目印にがさごそ音を立てて・・・尾根筋を外れないように緩やかな下りを進む。まあ、はずれると、とたんに土が柔らかくなるので判るには判るが。
しかし、このルートは八丁山までほとんど樹木の間。たまに天望が開ける程度。そのため、落ち葉のがさごそがそこかしこで楽しめる利点もある。
40mほど登り返し、10分弱で三角点のある(はず=チェックし損ねた)の大洞山通過。
緩やかに下り、途中で右に90度折れる地点で南方の眺めよし。そして南向きに急降下する。11:27程なく摺針峠通過。
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写真左:11:21右に90度折れる地点からの三つ峠方向  中:同地点からの富士山 右:11:27摺針峠

上り下りしながら登ると、再び南東方に向きが変り、11:47−1355mピークを通過するとまた南進。
4−50m下った後130m登り返して12:12ボッコの頭着(海抜1446m)。予定より75分の遅れ。

清八山まであと1H45Mが必要。当初予定の13:00着は全くの染み薄。
途中にあった看板のコースタイムと当初計画を比べると、笹子峠−清八山の所要時間は、
看板:5H50M、計画:3H55Mと約2Hの差。ここまでの実績=2:36、看板=3:00、当初計画=1:57。

当初計画の際、参考にしたWEBの方のペースが早いようであり、またスピードも落ちてきたので、計画変更。
三つ峠行きは諦め、笹子駅に戻ることに。

少々休み、12:25出発。ルートは左に90度折れ ほぼ東〜東南東に緩やかに下る。
最低鞍部から120mほどのやや急めの坂を登ると大沢山着。写真を撮りつつ、餌補給しつつ膝の痛みを緩和しつつ15分ほど座り込む。
ここまでの実績=3:57、看板=4:00、当初計画=3:11。 13:43出発。

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写真左:岩棚からの眺め    右:ひからびたこけ

この急登の途中にある岩棚に登ると樹木が少なく、北側の眺めよし。南の富士は全面雲の中。西の南アもガスの中・・・。
当然であるが、御坂黒岳、釈迦岳が大きい。三つ峠の鉄塔も大きくなった。

山頂から5分ぐらいで右手に笹子駅2時間(道跡不明瞭と明記)への道を分け、始め南〜その内南東方向に下ると、石組みの壁があり、女坂峠13:58通過。
峠からの登りは、参考にしたWEBで「危なっかしいところ:短いが両手足を使わねば登れない」の主旨の紹介のあった箇所。
仰せに従い、木の根っこを掴んで両手・両足で登る。たしかにしんどい。もっとも距離は短く、直ぐに緩くなり、やがて1445mの送電鉄塔ある稜線につく14:14。鉄塔直下まで30秒。
辺り一面イノシシが掘り返した跡がお出迎え。

緩いルートを20分ほど南進すると送電線巡視路の看板があり、ここを左折して南東方向に登り、八丁山の稜線に出る。
そこから7分ほどで西側の開けた1580mの八丁山につく15:05。
小枝にぶら下がったちいさな看板に山名がある。甲府の町並み、黒岳方向の眺めよし。富士は裾野がかろうじて見える程度。
ここまでの実績=5:27、看板=5:20、当初計画=4:21。
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写真左:14:14イノシシの仕業      中:15:05山名看板      右:15:14スキー場と甲府市

10分ほど堪能し出発。緩やかなルートを上下しつつ進み、大きな石組みの下部(昔の地図には送信塔のマーク有り)を
トラバースして三つ峠への道に突き当たる。左手に登り、現れた高みへの岩をよじ登ると本日の最高地点1593mの清八山15:37着。
ここまでの実績=6:04、看板=5:50、当初計画=4:38。
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写真左:15:37−41山名看板      右:山頂の図

南〜西〜北の眺めよし。今日歩いた尾根が一望。
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写真左〜右:今日歩いた尾根を一望

陽が陰り始めており、滞在4分で移動。下った先の鞍部に、清八峠の看板を見る15:46。地図と実ルートの違いが判る。
地図上は清八山頂から直接北北西方向に枝尾根を降りているが、実ルートは@一度北東方向に降り、A鞍部(=清八峠)から西方向にトラバース気味に下り、B清八山の北北西方向辺りから枝尾根(=地図のルート)に沿って時にジグザク、時に真っ直ぐ下っている。

しかし、峠から登山口まで約550m差。下り始めると直ぐに膝が痛くなる。150mも下った頃、日没。辺りが暗めになり、気があせる。
現在地点の確認手段が無く、対岸の送電鉄塔の根元を高さの基準(=送電線が折れ曲がった所に鉄塔が建つを根拠に)として、山頂から3つめの鉄塔が1180mなどと考えつつ・・・
16:20頃、伐採が行われた地域に出る。見晴らしはよいが周りは薄暗くなっている。膝のためには座り込みたいところだが、だましだまし下る。
背丈の2倍ぐらいに高くなった檜の植林帯を抜け、16:40ようやく標識を見つけ林道跡に出る。正規のルートは檜の中を抜けていたが、林道跡を進んで遠回りするロス。
再び6−8年生の檜の間をまっすぐ下る。16:45登山用ポスト、47分登山口に出て、傍の駐車場(単なる広場?)で一息(海抜1000m付近)。55分発。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:16:33開けた地点(1150m付近)からの笹子雁が腹摺山 方向 右:16:51清八山方向

もうすっかり夜。懐中電灯を取り出す。崩れた舗装道を痛みをこらえつつ下る。
17:05頃、変電所を通過。人っ子一人&車も走らない道をただただ下る。前方のカーブの先に不気味な暗赤の明かりが現れる。近づけば、壊れかけた蛍光灯。
17:25頃リニア新幹線のトンネル入口の工事現場。ここのは明かるい。
その次に「防災公園なんちゃら」とある何かの施設。02年1月に神社の前を通ってこの辺りを歩いた時には、この施設辺りを通行できたのだが、懐中電灯では下る道が見あたらない。
フェンス横を進んでいるといつの間にかトンネル。やっぱり行きすぎていたか。引き返す元気もなく、大回りとなるトンネルを抜けて、20号線に17:42着。6時間半ぶりに人影を見る。
駅まであと1.3kmほど。さすがに膝痛&ふくらはぎ痛がきつくなり、だましだまし歩く。18:04ようやく笹子駅着。
清八峠から駅までのコースタイム2H5Mを2H27M要すほどスピードダウン。

結局、駅から駅までぐるっと1周=10H49Mの行動時間。
笹子峠からここまでの実績=8:31、看板=7:55、当初計画=6:40

18:09発に飛び乗り、帰路に着く。さすがにもう歩く元気もなく、終着駅からはバス利用と相成った。
翌日3時間ほど町中歩き(二子玉〜等々力渓谷)したが、左膝痛悪化のおまけをいただく始末。


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