HOME −−>山行一覧に戻る

丹沢:大倉尾根〜塔が岳〜丹沢山〜蛭ガ岳〜檜洞丸〜西丹沢

2012年01月30日 
「雪山歩きと相模原市で一番高いところ」に行こうを目的に、降雪後に天気の良さそうな日を選んで出発。9:30に渋沢駅着。橋上駅舎のフロアに9:00開店のOXストアがあり、ゆっくり出発だとここでも食料調達出来そう。KTさんと合流しバス停へ。9:40出発、が出足が遅かったようで他の登山者はゼロ。10分ほどで大倉着。約10年前に来たときはここから川に沿って下ったっけ。(=>2002.04.14 参照)

登山前の観光にと、その時渡った吊り橋を、半分まで渡る。橋を支えるケーブルに目の玉模様の4cm角ほどの箱があり、電線がつながっている。照明用のLEDかな?  写真左&中 KTさん提供

画像

ビジターセンターは本日休館。バス停前のどんぐりハウスの登山案内を眺める。けっこう通行止めのルートがある。シカに駆逐されて姿が見えなくなったカモシカの捜索依頼(=目撃情報の報告)や、シカの定期的駆除実施の案内などを撮り10:20ようやく出発。
600m程進むと登山口の標識と「大倉尾根0」の緊急時通報用番号の看板が現れる。塔が岳山頂直下の45?まで続くよう。

その看板が6の分岐点、「左右の道のどちらでも700m先で合流」との看板で、展望台のある左手を進み、大倉高原山の家の小屋に着く11:06。 小屋の壁にたくさん貼られた案内に一枚の古ぼけた紙:この二日間に渡って腹の底にズーンと響く雷鳴音の原因が書かれていた。
画像

1.5Km引いてきた水場:1回20円也。秦野の町並みと遠く高麗山&相模湾が霞む。眼下には先ほどの吊り橋も見える。
画像

11:16一休みして出発、少し下ると合流点。後で調べると看板が6の分岐点から右に行った方が距離が半分。11:23見晴し茶屋に着くがここから行けども行けども階段ばっかり。板張りの階段、ゴロゴロの階段、緩くなったりきつくなったりひたすら登り。傾斜が緩くなった頃駒止の小屋に着く。12:00−12:25ここで昼食。 写真右 KTさん提供
画像

ここから緩い道を登ったかと思うと今度は下り。「こんな下り有ったっけ??」と言いつつ下りきり、12:45少し登った所に堀山の家の小屋が見え、その傍らに角の立派なシカが採食中。二度ほど小石を投げても「カサ」という音には反応するがちっとも動かず。小屋前の広場から樹間に雲と富士、岩山の道を登る。 写真左 KTさん提供
画像

さらに雪解けでぐちゃぐちゃになった階段登行をしばし。見晴らしが良くなり相模湾・富士山おまけにズーンも。一休みの後さらに登る。
画像

その内、雪で覆われた道に替わり、ズボンが汚れなくなったらすぐに花立山荘13:40着−13:50発
アイゼン・スパッツを着け出発。花立の見晴らしに着くと、またオス鹿のお出迎え。トンガリが4つある立派な角。2mぐらいに近寄っても全く逃げない。  写真右 KTさん提供
画像

ロープ柵の切れた所からKTさんの前を横切り、西側に進み、悠然と雪の下の笹を歯む。  写真中 KTさん提供
画像

雪の固まりを投げると、落ちた音に頭を上げ、そこに近寄ってくる。2回投げて2回とも同じ反応なので餌をくれたと勘違いしているよう。登山者慣れしてるのか登山者が甘やかしているのか・・・・。  写真左 KTさん提供
画像

金冷やし付近は樹木が多いのであまり恐怖感はないが、結構なナイフリッジ。鍋割山分岐点からひたすら登り。足が思うように動かず、ようよう塔が岳につく14:30。  写真中 KTさん提供
画像

眺め良し。西方向。
画像

東方向。眺め良し。
画像

エネルギー補充して14:51出発。急な下りが少々。その後上下の道が続く。明日、朝日が眺められそうな場所がないかきょろきょろしつつ進むがなんともペースが上がらない。写真左&右 KTさん提供
画像

最後の登りをやっと登り、太陽光電池パネルの置かれた山頂に着く。時に16:00。予定の14:30にはるかに遅れる。
早々と小屋に入り、石油ストーブで冷たく濡れた足裏を乾かす。

今日の宿泊は計3人。肉の種類は不明だが焼肉、固形燃料を使って。各自てんでに焼いて食す。
画像
食後TVの天気予報を見つつ、持ち込んだウィスキー100ccほど胃袋に流しこみ、明日のルートを確認して「山渓登山手帳 6:00」か、「KTさん持参の案内図 8:00」か悩んだが、前者を信じて西丹沢下山14:30のバスに乗るべく、消灯20:30よりはるか前に寝る。夜中12時前トイレに。小屋内はストーブの残り熱で0時過ぎまで布団1枚でも結構暖かったが、朝は毛布も必要な程度に。ちなみに16:00の気温−6℃。夜中の0時頃は−9℃、明け方−12℃。



5:40宮が瀬に向かう尾根を1分ほど下り、東方が開けている場所を見つける。道を外れるが、枝がかからない場所を確認中に電池切れ。手のひらで暖めてやっと数枚撮る。山頂に戻り撮影場所を物色するが、膝まで陥没すること4−5回で捜索諦め。 写真 KTさん提供
画像

山頂からは富士山がよく見えたので、朝食中にKTさんには6:38−45間の赤富士撮影を依頼。予備の電池に切り替え、6:30から日出撮りに出る。東側の水平線にかかる雲に朝日が当たって赤味が見えており、日出が遅れるのかと思ったが、あっという間に出てくる。少しかけっこして着いた見晴らし場で、半分ほど顔をだしたお日様を眺める。

       6:40       写真右 KTさん提供
画像

       6:41       写真右 KTさん提供
画像

       6:44       写真右 KTさん提供
画像

やや左手方向には横浜市と港がぼんやり赤くなっている。6:46
画像

       6:48 当然周囲の雪回りも良い色合いに染まる。  写真右 KTさん提供
画像

その後山頂に戻り、富士の撮影をいくつか。身支度を整え、7:20出発。 30分ほど進んで振り返ると、大山の肩ごしに江の島が浮かぶ。その向こうには三浦半島、東京湾、さらには房総半島と太平洋も。写真左 KTさん提供
画像

雲一つない青空の下、風もなく真っ白な道を進む。雪もしまり快適な下り登り、たまには鎖場を進む。ただペースは両膝痛がぶりかえし遅れ気味。ズーンは今日も結構あり。  写真左&中 KTさん提供
画像

9:08蛭ガ岳着。ここまで予定時間1:20だったが約1:50要。首にテレメ−タ?・無線機?を巻き付けた犬が人なつっこく近寄ってきて立ち上がり、前足を人のお腹に掛けて食い物の催促をする。何もあげずに山頂の広場で餌補給しようとザックをおろすと、まとわりついてその場を離れようとしない。  写真左&中&右 KTさん提供
画像

しばらく写真撮りで時間つぶししたがワンちゃんは動かず。そうこうしている内、朝変えたアルカリ電池が寒さでダメになる。今朝NGになったNi-H電池を再度入れて撮影するが2−3枚でNG。その電池を落っことし、3個を回収するが1個は行方不明。携帯の充電用電池(単3Ni-H*2個)を使い、カメラに流用する。もっとも10枚ほど撮っている内に再びNG。
画像
画像
今日の南アの南部は雲の中、北部も塩見、鳳凰3山、甲斐駒ぐらいしか見えない。

ここから先、KTさんに撮影を依頼する。ザックの外ポケットに置いたPETボトルのお茶が凍り始めていた。
相模湾に反射する太陽光が相変わらず面白い。犬のおねだりを避けるため、9:21過ぎ下山開始するが、そのワンちゃんはずっと付いてくる。傾斜が急になり、9:50頃、掴まるところが無い場所に出くわす。下山ルートを探しあぐねていたが、KTさんからストック1本を提供して貰い、ようやく通過(写真右)。 写真左中右 KTさん提供
画像

しばらく下ると、2011年版:丹沢の登山地図を拾う。しかし急降下はまだまだ続く。後ろにぴったりついていたワンちゃんは、無線の指示があったのか我々ののろい歩みに嫌気がさしたのか、そのうち先導するように前を進みだす。ようやく鞍部に着くが、ワンちゃんは更に南側の谷筋を下っていった。我々はそこから臼が岳に向かって登り、ややアップダウンのある尾根沿いを進み、途中のキャンプ跡を通り、11:04にやっと臼が岳の屈曲点につく。登山地図では蛭から1:10のところ実に1:40超を要す。
あの急傾斜を下りてきたのかと蛭ガ岳の稜線を仰ぎ見る。PETボトル内はほぼシャーベット状。写真中 KTさん提供
画像
ワンちゃんはかなり下の谷で「ワンワン」と吠えている。獲物でも見つけたか・・・・・。しばし休憩の後、11:13頃出発。踏み跡を忠実にたどる(写真上中)が、西に進むところを南に下っている。どうも先人が鹿道を辿ったよう。結局大回りして正規ルートに戻り、後はひたすら登ったり下ったり。神ノ川乗越、金山谷乗越を過ぎ、途中から先頭を交代して貰いひたすら登る。雪も腐り始め、トレースの歩幅も大きすぎて体力喪失。ようやく青ガ岳山荘通過振り返ると蛭が遠くに(写真上右)。

こじんまりした山荘を見つつ、檜洞山頂(写真右)へはKTさんに遅れること11分の13:40着。蛭−檜間コースタイム2:50を4:20要す。写真中&右 KTさん提供
画像

山頂で餌補給するがオレンジが不評。果汁が手に着きべたべたするので雪で洗うと手が凍える。PETボトル内はほぼシャーベット状。おまけにいままで吹いていなかった風が吹き始めて寒くなる。出発しようとすると、山経験1年と称する女性1人が上がってきた。犬越路の方に行く予定だったそうだが雪が多く引き返してきたとのこと。ただ2−3分ぐらい先に見晴らしが良いところがあるというので見物に下る。富士山・河口湖〜西方向がよく見える。もちろんズーンの源も。
一度山頂まで引き返し14:03今度は下り。踏み跡は多く、檜洞丸だけ登って降りる人がいるのだろう。途中風力発電の実験場らしきサイトがあったがちょうど風車が勢い良く回っていて、実に寒い。前方に橙色の駿河湾を背景に愛鷹山のシルエットが良い。写真中&右 KTさん提供
画像

1500mの分岐点からツツジ新道を下る。750mのゴーラ沢出いまでほぼ下り一辺倒の道。歩き方に難があるのか、右アイゼンがずれて靴の内横に移動してしまう。出合いに15:43着。アイゼンを外し一休みの後、沢を越えて水平道を移動する。やがてジグザグの下りになり、小沢につきあたるが、そこには10数mとはいえ登山道上に氷が通せんぼ。道の脇の雪のあるところを選んで通り抜け(写真中)、やっと車道に到着。写真左&中&右 KTさん提供
画像

ここからは400mほど進み、16:23頃前方にバスの車体をみる(写真上右)。17時代の発車まで45分ぐらいあるのでゆっくり進んだが、KTさんが出発時間を確認し16:25発とのこと。あわてて飛び乗りバス内で濡れた靴下を履き替える羽目に。

WEBで調べた時刻が古く、16:25発は「7月21日〜8月31日は運休」となっていたのを冬場も運休と勘違いした様。
バスの中で電池が暖まったのか、電池残量マークが2目盛に回復し写真が撮れるようになる。さらに、山中で残量2目盛になっていた携帯もフル充電マークに回復。寒さの成せるわざを実感した次第。


コースタイム 予定(=山渓登山手帳)、実績(=休み含む)
予定:大倉−1:40−堀山の家−1:10−金冷シ−0:20−塔ノ岳−1:00−丹沢山 計4:10
実績:大倉−2:36−堀山の家−1:28−金冷シ−0:16−塔ノ岳−1:27−丹沢山 計5:37

予定:丹沢山-0:40-棚沢ノ頭-0:30-蛭ガ岳-2:00-金山谷乗越-0:50-檜洞丸-1:50-西丹沢 計5:50
実績:丹沢山-0:46-棚沢ノ頭-0:59-蛭ガ岳-3:20-金山谷乗越-1:05-檜洞丸-2:54-西丹沢 計9:04

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


HOME −−>山行一覧に戻る