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峰の松目

峰の松目、聞き慣れない山だが、2500m峰の一つ。

当初、19日は赤岳鉱泉泊、20日に日出見の登山予定であったが、20日の天気は底。同行のKTさんの助言で、
快晴の見込まれる19日に登ることに。20日予約の夏沢鉱泉を19日泊に変更。

2010/11/19 
朝6:00過ぎKTさん運転の車にて出発。直ぐ近くのコンビニで食糧調達。昼飯分と若干の行動食+酒のつまみ。
中央高速を利用し、甲府盆地に入るところでは北岳〜農鳥、荒川、赤石を見る。


真後ろには富士(コルセットがじゃましてなかなか振り向けなかったが・・・。)、韮崎辺りでは紅葉の盛り。八ヶ岳南
山麓付近では北アのキレットも。

写真左:八ヶ岳南PAからの甲斐駒+鋸岳 右:キレット


諏訪南インターで降り、夏沢鉱泉手前の桜台に向かう。途中の車窓からは、いつも眺めているのとは違う赤岳の
キレットが見える。ゴルフ場+別荘地の丘を抜け、桜台へのダートコースに入る。コルセットしていても横揺れが
腰にくる。
9:55頃、桜台着。10:05ゲートの横を抜け、ここからは歩き。
10:18、途中、雪の急坂、カモシカがお出迎え。7〜8m離れているせいか逃げもせず平然と食事中。


10:38、鉱泉につく。こぎれいな小屋で、荷物を預けようと小屋人を呼ぶが応答無し。オーレン小屋の小屋人
が小屋前にいて、いっしょに呼んでくれるがそれでも応答無し。結局、10分ぐらい待ち、小屋内を捜索してよう
やく小屋人を探し出し、荷物を預ける。

振り返れば、穂高&槍の眺めが良い。

10:50オーレン小屋に向け出発。 10分も歩かないところで、カモシカと戯れる2人連れに逢う。その距離1m。
我々も1m近く近寄り、枯れ草を手渡しで食べさせようと努力するが、胡散臭そうに一別して遠ざかってしまう。
それでも、10m圏を離れず。こっちも粘るが、2m以内に近づけず。


どうやら、沢に降りたそうなので、少し道を譲ると、登山道に降り、にらめっこの後、悠然と沢に下りてしまった。
けっこう立派な角、あれで頭突きを食らわされたら、腰痛悪化は必至だったかな。

11:35、オーレン小屋に着く。色々な看板が楽しい。 

看板1:料理が得意な女性スタッフ募集(60才まで可、ネパール研修有り)とか、
看板2:冬期立入禁止とか。

看板3:峰の松目の案内には、地元の伝説紹介なんかも。

「八ヶ岳の伝説:以下看板に記述されたのを引用:
 大昔、赤岳の神様磐長姫(いわながひめ)と、富士山の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)がおりました。
 木花咲耶姫はいつも、「私の方が赤岳よりずうっと背が高く美しい」と自慢ばかりしていました。 それを
 見かねた、峰の松目の如来様が「水裁判をしてやろう・・・」と思い、赤岳の峰から富士山の頂上に長い
 樋をかけ、夏沢の水をそそぎました。すると水は富士山の方へ勢いよく流れ下り、赤岳の方がはるかに
 背が高いことがわかると富士の木花咲耶姫は大変くやしがり、腹をたてて赤岳の峰をけとばした。
  ・・・・以下引用中略・・・・・・・。  けとばされた赤岳は八ツの峰に分かれたそうな。

 この伝説の通り。峰の松目に登れば、八ヶ岳の八ツの峰すべてを一望することができます。あなたも、伝
 説とロマンの山、峰の松目に登ってみませんか。
    ・・・・以下引用略・・・・・・・。」


まあ、八百万の神様の姉妹喧嘩を、仏教の如来様が調整しようとして失敗した結果??ここでは八ヶ岳の
定義も、「天狗岳、根石岳、箕冠山、硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、峰の松目」のようです。

11:55腹ごしらえして峰の松目に向け出発。山頂まで標高差200m。ここまでは新雪上に踏み跡がついて
いたが、夏沢峠に向かった様で踏み跡無し。もっとも積雪は5−10cm、硬く締まっているが、埋もれている
小石や穴があり、少々歩きにくい。鬱蒼とした栂林を15分ほど登ると分岐に出る。ここからトラバース気味に
峰の松目の鞍部に向かう。



12:34程なく鞍部に着く、ここからは90mの登り。急登になり始める所に、岩場を使った見晴らし場があった。
5−6mほど下り、岩場につけられた細道を行き止まりまで進む。足元は崖なので慎重に。マダラ模様に白く
なった阿弥陀、赤岳、横岳が大きい。右手には南アの山々も見える。




しばし堪能し、山頂に向かう。けっこうな急登。雪が少しあり、少し滑る。ようやく傾斜が緩くなり、水平道を進み、
再び登り少々で12:58山頂に着く。そこには3等点。ガイドブックの通り、展望はまったくNG。樹間に遠くの山が
ようやく見える程度。般若信教みたいな文字の書かれた石柱もあるが読めない。



13:10下山開始。一応軽アイゼン装着し、急降下の道に備える。時間もあるので、赤岩の頭まで行くことにする。
相変わらずの樹林帯を進むこと40分、急に樹林が途切れ、這い松帯に出る。所々雪がなくなり、アイゼンがちょ
いとじゃま。

13:58赤岩の頭につく。硫黄岳との鞍部に3人ほどたむろしている。阿弥陀、赤岳、横岳、硫黄の眺め良し。


西側には美ヶ原〜蓼科の向こうに北アルプスが見える。


PLフィルターで、雪山を強調するとこの通り。



あまりに眺めがよいので、硫黄岳に登る。14:30着いた山頂は石ゴロゴロのただ広い。

東天狗岳の上には妙高山が黒く、その西隣には白く火打山、焼山も見える。


火口壁の眺めも迫力がある。


風がやや強く、早々に退散する予定であったが、富士山が見えない。ひょっとして、東側に進めば見えるかなと
進んでみたが、なかなか見えず、結局3角点近くまで進んで、ようやく横岳の肩に出てきた。ついでに3角点を
捜したところ、直ぐ近くの地表に、わずか4cmほど出ているのを見つけた。三等点の一番上の「三」のみを確認。



ここからは先月歩いた松原湖〜稲子湯のルートがよく見える。



15:00前、寒くなってきたので下山開始。そのとき山頂の祠の近くにある古びた3角点の残骸が気になり確認。
てっぺんが十字でなく、×字に刻まれており、裏側には「○料局三角點」とあった。

帰宅後WEBで調べると「御料局三角點」と判明。

http://uenishi.on.coocan.jp/k700goryokyoku.html   ・・・・・・勝手にリンク・・・・・・・・
八ヶ岳には、此処意外に北横岳、双子山、八子ガ峰にも有るようで。

15:15硫黄岳と赤岩の頭の鞍部からオーレン小屋に下る。10−15cmほどの吹き溜まりがあり、案内看板の通り
積雪が多そう。
16:00前、オーレン小屋に着く。冬期小屋に入ると、日射しで暖められていて暖かい。

そこから35分、下り道は日射しも陰って寒いし、滑りそうで、ようよう歩く。
16:32夏沢鉱泉着。西方に北アの大キレットが赤く染まっていた。明日に期待。


まずは風呂、十分暖まる予定が太もも付近の皮膚がピリピリし始める。その昔、青森の酸ヶ湯温泉に入ったときも
皮膚がかぶれたことがあったがその感じにそっくり。硫酸泉は私にとって有害!!?

風呂上がりに真水の湯で鉱泉水を洗い流す。それでも小一時間ほど赤いブツブツができ、少々痒かった。

泊まり客は我々だけ。夕食は豪華に。おかずだけでお腹一杯。ただ残念ながらワインは酸化していてまずし。
部屋にてウィスキーで口直しする。ただ、つまみを食べるほど胃袋の余裕なく、21時過ぎ就寝。


コースタイム:桜台0:35夏沢鉱泉0:50オーレン小屋0:55峰の松目1:10硫黄岳0:55オーレン小屋0:30夏沢鉱泉
        =4:25
実績     :桜台0:23夏沢鉱泉0:57オーレン小屋1:03峰の松目1:20硫黄岳1:00オーレン小屋0:35夏沢鉱泉
        =5:15
        (実績には休憩タイム1:25含む)

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2010/11/20
翌日、6:40頃、朝日に当たる北アを期待して外に出るが、雲が被さり、はっきりせず。

食後に軽く一風呂浴びて、ゆっくり出発。下りきったところで一休み。あまりはっきりしない滝を眺める(写真右)。

ここから少し登り、5分も歩かない内に駐車場着。

途中、原村の路上で停車。八ヶ岳全体が見渡せる。カメラに収めつつ、一休み。


峰の松目が意外に大きい。畑のど真ん中の道に入り、八つに近づくとその大きさが際だってくる。

深田久弥の『日本百名山』では八つの峰を「西岳・編笠山・権現岳・赤岳・阿弥陀岳・横岳・硫黄岳・峰ノ松目」
としており、「峰ノ松目」を含めているのも、なるほどといった感を持つ。

もっとも、地元では「西岳」と「峰ノ松目」を除いて、「天狗岳」と「北横岳」を入れているようで・・・。
(八ヶ岳環境協会の『八ヶ岳アルペン・ナビ http://www.tateshinakougen.gr.jp/yatu/study/index.html 』)

このほか、「自分の好きなピークを入れる」という方も・・・・。

高速道に入り、八ヶ岳PAで生りんご、りんご煎餅など土産物を調達。昼過ぎ、談合坂SAで昼食。B級グルメで
今年グランプリを取った「鳥モツ煮」と、06年07年と連続グランプリの「富士宮焼きそば」があったので食す。

「鳥モツ煮」は卵(=白身が巻きつく前の黄身部分のみ)+レバ+ハツ+スナギモを焼き鳥のたれで煮たもの。
5口目辺りから、ビールが欲しくなる・・・・・高速道路には無いし・・・・。
「富士宮焼きそば」には、桜エビがはいっていたので、これが特徴と思っていたが、富士宮市内で作った麺と
肉かす(ラードを搾った後に残ったものを油で揚げた)でできているのが正式のようで・・・・・。でもこの肉かす、
入っていたのかいなかったのかちっともわからずじまい。




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   高速料金     :2.75k円=1750+1000
   ガソリン      :4.2k円
   宿         :20.2k円=9.6k*2+ワイン1k
   食費        :約2k円(1人あて)>              計約15.5k円/人





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