2004年今年の秋の葡萄の収穫
コートドールの丘から
今年の秋の収穫ですが、ブルゴーニュでは9月20日の月曜日からが解禁でした。2004ヴィンテイジの天候は前年とがらりと変わっております。まず冬の霜がかなり厳しく開花の時に霜の被害がありましたが、その後にたびたびの雹がブルゴーニュ地方を襲いました。この時には葡萄の実を攻撃するだけでなく葡萄のくきのところも攻撃を受けていました。夏なのですが昨年の猛暑とは180度の違いで思ったほど温度があがらない、つまり太陽の照射が少なかったので、ヴィニュロンは秋の収穫を心配したのですが9月にはいり天候がめきめきと回復してアトラッパージュしました、つまり取り戻しをしたのです。
いわばかなり混乱した天候ということですね。収穫のときはフランスは天候がわるくあちこち雨が降っていたのですが不思議とブルゴーニュのコートドールの丘は他よりも雨量がすくないか、あるいは雨がふらないということがありました。時々にブルゴーニュに電話をいれて雨で大変ですねと言うと「いえこちらは雨は降っていませんよ」としばしば返事がありました。
まだシャルドネも摘み取らない9月24日の朝(10時30分)からDRCのロマネコンティはピノーの摘み取りを開始しました。まったくびっくりです。ACブルゴーニュさえも収穫が終わっていない段階であり、周囲の葡萄畑つまり隣のグラン・リュとから上のロマネの畑、下のサンヴィヴァンの畑などはまだ手付かずの状態でありましたので、本当にハプニングでした。しかし葡萄の糖度は十分で種をみるとやや栗色をしていたので納得でした。ロマネコンティの収穫した葡萄の箱を見せてもらったのですが白い葡萄が入っていましたのでこれはシャルドネですかと聴くとそうですとの解答、「昔の苗木やさんは時々ピノーのなかにシャルドネがはいっていても気にしなかったものです」といっていました。それからピノーのなかに少しのシャルドネをいれることによりワインが濃くなりすぎるのを抑えていたというひともいました。昔風なのですね、それからヴィエーユ・ヴィーニュのなかにはそうした風習がまだ残っているのだと思いました。
シャルドネがピノーより遅く摘み取りとなりましたこともハプニングであり、2004ヴィンテイジの天候を良く表現しています。葡萄の摘み取りの段階では9月にはいってからかなり葡萄をきりおとされていて、葡萄の木の下のところに落ちて乾燥していました。ヴァンダンジェをするひとは摘み取りの段階で入念に良い葡萄だけを選んで取っていました
Y.Ozawa
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