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図書紹介:『宇宙は何でできているのか 素粒子物理学で解く宇宙の謎』

  • 著者:村山 斉  
  • 発行所:株式会社幻冬舎、ページ数:226ページ
    発行日:2010年9月30日第一刷、定価:800円+税


 宇宙を作っている物質は、まず恒星や惑星が考えられます。しかし、星やガスなど宇宙にあるすべての原子を集めても全エネルギーの4.4%程度にしかならないそうです。 ここでエネルギーが出てくるのは、宇宙を作っているものを比較する場合、原子のように形のあるものだけではないのでアインシュタインの有名な式「エネルギー=質量X光速の2乗」を使ってエネルギーに換算して比較するようです。
 最近の研究で分かってきたのは、宇宙の星やガスなどの全エネルギーを集めても全エネルギーの4.4%に過ぎないそうです。その他は、ニュートリノ0.1〜1.5%、 暗黒物質23%だそうです。暗黒物質はダークマターとも呼ばれ、その存在を前提にしないと辻褄が合わない現象がいろいろとあることから「ある」と考えられているようです。 以上を合わせても27%であり、残り73%は正体不明で暗黒エネルギー(ダークエネルギー)と呼ばれているようです。
 以上の最新の素粒子物理学を量子力学の始まりから、アインシュタイン理論、湯川理論、小林・益川理論、超ひも理論などを追いながら暗黒物質、反物質、暗黒エネルギーなどの最新の研究状況を説明しています。 分かりやすくとはいえ、内容が難しいので読み進めるのは大変ですが、我慢して最後まで読み通せばおぼろげながら最新の素粒子物理学に触れた思いがしてきます。
(2011年4月1日)
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