入門その頃のバス

バス用語辞典

バス用語辞典 さ行

さいくる[cycle]
エンジンの回転周期のこと。エンジンは、吸入、圧縮、爆発、排気を繰り返して回転を続けるが、この各作用がクランク軸の2回転ごとに完了するものを4サイクル、1回転ごとに完了するものを2サイクルという。
さいこう・しゅつりょく【最高出力】
エンジンが最高回転の時に出せる最高の出力。エンジンの出力は冷却ファン、発電機、エア・クリーナーなどの付属装置が付いた状態で測定される。
さいしょう・かいてん・はんけい【最小回転半径】
最小回転半径 ハンドルをいっぱいに切って、平らな地面を低速で旋回するとき、一番外側のタイヤ(右旋回の時は左前車輪)の中心線が通る円の半径。
保安基準では12m以下とされている。
(画像:日産ディーゼル公式カタログ、1960年)
さいだい・とるく【最大トルク】
エンジンの出せる最大の回転力。普通のエンジンでは中速回転の時にトルクが最大となり、その付近の回転で燃料消費率も最低(経済的)になる。
さいばね・きかく【サイバネ規格】
≪俗称≫ICカード乗車券の規格で、日本鉄道サイバネティクス協議会が制定した規格であることから、こう呼ばれる。
この規格に基づく駅コードにより、運賃の計算や精算が行われる。
交通系ICカード全国相互利用サービスに加盟するICカードは、すべてこの規格に準拠している。
ざせき・してい・せい【座席指定制】
高速バスなどで、予約により座席を指定する制度。長距離運行をする高速バスは、ほぼこの方式をとっている。
東北急行バスが1962年にバスとして初めて導入した。(鈴木文彦2013日本のバス)
ざせき・ていいん・せい【座席定員制】
高速バスなどで、乗車人数に制限はあるものの、座席の選択は乗客の自由とする方式。この方式では、予約制の場合と予約不要の場合と両方がある。
さぼ【サボ】
サボ ≪俗称≫サイドボード(side board)の略で、行き先表示板のこと。鉄道業界で使われていた言葉が趣味の愛好家を通じて広がり、バスを趣味とするものの間に広まったものと思われる。一般には通じない。
語源からすると側面の板という意味の可能性があるが、鉄道の場合も正面、側面の区別なくこの表現が使われる。主に車体に固定されていないもので、金具や受け具によって支えられるものを指す。
さろん・ばす(サロンバス)
さろんバス 車内後部に向かい合わせのソファーと小テーブルなどを配し、サロンとして使用できるスペースを設けた貸切バス。1970年代後半から1980年代にかけて、貸切バスの豪華さを競う中で登場した。シャンデリアやテレビ、冷蔵庫、カラオケなども装備する例が多かった。
サロン状にシートが固定された固定サロンと、前向きの座席を回転させることでニーズに応じてサロン状にできる簡易サロンがある。
一般車両との差別化には寄与したが、学生団体などに使い回しが効かないなどのデメリットもあり、徐々に簡易サロンが主流になり、豪華なサロンバスは姿を消した。
語源には、saloon(特別客車の談話室)、salon(応接室)などが考えられるが、いずれにせよ和製英語。
(画像:川中島バスパンフレット、1985年)
さんかく・ひょう【三角表】
三角表 運賃表のこと。発地から着地への運賃が、縦軸と横軸の交差する箇所の数字を見ることでわかるように作られている。全体の形状が直角三角形に見えることから、この名称で呼ばれる。
→運賃表の読み方PDF
さんぼう・しーと【三方シート】
三方シート →ロングシート
側板と並行に配置された複数人が座れる座席をロングシートと呼ぶが、バスの場合、最後部にも後面妻板と並行にロングシートが配置され、三方向に座席があることから三方シートとも呼ばれる。
(画像:いすゞBAカタログ、1970年)

しーるど・びーむ[seald beam]
電球を用いず、反射鏡とレンズを一体に密閉して、内部にフィラメントを封入した灯火。照射の強さが変わらず、ゴミの付着や焦点の狂いもないため、メンテナンスフリーになるメリットがある。
シェルター[shelter]
シェルター バス停留所に設置される上屋。路線バスを待つ利用者が、風雨や直射日光などを防ぐために設置される。
しがい・ばす【市街バス】
市街地を中心に運行するバスを指す通称。
≪対義語≫→郊外バス
しきべつ・きごう【識別記号】
自動車排出ガス規制に対応し、型式の頭に付けられる記号。K-RE101のように、型式に頭にハイフンを介して付けられる。
バスに関係あるものでは、ディーゼル車の場合、昭和54年規制だとK、昭和58年規制の直接噴射式ディーゼルだとP、平成元年規制だとU、平成6年規制だとKCがつく。
また小型バスなどに関しては、昭和57年排ガス規制で、ガソリン車(M)、直接噴射式以外のディーゼル車(N)、平成元年排ガス規制のガソリン車(T)などがある。
しぎょう【仕業】
乗務員または車両の始業から終業までの1日の仕事。複数の行程(ダイヤ)の集合体。行路と呼ばれることもある。
−ひょう【−表】 一つ、または複数の仕業を一覧できる表。
−へんせい【−編成】 仕業を完成させる作業のこと。
じぎょうよう・じどうしゃ【事業用自動車】
道路運送法によると、自動車運送事業者が自動車運送事業の用に供する自動車のこと。
じくかん・きょり【軸間距離】
→ホイールベース
じくきょ【軸距】
軸間距離の略。
じちたい・ばす【自治体バス】
自治体が運行するバスのことを指すが、特に自治体所有の自家用ナンバーのバスが、道路運送法の例外規定に基づき有償輸送をする場合に、この呼び方をすることが多い。従って、地方の過疎地域で多く見られる。
都市部で自治体が交通局などを設置して運行する場合は「公営バス」「市営バス」などと呼ばれる。
→80条バス
してい・ていりゅうじょ【指定停留所】
区界停留所 区界停留所の運賃が適用される停留所。営業キロの設定はない。
画像の運賃表では路線図の二重丸の停留所が指定停留所で、点線で結ばれた区界停留所の運賃が適用される。三角表には表記されない。内方(ないほう)停留所と通称されることもある。
≪関連用語≫→区界停留所
≪関連用語≫→外方停留所
じどうしゃ・えき【自動車駅】
自動車駅 国鉄自動車(国鉄バス)の駅のことで、鉄道駅に対して自動車駅と呼ばれる。バスの発着、出札窓口、貨物の取り扱い、手小荷物の取り扱いなど、鉄道駅と同等の機能を有する。
1930年に愛知県に設置された瀬戸記念橋駅が最初。
写真は宮城県に残る元築館駅の建物。
じどうしゃ・たーみなる・じぎょう【自動車ターミナル事業】
自動車ターミナル法に基づき、一般自動車ターミナルを運営することを指す。
国からの許可が必要だが、有償での発着でない場合は、許可は不要。
→一般自動車ターミナル
じどうしゃ・たーみなる・ほう【自動車ターミナル法】
乗合バスと貨物自動車のターミナルに関する法律で、1959年に施行された。
旅客の乗降または貨物の積み下ろしのため、事業用自動車を2両以上停留させる目的で設置した施設で、道路の路面などの停留所を除くものを、自動車ターミナルという。
用途別にバスターミナルとトラックターミナルに分けられる。
自社の自動車の発着以外を有償で行う一般自動車ターミナルの運営には、国の許可が必要となる。
≪関連用語≫→バスターミナル→一般自動車ターミナル→専用バスターミナル
じどうしゃ・とうろく・ばんごう・ひょう【自動車登録番号標】
ナンバープレート 自動車を登録した際に登録番号が決められて交付される番号標。「ナンバープレート」。
取り外しや偽造を防ぐため、後部に取り付ける番号標には封印が付けられている。
じどうしゃ・はいしゅつがす・きせい【自動車排出ガス規制】
自動車の原動機から排出される物質、いわゆる排ガスに対して一定の基準を満たすために作られた規制。
1970年代に光化学スモックなどの公害が社会問題になったことが原因。新規に登録する車両に対してかけられる規制。ディーゼル車に関しては、主に黒煙、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制する。その基準は計画的に厳しくなる。
昭和54年排ガス規制から型式の頭に識別記号が付けられ、どの時期の規制に対応しているかが分かるようになっている。
→識別記号
じどう・じゅんかんしき・りょうきんばこ【自動循環式料金箱】
ワンマンバス用の料金箱の一つ。料金箱と両替器又は釣銭器を一緒にしたもので、収受した料金から硬貨、紙幣などを選別してストックし、両替や釣銭用の種銭とする方式。
両替金を別に用意する必要がなくなるメリットがある。
しない・ばす【市内バス】
JIS D 0101(1993)「自動車の種類に関する用語」によると、「主に市内での使用のために設計及び装備されたバス」。座席及び立席を有する。
しや・かくだい・まど【視野拡大窓】
視野拡大窓 1960年代に運輸省の安全視界向上のための研究をもとに、サイズを大型化した窓のこと。アメリカGMCの影響を受けた4枚ガラスが流行し、帝国ボディをはじめ、金産ボディ、西日本車体などでも製造された。1970年代には通常の正面ガラスを下方に拡大したスタイルが主流となっている。
また、1980年代以降はもともとの正面窓サイズが大きくなっていたが、助士席側(運転席から見て左側)のみを下方に拡大した仕様が主流になった。
しゃく【尺】
尺貫法の長さの単位だが、転じて長さを表す言葉になった。自動車の場合、全長を差し、「尺が長い」「尺が足りない」などと表現する場合がある。
しゃこ【車庫】
道路運送法では、営業所に併設された車庫のこと。営業所から2km以内であれば車庫と認められる。なお、バス事業者の組織上、設備上の車庫はこれとは異なる場合がある。
−しょうめい【−証明】 自動車保管場所証明書の略。
しゃしょう・だい【車掌台】
車掌台 路線バス車内にある車掌が立つ場所。通常は乗降口の後ろにある。車掌の立つスペースのほか、折り畳み椅子、放送設備、運転手への連絡ボタン、ドア開閉スイッチなどがついている場合が多い。
ワンマンカーの普及後も、車掌が乗務できるように、1980年代初めまではこの設備のついた車両が作られていた。
シャーシ[chassis]
自動車の車台部分のこと。エンジン、車輪、操舵装置などを組み立てたもの。シャシー、シャシとも言う。
バスの場合、このシャーシを自動車メーカーで製造し、それをボディメーカーに持ち込んで車体を架装するという方法をとっている。1980年代まではシャーシメーカーとボディメーカーの系列化が進んでおらず、シャーシとボディは様々な組み合わせが見られ、ボディスタイルを見ただけではシャーシのメーカーや型式を見分けることが難しかった。
しゃだい・ばんごう【車台番号】
車両に固有の識別番号。道路運送車両法により車両への打刻が義務づけられている。多くの場合、型式の後にハイフンで数桁の数字がつく。
シャーシフレームなどに打刻されるほか、製造銘板、車検証にも記載される。「フレームナンバー」とも呼ばれる。
シャトル・バス[shuttle bus]
主に2点間を多頻度で折り返し運転するバスのこと。鉄道駅と大型観光施設、商業施設などとを結ぶ定期的なものと、コンサートやスポーツイベント等に応じて運行される臨時的なものとがある。また路線バスとして運行されるもののほか、主催者等からの借り上げによる貸切バスや施設所有者による自家用バスで運行されるものなど、運行形態も多岐に渡る。
免許上の呼称ではなく、飽くまでも通称。
しゃばん【車番】
車番 車両の番号。バス事業者が任意でつけた内部的な管理番号のこと。
数字のみまたはローマ字と数字の組み合わせで、一桁のものから十桁近いものまで存在する。一般的に、所属営業所、年式、メーカー、仕様などを区別する独自のルールによって付番される場合が多い。車体側面などに記載され、事業者内のみで通用する。もちろん車番がない事業者も多い。
≪類義語≫社番、局番。
しゃばん【社番】
車番とほぼ同意義語。民間バス事業者が社内で使用する番号と言うことで、この文字が使われる場合がある。
≪類義語≫局番。
しゃめい【車名】
車両の名前。
車検証の「車名」欄に書かれる名前は、「トヨタ」「ホンダ」などのブランド名。
もっとも、一般的には「パブリカ」「シビック」などの商品名を車名と呼ぶことが多い。
しゃめい・ひょうじ・とう【社名表示灯】
あんどん 主に貸切バスの前面窓下にある社名を表示する窓。
行灯(あんどん)などと呼ぶこともある。
しゃりょう・しょうごう【車両称号】
車両称号 国鉄バスが用いていた車両番号で、3桁の形式と4桁の固有番号からなる。
しゃりょう・そうじゅうりょう【車両総重量】
最大定員の乗車時、または最大積載量の積載時の車両の総重量。GVWともいう。
日本の道路法(車両制限令)では、20t以内と定められている
しゅう・ごうしゃ【終号車】
貸切バスを台数口で運行する際、最終車両に「5終」などと表示し、最終車両であることを明示することがある。これは、狭隘路での擦れ違いなどの際、対向車にこれ以降に続く車両がないことを示すために用いられている。
なお、主に近畿圏では、号車番号を逆順に付けることで、1号車が最終車両となるため、終号車表示は不要となっている。(→逆番運行
しゅうしゃ・とう【終車灯】
路線バスの最終バスであることを示すため、行き先表示器を照らす赤い灯火。最終1本前は緑色の灯火を使う場合もある。主に都市部のバスで使われる方式。
本来、車両の前部に赤い灯火類を取り付けることはできないが、道路運送車両の保安基準42条で、路線バスの終車灯は例外とされている。
じゆう・じょうこう・ばす【自由乗降バス】
バス停以外の場所でも乗降できる路線バス。主に過疎路線の一部区間において採り入れられている方式。運賃は、外側の区界停留所で計算される。
フリー乗降バス、フリーバス。
しゅぷーる・ばす【シュプールバス】
1986年に当時の国鉄が運行を開始したスキー専用列車「シュプール号」に接続して、鉄道駅とスキー場を直結するバスの商品名。運行は地元のバス事業者が担当するが、国鉄による借り上げバスの場合と、路線バスに混乗する場合とがあった。
シュプール号はスキーレジャー全盛の1980年代に、スキーバスによって長距離列車の利用者が減少したことを受けて、国鉄が挽回策として作った商品で、定時制や居住性の点でスキーバスに勝ることから人気が出た。しかし、国鉄の分割民営化後、ダイヤ設定の問題や、高速道路延伸によるスキーバスの時間短縮といった内的外的要因により利用者が減少し、JR東日本は2001年に、JR西日本は2005年に運行を中止した。
じゅんかん・ばす【循環バス】
循環バス 始発地と終着地が同じだったり、同一経路を起終点なしに運行する路線バス。
乗車客と降車客の極端な偏りがない市街地中心部などには古くからこのような形態の路線が設定されていた。「市内循環」と呼称されたり、地域の名称をつけた「○○循環」と呼称される場合が多かった。
1990年代後半から流行したコミュニティバスも、循環バスとして運行される場合が多い。これらの多くは、鉄道駅を起終点に、病院、学校、大型商業施設を経由地に加えることで、高齢者の需要に応える路線設定となっている。
また、同じ時期に、観光振興を目的にした循環バスも増加している。
(画像:遠州鉄道パンフレット、1986年)
しょうえい・ばす【省営バス】
鉄道省が運営するバス。後の国鉄バス。
鉄道省(国鉄)が鉄道輸送の一環として、鉄道の先行・代行・短絡・培養を目的として路線を選定し、運行した。
なお、鉄道省は後の国鉄で、1920年に鉄道院から昇格し、1943年に運輸通信省へ改組された。
しょうがいしゃ・わりびき・うんちん【障害者割引運賃】
身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者、及び児童福祉法の適用を受ける者に対して行われる運賃割引。一般的に障害者手帳を受けた本人、及びその介護者が対象となる。法的な拘束力はなく、事業者がその判断により実施している。
普通運賃の半額となる場合が多い。対象者の区分や、割引対象となる運賃、乗車券の種類は、事業者により異なる。
総務省(2012年)によると、1950年に国鉄が実施したのが始まり。
じょうこうぐち【乗降口】
乗降口 バスの出入口のこと。バスの保安基準によると、左側面に設ける必要があり、有効幅600mm以上、有効高1,600mm以上。
じょうしゃ・けん【乗車券】
乗車券 運賃を収受した時に発行するもの。事業者名、通用区間、運賃が記載されたもの。普通乗車券と定期乗車券がある。
一般的に、無記名式の乗車券で使用前のものは有価証券であるとされる。
運輸規則8条によると、電磁的方法で記録されたものも含む。つまり、携帯電話、磁気カード、ICカードなども乗車券である。
じょうしゃ・ていいん【乗車定員】
その車に乗ってもいい人数。算出方法は、自動車の保安基準で定められている。
立ち席のある路線バスの場合、乗務員席+座席+立席で算出される。連続した座席(ロングシート)は座席の幅を400mmで割った整数値、立席は立席面積の合計を0.14uで割った整数値となる。
12歳未満の子供は、12歳以上の者1人分=12歳未満の者1.5人分として計算される。
しょうに・うんちん【小児運賃】
小学生以下に適用される運賃。通常は大人運賃の半額。6歳未満の幼児は、旅客1人につき1人または2人まで無賃。
10円未満の端数は、一般的には切り上げだが、国鉄(JR)では切り捨てとしている(注1)
→小児運賃の区分PDF
じょうむ・いん【乗務員】
事業用車両に乗務して業務を行う者。運転者、車掌などが該当する。
しょうめい・とう【照明灯】
前方などを照射するための灯火。前照灯、霧灯、番号灯などがこれに当たる。
≪対義語≫→標識灯
しょど・とうろく・ねんげつ【初度登録年月】
製造された車両が、運輸支局で初めて登録された年月のこと。車検証に記載されている。
車両が製造された年月とは必ずしも一致しない。
なお「初度登録年月」というのは字面からの誤読。
しらゆり・がた・ばすてい【しらゆり型バス停】
しらゆり型バス停 バス停標識の名称の一つ。2面に表示スペースを持ち、アルミニウムの枠で固定したもの。表面は透明のプラスチック板で保護されている。
表示面は3枠に分かれ、上部には主にバス停名称や行き先事業者名などを表示し、中央部が時刻表、路線図などを表示し、下部には広告などを表示するのが一般的な使用方法。
全国的に見られるバス停標識の一つ。
しるばー・しーと【シルバー・シート】
シルバーシート 優先座席のこと。和製英語。
1973年に国鉄が中央線に優先座席を導入する際、銀色の座席生地を使用したため、この愛称を付けた。同時に座席をイメージしたマークを作り、車内外に掲示した。これが私鉄やバスにもそのまま導入され、全国的に普及した。
しかし、シルバーという言葉が高齢者を表す言葉になり、障害者や妊婦などが利用できることが分かりにくいとされ、1997年より、JRが優先座席という言葉に変更し、以降、それに追随する事業者が増加した。
→優先席
しろ・ばす【白バス】
≪業界用語≫白ナンバー(自家用登録)のバス。通常は、自家用登録のバスを営業行為に使うという違法行為を指す言葉。レンタカーを運転士とセットで貸し出すことも違法。
白バス営業などと言う。
しんや・きゅうこう・ばす【深夜急行バス】
深夜急行バス 終電が終わった後に、都心から郊外に向けて運行される停車箇所の少ない路線バス。
1987年に運輸省の奨励により東京で運行が始まったのを皮切りに、横浜や大阪でも運行された。路線の性格上、座席の多いタイプの車両を使用する場合が多い。
(画像:JRバス関東・神奈川中央交通チラシ)
しんや・ばす【深夜バス】
深夜バス 深夜に運行されるバス。特に終電が終わった後に、都心から郊外に向けて運行される「深夜急行バス」と、郊外のターミナル駅から終電を受けて、さらに郊外を目指す「深夜バス」とがある。
(画像:名古屋鉄道の深夜バスチラシ、1990年頃)
しんや・そうちょう・わりまし・うんちん【深夜早朝割増運賃】
原則として夜23時から朝の5時の間に運行される路線バスに適用される特殊割増運賃。
しん・4じょう【新4条】
道路運送法の第4条が新たに適用された乗合バスのことをさす通称。
2006年に道路運送法が改正された際、それまでの同法21条に基づく「廃止代替バス」が4条に移行した際にこう呼ばれたほか、2013年にそれまでの「高速ツアーバス」が4条に移行した際にもこう呼ばれた。
→4条バス
しんよう・ほうしき【信用方式】
ワンマンバスの運賃支払いの際、多区間運賃であるにもかかわらず前払いの場合、乗客が自身で降車停留所を申告して運賃を支払い、運転手はそれを信用して運賃を受け取ることから、こう呼ばれる。ワンマン化初期の都市部で見られたが、その後多くが整理券方式に移行している。

すいれい【水冷】
エンジンの冷却方式のうち、水による冷却方式。水冷式の方が冷却はより完全に行われ、音も静かだが、ラジエター、サーモスタット、ウォーターポンプなどが必要。
≪関連用語≫→空冷
スーパー・チャージャー[super charger]
→過給機
スーパー・ハイ・デッカー[super high-decker]
ハイデッカーよりさらに車高を高くしたバスで、概ね3.5m以上の車高を持つものを指す。2階建てバスブームの終焉に伴い、2階部分のみを持つバスとして「中2階バス」とも呼ばれる。
日本では、1984年に三菱が発売した「スーパーエアロⅡ」が普及のきっかけとなり、1990年代にかけての高速バスブームでは、主に夜行高速バス車両の主流となった。
スキー・バス[ski bus]
スキーバス スキーに行くためのバスのことだが、一般的には都会を起終点として地方のスキー場に向かう会員募集形式のツアーバスを指す。この場合、旅行を主催した旅行会社が借り上げる貸切バスのこと。
スキーに行く団体が借り上げた貸切バスや、スキー場に行く路線バス、高速バスなどを指す場合もある。
(画像:松本電気鉄道パンフレット、1989年)
スクール・バス[school bus]
スクールバス 生徒、児童、幼児などを送迎するためのバス。主に、学校や幼稚園などの経営主体(自治体を含む)が生徒などの学校の登下校の便を図ったり、安全を確保するために運行している。
私立の学校であれば最寄り駅と学校を、私立の幼稚園であれば居住エリアと幼稚園を結ぶことで、学校そのものの商品価値を上げ、生徒数を確保することを目的とする。公立の学校であれば、遠距離通学者の安全確保を目的に、市町村合併による通学エリアの拡大などを原因として通学手段の確保の要請に応えることを目的としている。
学校(または自治体)が自家用バスを所有して運行する場合と、貸切バスを借り上げてバス事業者によって運行する場合とがある。
道路運送車両の保安基準(第18条第7項)等により、車両の前後、左右に黄色い三角のマークを掲出することが義務付けられている。
すくーる・ばす・こんじょう・ほうしき【スクールバス混乗方式】
輸送のボリュームの少ない過疎地域で、運輸省所管の乗合バスと文部省所管のスクールバスが異なった補助制度の下で重複して運行される不合理を解消するため採り入れられた方式。自治体の運行するスクールバスに、通学以外の利用者も同乗できる。1975年以降、文部大臣の許可により可能になった。(日本バス協会2008バス事業百年史)
すけるとん・こうぞう【スケルトン構造】
スケルトン バスの製造工法。スケルトンとは骨格の意味。
1977年に日野自動車が大型バスで初めて採用した工法で、骨格がすべての応力を担う構造。それまでのモノコック構造に比べて、窓を大きくすることができるなどのメリットがある。
スケルトン・バス[skeleton bus]
①日野自動車が1977〜82年の間に製造した日本で初めてのスケルトン構造の大型観光バスの商品名が「スケルトン」。
②日野スケルトンの影響から、角張った車体に窓の大きいバスのことを総称する通称として使われるようになった。バス事業者が自社の貸切バスの愛称名として用いるケースも多かった。
③上記の②がさらに転じて、一般的な仕様の貸切バスの車種を表す通称として、貸切バスや旅行会社で使われている場合がある。
すこっち【スコッチ】
スコッチ ≪通称≫手歯止め、輪止。運輸業界の現場での通称と思われる。
語源は不明だが、鉄道業界で手歯止めをハンドスコッチ(handschoch)と呼ぶということで、それの略称と思われる。ハンスコとも呼ばれる。
輪止めを表す英語は[chock](チョーク)。この単語を語源としつつ、誤記、誤読されたと想像することも出来る。(注2)
スコットランドを表すスコッチ[scotch]とは無関係。
すたーふ【スターフ】
乗務員用に停留所とその発車時刻が記載されている短冊状の紙で、スタフとも呼ばれる。日本語では、運行表、行路表など。
語源は、鉄道の閉塞区間に使う通票[staff]との混同であると考えられる。鉄道を兼業するバス事業者から広まった可能性がある。この場合、本来の英語読みでは「スターフ」または「スタッフ」が原語に近い。
メーカー品の音声合成装置などで「電子スターフ」などの用語が使われていることから、業界としての公式な用語になっていることは間違いない。
スタンション・パイプ[stanchion pipe]
スタンションパイプ 車内に立っているパイプ。手すり。
出入口、車掌席、運転席仕切りなどには古くから存在したが、1980年代の終わりごろから、転倒事故防止のため座席横などにも取り付けられるようになった。
1980年代まではステンレス棒だったが、衝突による怪我防止などの観点から黒いゴムが巻かれるようになり、バリアフリー法によりFRP製のオレンジ色などのものに変わっている。オレンジ色の採用は、視覚障碍者や高齢者などが識別しやすいよう、座席や壁面等と明度の差をつけることが義務づけられているため。
スタンディー・ウィンドウ[standee window]
スタンディウィンドウ 立ち客の視界確保のために側窓上部に設けられた小窓。1935年に米国で開発された路面電車PCCカーが走りで、日本では1950年代にバスでの採用が始まった。開閉可能窓の上に固定式のスタンディー・ウィンドウを設置するケースが多い。
立席窓
→バス窓
すりー・だいや【スリーダイヤ】
スリーダイヤ 三菱グループのシンボルマーク。
山内家の家紋の三ツ柏と、岩崎家の家紋の重ね三階菱とに由来すると言われているが、詳細は不明。1870(明治3)年に当時の九十九(つくも)商会が制定した。その後、1873(明治6)年に三菱商会と改称しており、シンボルマークが先で社名がそれに基づいて決まったことが分かる。

せいかつ・ろせん【生活路線】
主に通勤、通学、通院、買い物など日常生活に利用されるバス路線。
(対義語)観光路線
せい・しーと【正シート】
乗客の座る座席のうち、折り畳み式の補助座席を除いたもの。貸切バスや高速バスの座席について、補助席と区別する上で用いられる用語。
せいばん・うんこう【正番運行】
貸切バスの梯団運行を行う際、1号車を先頭として運行すること。
(対義語)→逆番運行
せいび・かんりしゃ【整備管理者】
大型自動車などの点検、整備、及び車庫の管理を行う者。2年以上の実務経験かつ所定の研修を受けた者、または一級〜三級の自動車整備士技能検定に合格した者から、車両本拠地ごとに選任される。
道路運送車両法によって、一定以上のバス、大型トラック、事業用自動車の使用者に、選任が義務づけられている。営業用、自家用、レンタカーを含む。
セイフティ・ウィンドウ[safety window]
セイフティ・ウィンドウ 直訳すると安全窓。運転席から死角になる左方向の視野を確保するため、助士席側下方に設けた窓のこと。
ツーマン時代には助士席側側面窓の下に小窓を設置した例があるほか、ワンマン化後ではフロントの隅に京都市交通局などが早くからオプションで設置していた。標準装備したのは1980年代中頃の呉羽ボディや三菱ボディで、スタイルのアクセントとして正面窓の一部を下方に拡大している。
せいりけん・ほうしき【整理券方式】
整理券 バス乗車時に発券機から受け取った整理券を、降車の際の運賃支払い時に乗車場所の証明とする区間運賃の確定方法。日本の多区間運賃のバスでは一般的に用いられている。
整理券は、乗車場所の運賃区界ごとに0または1などから順番に付番され、バス前方に取り付けられた運賃表により、降車場所ごとの支払い運賃額が分かる仕組みになっている。
多区間運賃でも、前払いを採用した場合には、整理券はなく、信用方式になる。
せばす・ふぁみりー【セバスファミリー】
セバス 日本バス協会の公式キャラクター。2009年に制定された。
セイフティ(安全)のセとバスを組み合わせた命名。便利で快適なバスを身近に知ってもらうことが目的。ピンク色がセバスママ、青色がセバスパパ、黄色が娘のセバスちゃん。
ぜんこう【全高】
全高 自動車の外形寸法のうち、高さの最も大きいところの寸法。空車状態で測定する。
トレーラー、トラックなどの場合、トラクタ(牽引車)の寸法を記す。
日本の道路法(車両制限令)では、3.8m以内と定められているが、道路管理者が指定した場合、4.1m以内となる。
ぜんご・どういつ・ぷれす【前後同一プレス】
前後同一プレス 通常のバスは運転席のある前部と運転席のない後部は異なるスタイルだが、これを同一プレスとして製造の合理化を図るとともに、外観の近代化を図ったバスのこと。
1960年代初期に、金沢産業、呉羽自工をはじめとした車体メーカーで製造され、主に日野センターアンダーフロアエンジン車の前後ドア車に導入された例が多い。
同一プレスとはいうものの、ライト類やエンジン位置などで完全に同一にはならないほか、ボディスタイルのモデルチェンジで後面スタイルが角形化されたり、日野のリアエンジン化などで、1960年代後半には見られなくなった。
→電車型バス
せんしゃ・けん【船車券】
旅行代理店が発行するもので、バス、鉄道の乗車券、船舶の乗船券を合わせて船車券と呼ぶ。かつては連絡船などが多く、鉄道と船舶を一括で発券していたことから、この名称がついたものと思われる。
券の名称として記載されてはいるが、運輸業界でしか認知されていない名称。
センター・アンダー・フロア・エンジン・バス[center under-floor engine bus]
センターアンダーフロアエンジン 車体中央の床下にエンジンを配置する方式のバス。日野自動車が1953年から「ブルーリボン」の愛称で製造を始めた箱型バスがそれで、他メーカーでは作られていない。
薄型のエンジンを床下に配置するため、デッドスペースが全くなく、車体最前部から最後部まで客室スペースとして使えるメリットがあった。一方点検時などには車体側面からエンジンを引き出す必要があるなど、保守面で問題があった。また箱型バスの主流はリアエンジンバスになっていたこともあり、1960年代には日野もリアエンジンバスに移行し、センターアンダーフロアエンジンバスは一部のショートサイズのボディや特殊車に特化されて行った。
乗用車や近年の小型観光バスなどではミッドシップエンジンと呼ばれる。
(画像:日野自動車カタログ)
ぜんちょう【全長】
全長 自動車の外形寸法のうち、長さの最も大きいところの寸法。
日本の道路法(車両制限令)では、12m以内と定められている。ただし、セミトレーラーは16.5m以内、フルトレーラーは18m以内。
ぜんぷく【全幅】
全幅 自動車の外形寸法のうち、幅の最も大きいところの寸法。ドア等は閉めた状態で測定する。
日本の道路法(車両制限令)では、2.5m以内と定められている
せんよう・ばす・たーみなる【専用バスターミナル】
自動車ターミナル法によると、当該事業者の用に供するバスターミナルを専用バスターミナルと呼ぶ。つまり、自社専用のバスターミナルであり、国からの許可は必要ない。
→自動車ターミナル法
ぜんりん・くどう【前輪駆動】
エンジンから回転を前輪に伝え、前輪を回して走る仕組み。通常は後輪を回して走る後輪駆動だが、ぬれた路面や雪道で滑りにくいという利点がある。舵を取る前輪に回転を伝えるので、構造は複雑。
ぜんりん・どくりつ・けんか・さすぺんしょん【前輪独立懸架サスペンション】
前輪独立懸架 左右の車輪を独立して懸架するサスペンション・システム。左右のタイヤが個別に振動を吸収することで、車体の横揺れを防止し、車酔いを防ぐほか、走行安定性の向上にも寄与する。
三菱が1982年にエアロバスに初めて導入した。independent sus。
≪対義語≫車軸懸架、リジッド式サスペンション、など
(画像:三菱エアロバスカタログ、1988年)

そうご・のりいれ【相互乗り入れ】
複数の事業者がお互いの路線に乗り入れ合うこと。中距離の路線バスなどで見られるほか、高速バスでも初期の中央高速バスなどで見られる方式。ダイヤの調整等は事業者間で行うものの、収入は運行した会社のものになるため、担当したダイヤによって旅客数に差が生じる。結果的に収入にも差が出るため、ダイヤ設定が事業者側の都合で偏りやすいきらいがある。
そう・はいき・りょう【総排気量】
エンジンの大きさを表す最も一般的な尺度で、そのエンジンのシリンダーが1度にどれだけの混合気を吸い込むかを容積で表す。
ぞうはつ・びん【増発便】
→続行便
ぞっこう・びん【続行便】
高速バスや観光路線バスなどで、1号車が満席になるなどの場合に運転される2号車以降を指す。
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(注1)
小児運賃の対象者は、「鉄道運輸規程」第10条によると、12歳未満とされる。また「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度」によると、小学生以下とされる。
10円未満の端数は、「鉄道運輸規程」では切り上げ計算できると定めている。そのため、私鉄など一般的な鉄道会社では切り上げとしている。また「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度」では原則として切り上げとしている。一方、国鉄では運送約款である旅客営業規則で切り捨てと定めており、これを民営化後も踏襲しているため、JR各社では切り捨てとしている。制定当時には国の直営であり、利益追求が主目的な経営主体ではなかったためと思われる。
(注2)
ハンドスコッチ(handschoch)は鉄道用語辞典等では掲載されている場合があるが、英和辞典では発見できなかった。それに、英語での発音には疑問も残る。輪止めの英語が[chock](チョーク)であることから、手歯止め(hands chock=ハンズ・チョーク)を誤記・誤読してハンドスコッチになり、歯止め・輪止めを「手(hand)」の部分を除いて「スコッチ」と読んだのではないかと想像するが、いかがだろうか。
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80s岩手県のバス“その頃”